第17話.
「 ん? 」
なんだか辺りが明るくなった気がして違和感を覚える。
それも空が明るくなっている気がして、無意識のうちに上を見上げていた。
「 !! オーロラだ 」
夜空を漂う光の帯。
僕はその光の帯に、目線、そして心までもを奪われていた。
まるで、空に架かる“光の橋”のよう。
そこから天女でもやってきそうな、そんな神秘的な美しさを感じた。
「 虹のふもと、宝物… 」
オーロラの美しさに見入っていると、突然たこすんがボソッと呟いた。
「 そういえば、そんな伝承がありましたね 」
「 あ? あー、そんな気がしなくもねぇな 」
そんな彼らの会話を小耳に挟む。
そのとき、ふと思ったことがあった。
「 ねぇ、オーロラの向こうに秘宝があったりしないのかな 」
冗談半分で軽く笑いながらそう口にしてみる。
そんなわけねぇだろ、なんて言葉が帰ってくると思っていたけれど、実際はそうではなかった。
「 ぉ、お前頭いいな! 」
「 ねっ。ほんとにありそう!! 」
「 あぁ? まあ、オーロラの下まで行ってみるか 」
みんなノリノリの様子でオーロラを目指して歩み始める。
予想外な展開に驚きつつも、僕もみんなの後を追って歩き始めた。
しばらく歩いて、僕たちはオーロラの下へとたどり着く。
もう一度上を見上げると、今自分のいる真上の空から、遠くの山の方へと光の帯がのびていた。
山と言っても、緑に溢れた山じゃない。
冷たい氷の山、いわゆる氷山だ。
僕たちがいるあたりも、先程までいた場所とは違って雪に覆われていて、一瞬のうちに季節がうつり変わったようだった。
「 さむっ 」
体を温めるように腕をさすりながら、羽織っていた上着をギュッと握る。
けれど、その寒さを忘れてしまうほど僕の興味をひくものが、そこにはあった。
僕たちの目の前に広がるのは、終わりが見えないほどに広大な湖。
海といってもいいほどの広さを持つその湖だが、それは僕の知っている湖とは少し違っていた。
別にこれといった違いを見つけた訳ではない。
ただ、僕の知る湖とは気配がまるで違っていた。
“時をとめた湖”―――その言葉が良く似合う。
そんな湖に見えた。




