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生首
自室の窓から視線を感じて、俺はノートから目を離した。
マンション5階の窓の向こう側…そこには男性の生首が浮いていた。
「……なんだ生首か」
俺は机に向き直る。明日の英語は、席順からいって俺にも質問がまわってくるからな。予習しとかないと…
バンバンバンッ!!
突然窓ガラスが大きな音をたてて震えた。うるさい。見てみると、窓一面に白い手形が着いていた。
俺は部屋から出て、着なくなったシャツの切れ端と霧吹きを持ってくる。
洗剤を溶かした水を布に染み込ませ窓を開けると、今までいなかった生首が突然現れた。
洗剤吹きかけたら顔をそらして消えた。「…ヘェァ!?」言ってた。
窓をきれいにして、道具を片付ける。部屋を出ると、足だけが廊下に突っ立っていた。足払いを掛けておく。転んでもがいてた。
次の日無事当てられた問題に答えることができた。満足だ。