圧倒
奈々が右ストレートを喰らったとと私は思った。しかし実際は違った。空の右ストレートを令美に止められていた。そして「私の親友に何してくれてんの?」そう言って空を投げ飛ばした。私の方に。どうしよう❗️このままだったら私も潰される。なんとか避ける事は出来るが避けたら空が怪我をする。受け止めれたらいいのだが私の体はダメージが蓄積してるので不可能だ。と私か思っていると紗綾ちゃんが空を受け止めていた。あの小さい体で。そして「二人ともお疲れ。後は私がやるから任しといて。」そう言って紗綾ちゃんは令美の方まで向かっていった。
「私の部下を投げ飛ばすなんていい度胸してますねー。流石は二代目総長ってとこですかねー。でも、調子に乗りすぎたなカスが。」私が令美に対してそう言うと「はー?私は親友がやられそうだから助けてあげただけなんだけど?そんな事も分かんない訳?普通、親友が危なかったら助けるでしょ?伊吹だって神風に何かあったら助かるでしょ?それと一緒だから私が責められるとか訳分かんないんですけど?てか投げられる方が悪いんじゃん?私より弱いなら私に投げられてもなんも文句言えないでしょ?」と言ってきた。勿論私が黙って聞いてる筈もなく、「随分長いことお喋りですね。うるさいので黙っていてください。」そう言って私は令美を蹴り飛ばした。令美は咄嗟に右腕でガードしたが私の蹴りを喰らって耐えれる筈もなく右腕は折れた。
「あはは❗️簡単に折れちゃいましたね。二代目ー❗️やっぱり弱くなりましたね。まぁ分かっていた事なんですけどね。そもそも現役時代でも私に勝てないのに引退した状態で私に勝てる筈ないじゃないですか?」伊吹は私を見下ろしながらそう言った。クソクソクソ❗️私は百鬼の二代目総長だぞ❗️あの人に任されたんだ。だからこんな簡単に終わっちゃダメだ。と私は立ちあがろうとしたが私が立つ事は出来なかった。それは紗綾に膝を蹴られたからだ。折れてはいない。クソ手加減されている。なんで私は伊吹に勝てないんだ。と私が思っていると紗綾に向かってナイフが飛んできた。
やっぱり弱い。いくら二代目総長といえど引退すればただの雑魚だ。まぁ私が強いというのもあるが。それでもガッカリだ。私はまだ本気すら出していないのに。もう面倒いからとどめでも刺そうと思った時、私は後ろから殺気を感じた。しかし私は振り返らない。私が今する事は綾の方を見る事だ。私が綾の方を向くと綾の指示をただ一つ。受け止めろ。そこに言葉などはないが分かる。そして私右腕で飛んできた物を掴んだ。……ナイフか。という事は「チッ!受け止めとか。まぁ私はまだ3本はナイフがある。さっさと令美様から離れろ❗️」と雫は残り3本のナイフを同時に投げてきた。普通ならナイフが3本も飛んできたら困惑するがこんなのは兎の相手で経験済みだ。私は飛んでくる3本のナイフを全て蹴り落とした。
「あり得ない。司以外でこんな事が出来るなんて。」と雫はかなり動揺してるようだが今の雫の発言はこの場にいる11人いや尚樹は気絶してるから10人を怒らせる発言だった。そう私ごときがやった事を総長と比べるなんて、許せない許せない❗️総長だったら3本どころか300本でも蹴り落とせる筈だ。しかも足の小指だけで。それなのに雫は❗️総長を過小評価した。許せない❗️令美より先に雫を始末してやる。そう決めた私は令美を無視して雫の元に向かうのだった。