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第2話 火系統魔術師

久しぶりの投稿です





 ゲートの中の先は洞窟だった。

 光は無く周りが一切見えない。

 俺は荷物から懐中電灯を取り出してメンバー全員に渡す。

 この懐中電灯はハンター協会の開発部が発明したもので、ハンター協会に登録しているハンターのみが購入出来る。

 性能も良く、周囲10メートルの範囲内を照らし、硬度も只の拳銃くらいでは破壊されないようになっている。

 もしかしたら俺よりも有能なんじゃねぇか?

 全員が懐中電灯を点けたことで闇は無くなり洞窟の様子が分かるようになった。

 

 洞窟は岩石に覆われている。

 通路の幅は5メートル程。

 地面から天井までの高さは3メートル程。

 植物は生えていないし、岩石以外に他には何もない。

 この洞窟は剣士が剣を振るのには少し狭いかもしれないが今すぐ撤退するくらいでもない。

 火系統魔術師も燃える物が無いのでメンバーに当たらないように気をつければ十分実力を発揮できるだろう。


 「よし。お前らそれぞれの配置に付け。ここからは気を抜くなよ」

 「「「了解」」」


 俺含め13人は慎重に歩みを進める。

 それぞれに一定の間隔を開けて歩き、その間隔を崩さない。

 だが軍隊のような規則正しい音は聞こえてこない。

 足音を忍ばせているのだ。


 「止まれ」


 しばらく洞窟の中を歩くとリーダーの安西が掛け声と共に歩みを止める。

 恐らく今から始まるのだろう。

 戦闘が。


 「前方にゴブリンが10体いる。火系統魔術師が先制攻撃をする。その後に生き残ったゴブリンを俺ら剣士が殺す」

 「「「了解」」」


 安西が指示を出すと同時に全員が戦闘態勢に入った。

 火系統魔術師の3人が手に持っている杖を構え魔力を込める。

 そして3人はほぼ同時に口を開き…


 「「「ファイヤボール!!!」」」


 3人がそう口にした瞬間、杖から球状の炎の塊が前方のゴブリン達に向かって撃ち出された。

 炎塊は一直線にゴブリン達の所に到着し、爆発した。

 爆発によりゴブリン達は瞬殺された。

 僅かに生き残った者も周囲に舞った炎により焼死した。

 この洞窟には有機物が無いので炎は直ぐに消えた。


 「俺達の出番はなさそうだな。ゴブリンから魔石を回収したらさっさと先に行くぞ」

 

 安西が俺の方を見る。


 「五十嵐、お前が回収するんだろうが」

 「は、はい。すいません。直ぐに回収します。」


 俺は魔石を回収していく。

 魔石とはゲート出現以降、新たに発見された鉱石だ。

 魔石はゲートの中にしかなく大部分のハンター達の収入源だ。

 魔石はあらゆる分野の燃料や精密機械の部品になり特別な鉱石なのである。

 俺はゴブリンの異臭のする身体の中から魔石を取り出す。

 

 「魔石の回収完了しました」

 「おし。それじゃあ行くぞ」

 

 俺達は洞窟の奥に進んでいく。

 

 

 

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