3人目の赤い文字
投稿予約を一日飛ばしていました。すみません。
仕事も終わり、飯も食った。
パソコンの電源をつけていつものチャットルームへ。
『こんばんは』
『どうもー』
今日は自分も含めて4人か。文字色が黄、青、緑、ピンクで、あと赤があったら戦隊ものだな、なんて独りで笑う。
と思ったら2人抜けた。まあいいや2人で雑談しよう。
ついでに萌えサイトも見に行くか。
回転イスキコキコ言わせながらチャットとネットサーフィンに乗じる。
ふと首を捻って時計を見る。おお、もう10時か。そろそろ風呂に入ろうかな。
すると、何もしていないのにチャットがリロードするかすかなカチという音がした。
何だろう?
二人だけのチャットルームに、3人目の赤い文字。
『机の下。あなたの脚の間から』
思わず見ると、脚の間に白い顔が。
「…なにやってんだ?」
俺は机の下…白い顔を覗かせる妹に向かって言った。
「にゃあ」
「『にゃあ』じゃないだろ。…一体いつからいたんだ?」
再びチャットが鳴る。
『2時間くらい前?』
「なげぇよっ!?あとチャット使わずに口で言え!掲示板の人が混乱するだろうが」
「…にゃあ」
「『嫌』みたいに言わない」
これは妹に翻弄される、一人の兄の物語。