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陶器茶器のように

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

無愛想設定此処で活かす事にしました。

強めのツンデレです。

俺の前を歩くのは黒髪の乙女。高い位置に一つに束ねられた髪が歩く度に左右に揺れ動く。時折髪の間から、男を誘うように沙羅双樹の香りが立ち込める。女はそれに気が付いた様子もなく、さっさと前を歩く。道路沿いに並ぶ古書店を横目に、何件かのチェーン店を流したところで、女は漸く立ち止まった。

「この間、友達の紹介で喫茶店行ったんだよ」

視線の先には硝子ケース。世界の名品を陶器人形のように飾ってある。一見すると骨董品店のようだ。俺も出先の看板が無ければ勘違いしそうだ。女は黙ってその茶器に目を奪われている。その様から此処が結構な気に入りの店である事は分かった。

「で、俺にも紹介してくれると。いやぁ、嬉しいな」

「別に。気が向いたから」

さり気なく腰に手を回そうとしたら、チッと軽い舌打ち。女は猫のようにするりと抜けて、赤煉瓦の地下街へと歩んでいた。


ファンタジーに出てくる酒場のようなこじんまりとした扉を開けると、赤茶の光景が広がっていた。真っ直ぐ伸びたカウンター席、寄り添う様にしてテーブル席がある。頭上を照らすのは夕陽のように甘い光。ほんのりと漂う煙草の匂いが情を掻き立てる。成程、友人は良い趣味をなさっている。

俺達は黙ってブレンド珈琲を頼んだ。実は結構甘党である彼女が甘味を頼まないのは、俺に気を使っているからだろう。甘味が得意ではない俺はきっと頼まない。一人で食すのが心苦しいのか、今回は黙って珈琲だけを頼んでいる。

数分後、寡黙なマスターから珈琲を差し出された。漆黒でありながらも澄んだ色。淀みの無い良い色をしている。では早速と、カップの持ち手に触れた時だった。

「……割るなよ」

「?」

鋭い目付きが此方を射抜いた。普段の粗暴な姿を延々と目に焼き付けているのか、こういう場面では目くじらを立てる事が多い。まぁ最も怖くは全くない。小さな仔猫が懸命に毛を逆立てて威嚇している様で、寧ろ滑稽であった。

彼女が釘を差した様に確かにこのカップは繊細であった。持ち手は人が持っても割れないギリギリの薄さ。多少力を込めただけでも容易く取れてしまいそうな程に細い。よくもまぁ、これで器を支えられる。

「お前の様だ。このカップ」

するり表面を撫でた。女の肌に触れるように。つるりとした陶器の感触。凹凸だけで模様を表したシンプルなデザイン。

「繊細で、力を込めると根元からポキリと逝ってしまう。持ち方を間違えると」

漸く持ち上げる。くたりと傾いて、中の液体が縁ギリギリまで波打つ。それを見て、ことりとソーサーに戻した。もしこのカップに意思があるのならば、説教の一つでも噛まされていた事だろう。持ち方がなっていない。接し方が雑だと。本当にお前は。

「傾いてしまう。お前の様だ」

「何が言いたい」

女は苛立った様に、犬歯を剥き出しにした。一度でも扱いを間違えると、不機嫌になる。扱いがとても難しい。

「だが正しく持つと」

次はカップが傾く事無く垂直に持ち上がった。中の液体も安定して、小さな波紋を広げるだけに留めている。そのまま口に付けて先ずは一口。際立つ苦味。僅かな酸味。上質な豆から引かれた芳醇な香りがする。いい店だ。

「この通り」

「……黙って飲めよ……」

頬を赤く染めたまま、女も珈琲を口にしていた。珈琲を口に含んで居る時は、緊張が解けるのか、少しだけ気の緩んだ表情になる。それに付随する様に、持ち手から掌が離れた。それを見計らって行動に出た。

「ひっ」

短い悲鳴を無視し、握り拳を作る指を一つ一つ解しにかかる。掌を開かせた状態で両手で指同士を擦り合わせた。女特有の滑らかな肌の感触。骨を探る様にして、なぞるとその繊細さが良く分かる。あぁ、やはり良く似ている。この持ち手と女の指は。暫くそうして楽しんだ後、手の甲にキスを一つ。

「何なんだよ!! 女誑し!!」

「高級茶器のようだと思ってな」

顔は真っ赤になっていた。それに対し、俺は微笑み一つ。良い茶器は女に触れる様、丁重に。間違っても粗雑な扱いは持っての他だ。

本当はこれ、女子ちゃんにさせようと思ったんですよ。

手をにぎにぎすんの。

でも余りにも私の王道突き進み過ぎて、腹が立って来たので照れさせる事にしました。


※なおこれ友人にしてる設定。

つまりこの女子ちゃん、女の子の手をにぎにぎして、しれっと口説くシーンは此処では書かれてませんが多分裏設定でやってます。

女子は丁重に扱え精神。


それを恋人されて、照れる事はつまり――?


まぁ、それはご想像にお任せして、追加のキャラ設定でも。

女子ちゃん

友愛ならば、プレイボーイじみた事をさらりとする。

恋人ならば、かなり強めのツンデレ。当たりが強い。

素直になれない。

気に入った物は本当に気に入った人にしか勧めない。

独占欲が強いから。

それはこの店に彼氏を連れて来た事からもお分かり。


恋人さん

結構爽やか系です。

猫のように勝手気まま。多分彼女さんの思い通りに動かない。

相手がやきもきする位には天然誑し。

しれっとボディタッチする。

姫様抱っこしてるシーンが見たい。見たい!!(二回目)

とゆか、同棲してて欲しい。



あ、ダメだ。彼女、飛び回ってる。転勤バリ多い。

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