016話 初のダンジョン挑戦
この作品を選んで、お読みで頂きありがとうございます。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
国王ヘルケルは宰相のルゲンデルと共に視察を終えて城に戻り執務室で今後の事を宰相のルゲンデルと打合せをしてもう暫く様子を見る事にした。
「想像以上だったな、もう木々が対岸に生えていたが、あれではいくら帝国軍でも進軍は難しいであろう」
「そうですね、それに魔物が現れたら容易ではないですね、砦には最低限の派兵で済むかもしれませんな」
「そうだな、500人の兵士を配置する予定だったが、200人位で様子を見るか」
「そうですね、その辺が妥当だと思います。それでは砦には200人の派兵という事で騎士団に通達します」
「うん、良かろう、それで頼む」
国王ヘルケルは兵士の派兵を200人と決定し当面は様子を見る事にした。
国王ヘルケルは晩餐の時に娘のアセリアに視察して決定した事を伝えると、アセリアも兵士の配置人員を受入れてる事を国王ヘルケルに伝えた。
アセリアは砦に就任する際には公爵位を与えられて、王家の一員ではあるが公爵という立場で現場の指揮を執ることになる。
「ところでお父様、明日はアリシアと共にダンジョンに挑もうと思うのですがよろしいですか」
「えっ、アリシアを連れてか、しかしCランク冒険者ではないとダメではないか」
「陛下、大丈夫です。私はもうCランクなので、もう10歳になりましたから、これからはランクも上げられます」
「まぁ、アリシアがCランクの冒険者って、もうゲィンズったら10歳未満の女の子に何をしているのかしら」
王妃ユリアナは弟のギルドマスターであるゲィンズに怒りを覚えた。
「王妃様、私には神獣が居ますので、スタンピートが発生した時にはどうしても神獣の力が必要だったのです。ゲィンズ叔父さんもその時には苦肉の策だったと理解してください」
「ユリアナ、そう怒るな、今日視察したが確かに神獣の力は凄いぞ、短時間で広大な湖を創るのだからな、当時のゲィンズ殿の気持ちは私でも理解できるぞ」
「はぁ、そうですか分かりました。でも、アリシア、くれぐれも無茶はしないでね、怪我をされたら母親のケディナ様に申し開きが出来ないわ、良いわね」
「はい、分かりました」
私は素直に王妃ユリアナ様に返事をする。
「でも、ケディナ様は本当にお綺麗でしたわ、女の私でも憧れちゃうもの、とても子供を4人も産んだとは思えないスタイルの良さと性格もお淑やかで、まさに聖母様よね、それに自分の母乳で子育てしているのよ凄いなと思うわ」
「うふふ、私の自慢のお母様です。お化粧も殆どしなくて肌も白くて綺麗ですし剣の腕も一流です。私の事を今までちゃんと守って育ててくれました」
「ほぉ、そうか、そんなに二人が褒め称える人物なら一度会ってみたいものだな」
「そうね、あの女嫌いのカーティスが一目惚れして会ったその日に婚姻したのね、しかも婚姻して3年弱で3人もの後継者を産んでくれたもの感謝しかないわ」
「私もその時は驚きましたけど、お父様が行き成り婚姻してくれと、お母様に言われたのです。その後のリズさんも凄かったですけど、お父様と婚姻する利点をお母様に必死に述べてました」
その後は私達母娘がイスバルリア王国の公爵家に居た頃の話から今に至るまでの事を国王夫妻に改めて話て聞かせて、私が留学するに至る経緯についても話した。
「ほぉ、そうなるとアリシアはその聖白龍のお御子という事なのか」
国王ヘルケルは感心を持ってアリシアに尋ねる。
「はい、どうやら、その様ですが、確かに私の中に聖白龍神イルハ様が宿している様です。ただ私を守護すると夢の中でその様に言ってました」
「しかし今さらアリシアをイスバルリア王国へ連れ戻したところで手遅れなのではないのか、聖白龍神イルハ様に見切りられて加護が切れたのであろう」
「はい、私が仮にイスバルリア王家に嫁いだところで加護が得られないのに加護に頼って来た国だけに、その様な考えに至らず執着するのではないかと思います」
