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聖龍神の加護を与えら転生した先が公爵家の第2夫人の娘でしたけど、理不尽な父の扱いに耐えかねてお母様と一緒に離縁して第二の人生を歩みます。  作者: 境屋 ロマン


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003話 離縁状を受取り母娘の自由を手に入れてスローライフを夢見る。

この作品を選んで、お読で頂きありがとうございます。

この物語はフェイクションです。


物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。

 私の誕生日のディナーに毒を盛られた料理の件で、今見張りの騎士が父であるランディス公爵を呼びに行って半時程経ってから部屋に来た。


「何だ。料理に毒が盛られたって、それか本当だな毒の匂いがするな」

ランディスは料理の皿を手に取り、料理の匂いを嗅いで毒が入っているのを確認する。


「これで分かったでしょう。しかもアシリアの誕生日にこんな事をされたら、もういい加減に嫌気が差したから離縁しましょう、そうしなければ神殿に訴えるわよ」


「ふん・・、はぁ~分かった。ケディナの言う通りにしよう、明日離縁状を用意する。おい、厨房に言って新たな料理を運ばせろ。メイドも私と一緒に来るように」

ランディスは少し考えてから、このままでは自分の立場も危うくなると判断して諦めることにした。


ランディスはこれ以上問題を起こされて、万が一にも聖白龍のお御子の年の娘であるアリシアを殺したとなれば、王家に最重要通達に反意罪を犯したとされ、自分の立場も危うくなると判断した。


それに万が一にもアリシアが聖白龍のお御子だった場合、誤って殺してしまえばこの国の加護は一気に失われ国自体の崩壊が加速度的に起こり、国家反逆罪で我々公爵家一同は処刑されるのは明らかであった。


 ランディスは正妻のルディ―スを翌日に聖白龍のお御子の年のアリシアを毒殺しようとした罪で告訴して王家直轄の近衛隊に引き渡して離縁をした。


毒を盛る様に指示されたメイドのルミナは三大公爵家の一角のルフミリア公爵家の系譜の有力な伯爵家の三女だったので、下手に処分するとルフミリア公爵家を敵に回し手強い政敵になり兼ねないと判断した。


ランディスがメイドのルミナについては浅はかな正妻の命令で犯した事なので、今回の事件の責任を取る形で有力伯爵家に詫びを入れて、後妻として正式に正妻として娶り、聖白龍のお御子と年の娘のルティナの教育係とした。


