第15話.
夜が明け、空が白み始めてきた頃。
「 ん… 」
目を擦りながら、寝起きで重たい体を無理やり起こす。
まだ誰も起きていなくて、少し早起きすぎたかななんて思う。
けど、数分もすればみんながだんだんと起きてきて、次の目的地「光の泉」へ向かう準備が始まっていた。
「 まぁ、準備っつっても、することねーし。もう行こうぜ? 」
たこやんが僕たちの方を振り向きながらそう尋ねてくる。
「 うんっ!!早く行こーよ! 」
「 はぁ、わぁーった。んじゃ、行くか 」
たこきれのその言葉の後、何も無かったはずの空間に、紫色の怪しい光を纏って渦巻くワープゲートが現れる。
これを見るのは、ここ、霧の森に来る時以来だ。
ワープゲートはだんだんと大きくなり、少し目を逸らした間に人が通れるほどのサイズになっていた。
「 行くぞ 」
「 …うん 」
僕たちはそのワープゲートに足を踏み入れる。
何かに包まれた感覚を覚えた直後、視界が移り変わり、目の前には言葉では表せないような現実離れした世界が広がっていた。
僕の右手側の空には太陽が、左手側の空には月が浮かぶ。
────まさに、“昼と夜が同時に存在する世界”がそこにあった。
「 ぇ、 」
思考が追いつかず、数分ほど放心状態になる。
「 現実味の欠片もねぇ世界だな 」
「 そうだね 」
けれど、それは僕だけのようで、タコスたちはみんな動揺のひとつも見せていなかった。
「 ぁれ、そういえば泉がなくない? 」
たこしのその一言に、僕は少しだけ辺りを見渡してみる。
確かに泉らしきものはなくて、まずは泉を探そうと言うことで話の終止符が打たれた。
話に一区切りがついたところで、僕は改めて空を見上げる。
鮮やかな青色の空に浮かぶ太陽と、真闇の空に浮かぶ月、そして満天の星。
それらが中央の天の川を境に混じりあっている。
「 …きれい 」
思わずそんな言葉が唇からこぼれ落ちるほど、その空は幻想的で、どこか儚さもあって美しかった。




