乗らされて食べさせられて気まずくなって。
注意!この物語にはバカしか出ません!
とにかくバカです!作者もバカです!
そんなのでもいいよ!って方はぜひ読んでいってください!あと少し読みづらいかもです!
この小説はバカな作者が地理をよく理解せず、しかも新たな市まで追加したせいで少し現実の日本とは違う箇所があります☆あるものがなかったり、無いものがあったりします!その度に説明するので安心してね。
今回出てくるエモジー王国は現実ので言う夢の国くらい作中ではポピュラーな遊園地となっております。
一章6話
「やっと着いたぁあ!エモジー王国!!」
電車で約2時間、東京なのに千葉にある『東京エモジー王国』いま若者たちに人気な『エモジー's』というキャラクター達のテーマパークだ、関東では一二を争う程の人気スポットでもある。
「やっぱり混んでるなぁ、」
俺はそう呟く。
現在 午前10時、開園から2時間経っている、園内は外からでも分かるくらい賑わっていた。
「日曜日だから仕方ないじゃない、早く行きましょう。」
咲音は見るからに早く入りたくてウズウズしている。
「早く行こうぜつくも!は!や!く!」
らむも急かしてくる。行く気満々だな、何だかんだエモジーのぬいぐるみ(プレゼント)も喜んでたし。
「たまにはリアルの遊園地もいいな。」
トモよ、何だリアルって、他に何があるんだ、ゲームか?ゲームのことか。
「早くポップコーン食べたい!!」
ゆうはポップコーンが楽しみなのか、確かにここのポップコーンは美味しいらしいしな。
「それじゃ、受付にチケットを入場券引換えてくるわ、戻ってくるまでに最初どこ行くか決めてろよ~。」
俺が言うと
「分かった!」
とみんな揃って言う。
ー5分後ー
「ただいま~、どこ行くか決まった?」
俺はチケット引き換えから戻り聞く。
「絶叫!激おこ丸コースター!」
と言うらむ、
「エモジー達のお茶会!」
と言う咲音、
「恐怖!和魅の館!」
と言うトモ、
「呆れっティーの力作ポップコーン!」
と言うゆう、
「全然まとまってないじゃねーか!!」
とつっこむ俺。
*
「激おこ丸コースター3時間待ち…だと……!!」
なん…だと…!!と絶望の表情を浮かべるらむ、
「パレードの時間に来れば空いてるらしいよ。」
トモがスマホを見ながら言う。
「なんかの情報?」
ゆうが聞くと、
「エモジー王国の楽しみ方って調べてたら出てきた。」
(めっちゃ楽しんでるやん……)
「まぁ、俺はパレードが見たいからその時はお前らで楽しんでこい。」
俺はらむ達に言う、いや、絶叫系とか無理だし俺。
「え?つくももしかして絶叫系ダメなの?」
ゆうが言う、ここで俺が怖いから無理とか言ったら後でからかわれるよな……
「い、いや、全然乗れるよ?とてつもなく好きだけど今回はそんな気分じゃないかなーみたいな?」
いや乗れるかそんなもん!命がいくつあっても足りないわ!と俺は心の中で叫ぶ
「そんな事言ってほんとは乗れないんだろ?怖いんだろ?」
らむが追い打ちをかける。
「お前、俺を誰だと思ってるんだよ、天下の大地様だぜ☆」
*
「ねえ、俺が悪かったよ、絶叫系とか無理な人なの、俺。」
「いやいや、もうここまで来たら戻れないよ。」
「ほら、もうすぐ俺らの番だよ。」
「諦めなさい九十九くん、貴方が最初から見栄を張っていなければこうはならなかったのよ。」
「良かったね!もうひとつの方のジェットコースターは30分待ちで!」
この遊園地にはジェットコースターが2つあり、ここはもうひとつの方と比べると比較的小さい方だ。
