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魔法高等学校に入学したら首席ではなく、次席なんだが  作者: 山田さとる
第一章 生徒会勧誘編
8/20

過去との宿命①

平松と桜子と湊は昨日バトルした戦闘場にまた来ていた。



「桜子、許可取ってないんだから、見つかったらやばいぞ」


湊は桜子を嗜めるが、まるで聞く耳を持たない。


「平松、お前も何でそんなに生徒会に入りたくないんだ?」


湊は率直の考えを平松にぶつける。生徒会に入ることは名誉なことで、自分にとって得となることなのにだ。


「湊くん、私は九条の下にいたくはないわ。ただ、それだけ」


平松は、何か悲しげな声色で話したのであった。


「それってどういう意味なんだ?」


湊が答えを聞こうとするが、平松の返答はなかった。


桜子と湊はバトルフィールドの上に立つ。二人とも小銃を持っている。


「向井さん、あなたから打ってきていいわ」


「ずいぶん余裕じゃない?余裕のままでいると、首席だからって足元すくわれるわ。

ブレッスリー・ポイズン」


桜子は最初から本気でけりをつけようとしている。平松にとって、初見の魔法であるから、佐伯のように、やられてしまうのかと思われた。


「フレイド・フォルテ」


平松が発射した銃弾は、あたり一面を焼き尽くす。当然、桜子の攻撃は銃弾ごと消えて無くなってしまった。


「ブレイド・プリズン・ポイズン」


桜子は弾丸を上に撃つと毒の雨が降り注ぐ。



「フォルテ・アーマー」


平松は、自身の周りに炎をたぐり寄せて、自身を守る障壁にする。


「平松さんの魔法力、すごいわね」


平松の魔法力は佐伯の魔法力以上に攻撃範囲と威力が大きく、魔法持続時間が長かった。


「首席ということは嘘ではないみたいだな」


「次席の湊がそれをいう、ぷふふ」


桜子は口に手をあてて、笑いを堪える。


「うるさい」


 たしかに一年生でここまでの魔法を展開できるのは、平松しかいないのだろう。だが、なぜ、ここまでの魔法力がありながら、魔法を主体とする魔法科に進学しなかったのか疑問に思えた。


「平松さんの魔法力あれば、魔法科に行った方がよかったんじゃないの?湊もそう思うわよね?」


「そうだな、何で、銃学科にしたんだ?」


「九条がいたから。九条藍子がいたからよ」


平松から苦虫を噛むように、九条の名前を口にした。


「九条会長と何かあったのか」


「そうよ。九条家のことは忘れることなんかできない。九条藍子の父、九条亘(くじょうわたる)は私の父を殺したのだから。九条藍子(あいつ)だけは許さない」


平松からは強い執念に近いものを感じた。


「平松さん、あなたのお父さんに何があったか知らないけど、九条会長はまた違う人間だわ。あなたもわかっているはずだわ」


「そんな、言葉なんか聞きたくない。どうあがいても、私の父は戻ってこないのよ」



平松はそう話すと、銃を捨てて、ポシェットから刀のデバイスを取り出したのであった。




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