第5話.
「 …まずは自己紹介だよね! 」
ちびたこは他のタコスたちと目配せをすると、ニコッと笑う。
そして始まった自己紹介第2弾にて、先程新しく来たばかりのタコス3人の自己紹介が始まった。
「 ぁ?俺はたこきれだぁッ!間違えたりすんじゃねぇぞ?? 」
まだ怒っているのか、額に皺は寄ったままのたこきれ。
「 …自分はたこすん、です。よろしく 」
圧倒的無口。
けれど、特徴的なたらこ唇。
「 た、たこおたです!よろしくお願いしますッ 」
咄嗟にペンライトを隠したたこおた。
…隠せてないんだけどな。
この3人も、ほかのタコスたちに劣らないほどの強個性が揃っている。
この6人組の中にいると、僕の存在が薄れてしまいそうだ。
と、不意に感じてしまった僕がいた。
先が思いやられる…、なんて頭を悩ませる。
その時、幾つもの視線が僕に向けられているような気がして、少しの違和感を覚えた。
頭を回転させながら、その違和感の正体について考える。
そこで、僕はあることに気がついた。
「 ぁっ、僕は…ぇと、 」
「 … ブラボー!! っです!よろしくねッ 」
焦っていることが丸わかりの自己紹介をする。
“光輝”─────それが僕の名前だ。
けど、光り輝くなんて名前を名乗れる資格は、僕にはないから。
今は、ブラボーと言わせて。
「 ん、ブラボーな 」
たこきれは僕の名前を復唱すると、何処からか取り出した書物を開く。
虫に食われたのか所々紙が破れていて、文字を読むのも難しそうに思えた。
「 、あった。ブラボー、こいつを見ろ 」
「 え?うん… 」
僕はたこきれの指差す先に目を移す。
そこには、多少読みづらいが確かに“虚空の神殿”と記載されていた。
「 !! これって 」
「 うん、ボクたちの冒険の終着点だよ 」
明らかに目を輝かせた僕を見てか、ちびたこはこちらを見て顔がほころぶ。
「 虚空の神殿の場所は、まだ解明されていないんだ。だけど、その手がかりは見つかってる。ほら、ここ見てみろよ!! 」
たこしの視線の先を追う。
“ 月に一度ノかくれみの夜,そこに姿を現す.
碧の旋律,星の道標を辿った先に神殿あり.”
古代の冒険者たちが現代へと残した、虚空の神殿を探し出すための貴重な手がかり。
そこに記載された文章こそが、その貴重な手がかりであった。
「 、? これ、どういう意味なの? 」
全くと言っていいほど、その文章の伝えたい内容が読み取れず、その時隣にいたたこやんに話しかける。
「 ん? あぁ、こいつはまだ解読されてねぇよ。オレたちがこいつを解読して、お前の親友を助けんだろ? 」
「 ! 碧を…うん、そうだね!! 」
書物に触れていた指先に、微かに力が入る。
「 拙者たちが今から向かうのは“霧の森”、“星の洞窟”、“光の泉”の3箇所です。この3箇所は、虚空の神殿を探すための手がかりが隠されていると言われています 」
丁寧に冒険の順序を教えてくれるたこおた。
「 こっから1番近いのは霧の森、かぁ? 」
「 そうだね。最初に行くならそこがいいかな 」
たこきれの言葉に、たこすんがそう返す。
流れるように話はまとまっていき、僕たちは“霧の森”と呼ばれる場所を目指すことになった。
「 行き方はわかるの? 」
不意に感じた疑問を投げかけながら、なんとなく知っていそうなたこすんに尋ねた。
「 …そこらへんは心配いらないよ。自分たちには特別な力があるから 」
「 ?? それってどういう意、みッ!?!! 」
僕の言葉を遮ったのは、どこからともなく現れた謎のゲート。
怪しい光を纏って渦巻くそれは、ワープゲートなるものだった。
「 ブラボーくんも、ほら早く行こっ! 」
「 え、ちょっ 」
なんの疑いもなしにそのゲートへ飛び込んでいくタコスたちに唖然としていた僕は、ちびたこに手を引かれるままそのゲートへと吸い込まれていった。
✮*。゜ タコス紹介コーナー !!
名前:ちびたこ
特徴: 明るく元気
挨拶:「 よろしくねっ 」




