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52話。スキルがレベルアップ。Lv6ボーナスを獲得

「あなどらないでもらえるかしら。この子は、私の騎士のひとりよ」


 酸で焼けただれたドラゴンゾンビの全身が、時間を巻き戻したように再生していく。

 吹き飛ばしてやった頭も、骨と肉が盛り上がって元通りになった。


「アレで死なないのか!?」


「元々、強大な生命力を誇る古竜エンシェント・ドラゴンが、アンデッドとなってさらなる不死性を手に入れたのよ?

 全身を一瞬で破壊し尽くさない限り、滅びたりしないわ」


 アンジェラが得意気に解説する。

 僕は慌てて地面に落ちた神剣グラムを拾い上げた。


 その瞬間、ドラゴンゾンビの尻尾が僕を横薙ぎに襲う。

 斬り飛ばしてやったが、ヤツの尻尾は瞬く間に再生した。


「このままでは、体力が尽きていずれ負ける!」


 ドラゴンゾンビの背後に回ったイブが、その翼を切り裂きながら警告を発する。ゼルギウスの剣は、ドラゴンゾンビの血を浴びても腐食したりしなかった。


 だが、斬っても斬っても、ヤツの身体は元通りなってしまう。

 連続で剣を振るうイブは、荒い息を吐いた。

 僕も連戦で、疲れが出始めている。


「どう? 私の騎士は決して死なずに、ずっとずっと私を守ってくれるのよ。人間が勝てるとは思わないことね」


「私も攻撃に加わります!」


 幽霊レイスをあらかた掃討したティファが叫んだ。

 スキル進化し、より強力になった彼女の魔法剣も合わされば何とかなるか……


「やるわねティファ。それじゃ、兵力を補充するとしましょう」


 ドラゴンゾンビがブレスを吐く。

 ティファが泡を食って、僕たちの頭上に魔法障壁を展開した。

 だが、その攻撃はまったく別方向に放たれたものだった。


「アンジェラ王女! なにゆえに!?」


 アシッドブレスは、川を必死に渡っていたフォルガナの騎馬隊を飲み込んだ。


 彼らはことごとく蒸発して幽霊レイスの大群と成り果てる。幽霊レイスたちの嘆きの声が、響きわたった。


「狂っていますね。フォルガナのアンジェラ!」


 ティファが怒声を上げる。


「心外ね。彼らを私のお友達に加えてあげただけよ? さんざん私のことを化け物姫だなんて罵っていたのに。今は私のことが大好きだって、みんな喜んでいるわ」


「喜んでいるだと!? 魔法で無理矢理、支配しているだけだろ!」


 僕も吐き気をもよおしそうだった。


「そうよ。それの何がいけないの? 生きている人間は、みんな私を傷つける敵だもの。でも死ねば、みんな私を愛してくれるのよ。

 私はもっともっと、お友達を作りたい。あなたたちともお友達になりたいのよ」

 

「それは奴隷って言うんだ!」


 僕はドラゴンゾンビに斬撃を浴びせる。鱗が爆ぜて、肉が裂けるが、それらはすぐに回復した。


「クスッ。良いことを教えてあげるわ、アベル。あなたの大事なリディア王女は、私が預かっているわ。バランを吸血鬼にして拉致させたの」


「なんだとっ!?」


「バランはリディアをおもちゃにしたくてたまらないみたい。早く助けにこないと、取り返しのつかないことになってしまうかもね?」


 バラン団長はフォルガナに、本当に内通していたようだ。

 にわかには信じられなかった。


「私はね。リディアみたいな娘が大嫌いなの。リディアは、お父様とお母様からも愛されて。【聖女】のスキルまで得て、誰からも好かれて必要とされる。

 その上、初恋の人と結ばれるですって?

 同じ王女として生まれたのに、私とは大違い……

 そんな娘を地獄に突き落としてやったらと想像するだけで、胸がスッーとするのよ」


「アンジェラ。お前、信じられないくらい性格が悪いな!」


 僕は激怒した。

 そんな嫉妬じみた感情で、リディアを付け狙っていたのか。


 なら、もうこんなところでグスグスはしていられない。

 僕はリディアを守ると誓ったんだからな。ここで賭け出る。


「経験値をスキル熟練度に変換! 【バフ・マスター】レベルLv6を解放!」


『了解。これまで得た経験値をすべて消費して、スキルLv6を解放します

 Lv6ボーナス:【武器強化バフ】。対象に指定した武器の攻撃力を5倍にします』


 世界の声、システムボイスが僕の叫びに応えた。


―――――――


名 前:アベル・ベオルブ


レベル:1(17レベル、DOWN!)



スキル:【バフ・マスター】Lv6(UP!)


Lv2ボーナス: 効果人数最大3000人


Lv3ボーナス: 全ステータス10倍アップ


Lv4ボーナス: スキル発動中の行動制限なし


Lv5ボーナス: スキル強化バフ。ふたりまで他人のスキルをグレードアップする。


Lv6ボーナス: 武器強化バフ。対象に指定した武器の攻撃力を5倍にする。

(NEW!)


Lv7ボーナス: ???


―――――――

お読みいただきありがとうございます。

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