第16話.
「 近くの森の中を探検したい!! 」
好奇心溢れたちびたこのその一言をきっかけに始まった、森の探検。
僕たちは昼と夜の境目を歩いて進んでいた。
「 ──ん、? なぁ、あれって石碑じゃねぇか? 」
「 え? どこ? 」
「 あそこだよ。あのでっけー木の後ろ 」
ほら、と言いながらたこやんは少し遠くの場所を指さす。
僕たちの視線はその一点に集中して、そこにたこやんの言う石碑を見つけた。
「 あ? あんなちっせぇのよく見つけたな 」
「 ね、びっくり 」
なんて会話するたこすんたちを視界にとらえながら、僕は石碑のそばまで歩み寄る。
そして、そこに書かれた文章に目を通した。
“光の橋を渡りてのち、泉あり.朝と夜のまじはるところに、秘宝は静かに眠れり.それ、星命の核を造るに欠くべからざるものなり.”
「 まじはる?、マジ春……。ぇ、っと…ぇ?? 」
またしても古文風に書き記されたその文章。
そのなかで気になった言葉を声に出してみる。
けれど変わらずその言葉の意味は分からなくて首を傾げた。
そんな僕を見かねたのか、たこきれが呆れたような声で言う。
「 まじはるって読むんじゃねぇ。まじわるだ。 」
「 それって交わるってこと? 」
「 あー、、、それは知らねぇ 」
2人でん〜、と考え込むこと数分。
結局は「漢字は別にわかんなくてもいいだろ」となり、その話はそこで終わりを告げた。
────“秘宝”、ね。
ふと、先程読んだばかりの石碑の文章を思い出す。
ここ“光の泉”にも、どうやら秘宝があるらしい。
────僕たちが虚空の神殿へと辿り着くまでの時間は、そう長くないのかもしれない。
なんて、不意にそう感じる。
これも僕の願望でしかないだろうに―――そう思うと同時に、これが本当になれと願う自分がいた。