 ランディスは諸般の手続を行い時間が掛かってしまい、ケディナに離縁状を持ってきたのは夕方になってしまい詫びを入れる。


「ケディナ、すまんな遅くなってしまった。ここを出るのは明日の朝でいいだろう、今晩はここで過ごしてくれ、すまんかった。少ないが慰謝料だ受取ってくれ」

ランディスはケディナに詫びを入れて1千万リアの入った金銭袋を渡す。


「ふぅ、やっと分かって貰えたのね良かったは、これはありがたく頂くわね、貴方もお幸せにね」

ケディナはやっと愛人同様な生活に終止符が打てると安堵する。


「あぁ、努力しよう、ケディナも幸せにな、それじゃ、失礼する」

ランティスは最後まで、娘の私の事は眼中になかったのには何となく切なさを感じたけど、あれでも父親なのは確かなので部屋を出るのを見送った。


 翌朝になって私はお母様と一緒に別館を出て街へ行き、再び乗合馬車に乗って王都から発ち国境の街イズランズを目指す。


 私達が国境の街イズランズに到着したのは王都を離れて1週間程であり宿屋に泊まり、明日には隣国のオディニアス王国の国境の街へ乗合馬車に乗っていく予定である。


「お母様、どちらまで行く予定ですか」


「うん、そうね、出来ればダンジョン都市があるソリアニア王国へ行きたいわね」


「ダンジョン都市?ダンジョンというと地下迷路の中に魔物が徘徊しているというものですよね」


「うん、そうね、冒険者達が地下迷路を探索してね魔物を退治していくの、倒した魔物の素材を冒険者ギルドに買取って貰って生計を立てているのよ、仕事には困らないわね」


「ふ~ん、私もそこで冒険者がしたいな、お母様と出来れば楽しいかな」


「うふふ、そうね、母娘でダンジョン探索が出来たら良いわね、ねぇ、アリシア、国境を出る時に衛兵に年齢を聞かれたら8歳と答えてね」


「8歳ですか、あっ、あれですか聖白龍のお御子とかですか」


「そうよ、万が一それで国から出れなくなったら困るでしょう、加護が無くなるとか何とか言われてね、アリシアはしっかりしてるから8歳でも通じるわ」


「はい、分かりました。私はこの国が嫌いですから、出れなくなるのは困ります」

私はこうしてお母様と国境を出る際に色々と口裏合わせをしてから、お母様に抱き付いて眠りに就く。


 朝を迎えて私とお母様は宿屋にお昼のお弁当を作って貰い朝食を食べてから、お母様が会計を済ませて宿屋を出て乗合馬車乗り場へと向かう。


 そして乗合馬車代金支払所でチケットを二人分買ってから、隣国の国境の街フェルカンへ向かう乗合馬車に乗る。


乗合馬車は定刻通りに乗り場から出発して国境の検問所へと向い、街を抜けて暫らくして検問所の門の前で停車して衛兵の検問を受ける。


乗合馬車には乗客が私達母娘を入れて8人で私達の他にも親子ずれが乗っており難なく検閲が終り、私達母娘の順番になりお母様は冒険者証を提示して見せると私には年齢を聞いて来た。


「お嬢ちゃんは歳は幾つかい」


「はい、8歳になります」

私は直ぐに歳をハッキリと答える。


「8歳か、随分としっかりした子だね、うん、良いだろう」

衛兵が私の事を褒めて軽く頭を撫ぜる。


何とか検閲も終わり乗合馬車が出発して門を通り過ぎると、隣国の国境に入ると暫らくして隣国の砦の門が見えてくたので私はフト肩の力が抜けて安堵する。


「いい、アリシア、年齢を聞かれたら、これからは8歳で通すのよ、油断が出来ないわ、本来は検閲で子供の年齢は聞かないもの」

お母様は私に耳打ちで8歳で通す様に言われたので指示通りに従う事にした。


私は転生者であり、28歳まで生きた記憶を持っているので正直言って、子供の年齢にはこだわりがないので素直に応じられた。


 お母様の判断でオディニアス王国は素通りすることになり、一月掛かってオディニアス王国の国境を越えて、ルディナス王国の国境の街シルビナに到着し宿屋に泊まる。


 ルディナス王国の国境の砦にある検問所で検閲を受けた時に私の年齢は聞かれずお母様の冒険者証を見せると私はチラっと見ただけであっさりと検閲が終った。


もしかしてオディニアス王国は隣国である母国と何かしらの協定を結んでいて、聖白龍のお御子と同い年だと拘束される可能性が十分にあり毎度街に入る時と出る時に衛兵に年齢を聞かれていたのでそう感じた。


「流石にこの国は大丈夫そうね、でも暫らくはアリシアは8歳のままにしましょうか、その方が冒険者登録も早く出来るわね」


「はい、それは名案です。別に私の年齢が分かる者もいないし、年齢を偽ったところで処罰はされないですよね」


「うふふ、そうね、貴族ならともかく、平民なら年齢なんて適当だものね」


「それで、これからお母様はどうなさるのですか、このままダンジョン都市へ向かいますか」


「う~ん、そうね、ダンジョン都市は物価が高いと聞くは、だからアリシアが冒険者登録をしてCランクまで上げてからの方が良いわね」


「それじゃ、暫らくこの国で過ごすのですか」


「その方が無難ね、Cランクじゃないとダンジョンへは挑めないのよね、だからこの国で鍛えられる場所が良いわね、それにリア貨幣が使えるのはこの国までなのよ」


「そうなんですか、ダンジョン都市は貨幣が違うのですか」


「そうみたいね、確かルピだったかしら、私も本当は行く心算だったから情報収集してたのよね」


「なんで、あっ、あの公爵ですか、お母様」


「そうね、公爵の罠にハマって側室にされてしまって叶わなかったけど、でもお陰でアリシアを産めたから、それはだけは良かったけどね」

ケディナに取って掛け替えのない宝物を授かった事だけは公爵に感謝している。


その晩は私は大好きなお母様と今後の事を話し合い、この国ではリアとルピが使えるので暫らくはこの国で暮らしてルピ硬貨を稼いで私がCランクになった暁にはダンジョン都市へ行く事に決めた。

お読み頂きありがとうございます。

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