第7話.
「 あっ!! ブラボーくん居た~!! 」
こっちだよ~、とニコニコしながらこちらに手を振るちびたこ。
その後ろにはたこし、たこおたと他のタコスたちも続いて僕の方へと走ってきていた。
「 ブラボー殿、ここに来てから何かありまし 」
「 おい!! ꐦ オマエ、何迷子んなってんだぁ!! 」
「 え゛、ぇえ…?? 」
たこおたの言葉を遮って、僕に怒鳴るたこきれ。
理不尽すぎやしないか、なんて苦情をたれこめば 「迷子になったお前が悪い」 と返される。
僕は、後方で乾いた笑いを浮かべるたこおたとたこすんに同情せざるを得なかった。
「 ハハッ…、ところでよ、ブラボーは迷子中に何か手掛かりになりそうなもん見っけたか? 」
「 手掛かり、あッ…ひとつ見つけたかも 」
たこやんの言葉で、石碑のことが頭に浮かんだ。
僕は脳内保存していた記憶を掘り返し、十数分前に発見した謎の文章を思い出す。
「 えーと、月明かりの下でしか現われない門があって、その門の先に星の命の核を作るのに必要な秘宝が眠ってるよ~、みたいなことが書いてあったはず…。みんなも何か見つけたの? 」
「 ぅん! ボクが見つけたんだよ!! 」
誇らしげに語り始めたちびたこによると、どうやら僕と同じように石碑を見つけたらしかった。
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時は、タコスファミリーが僕を見つける前に遡る。
「 チッ、アイツらどこ行きやがった… 」
「 …2人も迷子になった 」
基本的に保護者枠であるたこきれとたこすんは、好奇心のままに行動し、今現在行方不明になっているちびたことたこしに呆然とする。
「 あーあ、迷子が増えちゃったよ 」
「 アイツらはまだまだお子ちゃまだな 」
たこおたとたこやんも、2人のお茶目ぶりに少し呆れているようだった。
「「 たこきれ~! 」」
「 ぁ? 」
少し遠くから微かに聞こえた、たこきれを呼ぶ声。
振り返った先にいたのは、迷子のはずの2人であった。
「 たこきれッ、何か見つけた!! 」
「 こっちだよっ。一緒見に行こ! 」
「 あ? なんだって俺がそっちにッはぁッ!?!!引っ張んじゃねぇ!! 」
されるがままに引っ張られて行ったたこきれが見たのは、ひとつの石碑だった。
「 これなんて書いてあるの? 」
「 あぁ?あ〜、… 」
たこきれは石碑に刻み込まれた文章に目を通す。
“霧の森を抜けたる先に、閉ざされし聖域あり.月、夜空に輝くとき、現れし門こそ、唯一の入り口なり.そこにこそ、秘宝は静かに眠れり.”
「 古文か?…月が輝く夜に現れる門からしか入れない場所があって、その先には秘宝が眠ってるんだとよ 」
「 秘宝?、お宝か!! 」
「 キラキラいっぱいあるかな~ 」
“宝石”という言葉に反応して、あからさまに騒ぐちびたことたこし。
「 さぁな 」
そんな2人に、たこきれは素っ気なく、けれど優しげにそう返した。
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「 …なるほど。理解した 」
僕は腕を組みながらコクコクと頷く。
「 恐らくですが、ブラボー殿の見つけた石碑と我々の見つけた石碑の内容を組み合わせて考えれば答えが出るのではないかと 」
「 一理あるねっ 」
ふたつの石碑を合わせて考える、か。
たこおたの考えをもとに、いろいろと考察をしてみる。
僕は今も辺りを漂う霧を見渡してみた。
「 ん? なにか光ってる? 」
そんなとき僕の目線が捕らえたのは、霧に浮かぶ星のように瞬く何かだった。
✩.*˚ タコス紹介コーナー !!
名前:たこやん
特徴:ヤンキーに憧れた少年
挨拶:「 よろしくな 」




