第24話.
ワープゲートを抜けた先は、もう洞窟の中だった。
けれど、どこにでもあるような洞窟じゃない。
夜の世界にいると錯覚させられるような、そんな空間だった。
天井からのびた鍾乳石は、宇宙の一欠片のような深い青をしている。
そんな青がキラキラと輝く様子は、夜空を閉じ込めた宝石のように綺麗だった。
幻想的な世界に魅了される。
そんなとき、突然後ろから怒号がとんできた。
「 オイッ、遅ぇぞ!! 」
「 ブラボーくんなかなか来ないから、みんな心配してたんだよっ 」
驚きながらも振り返ると、眉間に皺を寄せたたこきれと、あたふたした様子のちびたこたちがいた。
「 ごめんっ、ワープゲートに入るのに手間取っちゃって 」
少し無理があるかな、なんて思いながら小さな嘘をつく。
たこきれやたこすんは僕の言葉に呆れているようだったけれど、他のみんなは特に不思議に思っていなそうだった。
その様子に少し安心する。
けれど、少しとは言え嘘をついた罪悪感から逃れたくて、僕は話題を逸らした。
「 …ここ、洞窟だけど僕の知ってる洞窟じゃないみたい。凄い綺麗だね 」
辺りを見渡す素振りをして、僕はそんな声をかけた。
「 うん!! 宇宙に来たみたいだ! 」
元気に走り回るたこしを見て、自然と頬が緩む。
温かい気持ちになっていた時、たこしの走る先の地面に違和感を覚えた。
なんだか、柔らかいみたい。
僕が今立っている地面は岩だけれど、たこしの近くは岩じゃないみたいに思えた。
「 、? …ねぇ、そっちの地面、なんだか変じゃない? 」
少し大きな声でそう呼びかけると、たこしは元気よく僕の方を振り返った。
「 地面? って、あれ? ここから先、水になってるよ!! 」
水…?
不思議に思って、僕はたこしのほうへ駆け寄る。
そこはもう道が途絶えていて、終わりの見えない水路が続いていた。




