表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/70

34話。バフ・マスター、聖女を大聖女にグレードアップさせる

 バフ・マスターのLv5ボーナス。『スキル強化バフ』。ふたりまで他人のスキルをグレードアップできるだって?


 そうだ。これを使ってリディアの【聖女】をグレードアップさせれば、回復魔法の効果をアップできるかも知れない。


 大怪我をしたティファを救うことができるハズだ。


『スキル強化バフを使うには、対象のスキルを指定してください』


「リディアの【聖女】を強化する!」

 

「ひゃああっ!? な、なにぃ……? 身体が急に熱くなって」


 リディアが驚きの声を上げる。


『リディアの【聖女】のスキルを強化。【大聖女】へとグレードアップしました!

 【大聖女】は神聖魔法と回復魔法の効果を3倍に高めるスキルです』


 魔法効果が3倍だって? これはとんでもない力だ。


「リディア! バフ・マスターでスキルを【大聖女】にグレードアップさせた! どうだ? 回復魔法の効果が上がっていないか!?」


 僕は黒衣の騎士の剣撃を受け止めながら、尋ねる。


「【大聖女】ですって!? よくわからないけど、試してみるわ。アベル!」


 リディアの手の平から溢れ出た輝きが、ティファを包んだ。

 その輝きは今までの比ではないほど、まぶしかった。


「あっ。あれっ、痛くありません……」


 背後を見やると、ティファが目を瞬いて自分の身体を見下ろしていた。

 ティファは戸惑いながら立ち上がる。


「傷が治った。こんな短時間に……!」


「すごいわアベル。スキル強化バフなんて聞いたことも無い力よ!」


「なに? こんな回復速度は有り得ない……【大聖女】ですって?」


 次の魔法を放とうとしていたアンジェラの手が止まった。

 それをチャンスと見たのか、ティファが叫ぶ。


「リディア様。感心していないで、アベル様の傷の回復も!」


「そ、そうだったわね!」


 背中から、回復魔法の光が浴びせられ、僕の全身をむしばんでいた痛みが消えていく。

 まさに反則技だ。


「そんなっ!?」


 アンジェラが驚愕の声を発する。


「あなたが、もし本当に【大聖女】になったのだとしたら……何が何でもここで消えてもらうわ」


 ずん、と大気が震えた。

 アンジェラの身体から、どす黒い魔力が波動となって周囲に放たれる。


 気温が一気に低下したような寒気を感じた。何かとてつもない魔法を放つつもりらしい。


「リディア! 僕に防御魔法をっ!」

 

「【破滅の火】(メギド・フレイム)!」


 轟音と共に、アンジェラの手より黒い炎の本流が放たれる。


「【聖盾ホーリー・シールド】!」


 僕がリディアの前に立つと同時に、僕の全身を神聖な輝きが覆う。


 これは魔法防御力を高める魔法だ。


 黒い炎は僕に直撃したが、四散して消えた。


「……なっ。今ので消し炭にならない、ですって?」


 僕の身体は火傷でヒドイ有り様になっていたが、なんとか耐えきった。


 痛みによろめくが、すぐさまリディアから回復魔法の光が飛ぶ。

 負ったダメージが、嘘のように癒えていく。


「これが【大聖女】の力! すごいわ。桁違いに魔法が強くなっている。くぅうううっ、私とアベルの愛の結晶ね」


 リディアは、嬉しそうにガッツポーズを決めた。

お読みいただきありがとうございます。

少しでもおもしろいと思っていただけましたら、ブクマ、評価をお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