「そうか、そこまで王家の性根が腐っていれば神から見捨てられても仕方があるまい、私の方でもイスバルリア王国の者達には警戒をしておこう、万が一アリシアが連れ去られては国際問題になるからな」
「そうして頂けれると助かります。もう二度とあの国には行きたくありませんので、お願いします」
「あっ、それとお父様、私とアリシアは6日後に砦の屋敷に引越しますので、よろしくお願いします」
「そうか、6日後なら問題なかろう、その頃には兵士も配置に就いておる頃だしな」
こうして王家との晩餐も終わり、その後に私はお姉さまと一緒に入浴タイムにはいり、明日に備えて早めに眠りに就いた。
朝を迎えて私はダンジョンへ挑むために装備服を着ていると、お姉さまも装備服を着て迎えに来てくれて、ルイとルーズを連れて二人でダイニングルームへ行き早めの朝食を頂く。
その後に私はルイとルーズを率いて、お姉さまと共にダンジョン前にある冒険者ギルドへ行きダンジョンへ挑むための手続をする。
「はい、次の方どうぞ」
「はい、ダンジョンに挑みたいのですが、許可証の発行をお願いします」
私は順番が来たのでCランクの冒険者証を受付嬢の前に提示する。
「はい、10歳ですか、同伴者はいらっしゃいますか」
「同伴者は私よ、はい冒険者証ね、アリシアは神獣使いだから特例でCランクに6歳の頃から大丈夫よ」
アセリアは直ぐにアシリアの同伴としてBランクの冒険者証を見せる。
「これはアセリア王女様ですか、失礼いたしました。神獣使いですか、分かりました。直ぐにダンジョン入場許可証を発行いたします」
「はい、お願いします。手数料は口座からお願いします」
「はい、畏まりました。暫らくお待ちください」
「アリシア、あそこの空いている席に座りましょうか」
「はい、お姉さま」
私はお姉さまと隣接している酒場の空いている席に神獣達と共に行き座る。
「あら、アセリアじゃない、久しぶりね、今日はダンジョンに挑むの」
エリザは久しぶりに会うアセリアに挨拶をする。
「うふふ、そうよ、従妹のアリシアと一緒にね、エリザ達も挑むなら一緒にどうかしら、11階層辺りからだけど」
アセリアは冒険者仲間のエリザとイコラの二人を見てアリシアを紹介する。
「えっ、アリシアって10歳くらいだけど良いの行き成り11階層から挑んでも」
イコマがアリシアを見て行き成り11階層から挑むと聞いて驚く。
「あっ、アリシア、紹介するわね、学園時代の友人でエリザとイコマよ冒険者仲間でもあるの、良く3人でダンジョンへ挑んだのよね」
「うふふ、そうね、アセリアと一緒に挑んだから早めにBランクに昇格できたわね、ただハードだったけどね」
エリザはアセリアとの想い出をアリシアに伝える。
「そうね、アセリアって特攻タイプよね、私も付いて行くだけでも大変だったものね」
イコマもアリシアにアセリアの事を教える。
「うふふ、流石はお姉さまですわ」
私はお姉さまを見て感心する。
それから私はダンジョン入場許可証を貰い、お姉さま達と一緒にダンジョンの11階層から挑み、私はルイとルーズ達一緒に魔物達へ特攻をかけて好き勝手に暴れて魔物達を討伐して行く。
「ホォ、流石はアセリアの従妹ね、アセリア以上に特攻タイプかも」
エリザが活き活きと暴れ回るアリシアを見て感心する。
「いやいや、アリシアは私以上じゃないの、でも神獣達とのコンビネーションも抜群ね」
「しかし、私達の出番が無いわね、少しは稼がせて貰わないと困るわね」
イコマは出遭う魔物を全て討伐してしまうので、まったく出番がなく稼げないとボヤく。
「アハハ、そうね、後で護衛料として今日分の稼ぎ分くらいは払わせて貰うわね」
アセリアも二人を誘った手前、稼ぎゼロは申し訳ないので護衛料を払うと約束する。
その後に20階層のボス部屋までアリシアと神獣達で全てを討伐してしまいアセリア達の出番がなく、あきれ顔でアシリアと神獣達の戦いぶりを眺めていた。
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