第8話.
「 …星? いや、流石に違うか 」
目に映した光景に頭を悩ませる。
そのとき、シュパッ と、勢いよく何かが振られる音が耳元で聞こえた。
「 !?!! 、ぇ ぁ 」
「 取ったッ、見てっ!、蛍捕まえた!! 」
同時に聞こえたたこしの喜びの声。
“蛍”―――この言葉が僕の耳の奥でやまびこのように反響して響いた。
「 あぁ!蛍か!! 」
「 ぁ?急にどうしたんだよ 」
「 ブラボーくんも蛍好きなの? 」
「 ん? あ、そういう意味じゃなくて… 」
突然大きな声を上げた僕に、一気に視線が集中する。
視界の隅では目を輝かせて虫取りを楽しむたこしの姿があった。
「 さっきからこの光の正体がなにか気になってたから、たこしが蛍を捕まえたって言ってるの聞いて、なるほどって思ったんだよね 」
あはは、と指で頬をかきながら照れ隠しをするように笑う。
みんな納得していたのか、あ〜、と頷く姿が見えた。
「 そういえば、先程までは蛍はいませんでしたよね 」
不意に呟いたたこおたのその声に、たしかに、と思う。
言われてみればそうだったかも、と記憶を掘り返すが、あまり周りを見ていなかったからか強い確信は得られなかった。
大人しく、誰かの発言を待つ。
「 確かにな 」
「 もう夕方だからじゃない? 」
みんなの賛同が場をつつむ。
空を見ると日が傾き始め、もう夜の帳が降りるのも時間の問題だった。
「 1日もあっという間だなぁ 」
そんなふうに黄昏れていた時、虫取りに夢中だったはずのたこしが不思議そうな表情を浮かべて言った。
「 今気づいたんだけどさ、この蛍。なんだか道みたいに繋がってるように見えない? 」
「 あ? そんな事あんのか? 」
「 ンー、見えなくもねぇけどな 」
僕も周りにつられて蛍を見る。
言われるまではなんとも思わなかったその光景が、数分前とは一気に違って見えた。
まるで蛍の光が僕たちをなにかに導こうとしているような、そんな輝きに。
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名前:たこきれ
特徴:意外と冷静
挨拶:「 あ? 」




