白昼夢
僕は夢を見ていた
僕は僕を見つめていた
僕はどこでもない彼方を見つめていた
何もない場所が光っているように見えて
その光を掴みたくて
僕は僕の右手を伸ばした
でもその光はとても遠くて
何故か光はどんどん小さくなって
僕の手の届かない遠くへと飛んで行ってしまった
あの光はなんだったのだろう
あの光を掴んでどうするつもりだつたのだろう
そこに希望があったような気がして
掴めば救われたような気がして
手に入れれば温かい気持ちになれる
そう思っていたんだ
だって今の僕は冷たすぎるから
心がじゃなくて身体が冷たすぎるから
どうにかして温めないとどうにかなりそうで
どうしてどうにかなりそうなんだろう
ああそうだ
僕にあった熱が
僕にあった命が
なくなってしまうからなんだ