第37話.
“空虚に呑まれた神殿”
その言葉が良く似合うと思った。
時限の狭間にきてしまった―――そんな感覚。
それこそが、僕の、僕たちの冒険の目的地。
“虚空の神殿”だった。
無意識に息を呑む。
その厳つい、何もかもを闇に取り込むようなそんな気配に押しつぶされてしまいそうだ。
「 ッ、ふゥ〜 」
息を整えるために深呼吸をする。
落ち着いてから周りを見渡した時、そこには誰もいなかった。
僕以外の誰も。
みんなが、タコスファミリーが、そこにはいなかった。
「 ぇ…? 」
不安、恐怖、そんな感情が一気に押し寄せてくる。
そんなとき、みんなの声が聞こえた気がした。
「 頑張ってっ。ボクたちはずっと君たちのそばにいるよ 」
ちびたこの声。
「 …大丈夫。安心して 」
たこすんの声。
「 自信を持って!! 」
たこしの声。
「 ブラボーさんならできます 」
たこおたの声。
「 応援してるぜ!! 」
たこやんの声。
「 お前なら親友を助けられる。そうだろ? “ブラボー” 」
たこきれの声。
「 っ、うん。そうだね…!! 」
声を聞けただけで泣いちゃうなんて、僕はみんなのことが大好きだな。
みんなを思って、溢れ出た涙を拭い取る。
「 僕なら出来るんだ!! 」
そう意気込むと、僕は虚空の神殿へと踏み出した。