「いや、おかしいよほんとに、なんでこんなに空いてるの、こっちも2時間待ちにしとけよ……」
「あ!俺らの番来たよ!」
「いや、待って、ほんとにごめんなさい、マジで無理、ほんと勘弁して、いやいやいやいやいやぁあああ!!!!!」
ー10分後ー
「うえぇ、気分悪い……」
もう二度とジェットコースターなんて乗らない……
「大丈夫?九十九くん。」
「いやー!楽しかったな、つくも!」
「もwもうwつくもの顔とかwwやばかったしwww」
「世界の終わりみたいな顔してたよなw」
「咲音しか優しくない!他は言いたい放題だな!あ、大声出したら出そう…お゛ぅ゛」
「九十九くんほんと大丈夫!?」
「おい!やめろ!出すな!」
「テロップとモザイク用意ぃい!!!」
ー都合により番組を変更してお送りしていますー (お花畑の映像)
*
「ポップコーンとか食べてたとはいえお腹がすいたわね。」
と咲音が言う。
いま時刻は13時02分、あの後エモジー達のお茶会に行ったりエモジーキャラ達と写真を撮ったりしていた。
「ちょうど昼飯の時間だな、」
「何か食べに行きましょう。」
咲音が言う。
「どこで食べるかはお任せするよ。」
「そういえばアトラクションの事ばっかり調べてて昼飯のこと調べなかったわ。」
「俺は美味しければなんでも。」
え、みんな人任せかよ…
「そういえばついさっき会長からなんかLINEが来てたな、なんだろ?」
会長達ここでバイトしてるって言ってたし、もしかしたら昼飯のことかな?と思い俺はLINEを開く。
『おーい大地くーん☆そろそろお腹減ってきたところでしょ??分かっちゃうんだな~☆何故かって??それは俺が水城爽良様だからさ!!』
いちいちテンション高いんだよなこの人、たまにイラッとくるわ、←いつもは同じようなテンションの人。
まぁ、まだ続きあるし見てみるか。
『[コック・ドヤの美味しい料理屋さん]って所でバイトしてるからおいで!サービスしてあ・げ・る☆』
という内容だった、なんてタイミングのいい事だ。
「お前ら、会長がバイトしてる所行くか、なんかサービスしてくれるってよ。」
「そういえば会長達いるんだったわね。」
「え、あの会長がここにいるの!?」
「ちょっと行ってみたいかも。」
「エモジー王国でバイトなんてできるんだね!?」
そんなこんなでみんなで[コック・ドヤの(以下略]まで来た。
「俺とらむで買ってくるからお前らで席を確保しといてくれ。」
お昼時は混むので席が無いと食べられないと思い、俺は三人に頼む。
「おっけー!任せとけ!」
とゆうが張り切って了解する。
「みんなコック・ドヤの気まぐれセットでいい?」
らむがみんなに聞く。
「私はそれでいいわよ。」
「俺もそれでいいや。」
「美味しければなんでも!」
三人は答えた。
「それじゃ買ってきます!」
「よろしくね。」
俺とらむは買いに行く。
「いらっしゃいませー!あ、九十九くん!待ってたよ。」
レジにいたのは小さい女の子(副会長)だった。
「おい見ろよらむ、最近は小学生でもバイトできるらしいぜ。」
「ほんとだ!すごいな、えらいな、こんな小さいのに。」
「九十九くん!先輩をからかうのはさすがに駄目だと思うの!!私小さくないもん!高校生だよ!」
あぁ、怒ってる姿も可愛らしいな……
「あ、副会長だったんですか!スイマセン、わざとじゃないんですよ!」
「絶対わざとだ!じゃあなんでそんな愛玩動物を見るような目してるの!」
「いや、気のせいですよ。なぁ、らむ」
「お、おう、そうだよな!」
流石に誤魔化すのが下手すぎるだろ俺ら、
「もういいよ!注文は何ですかお客様!」
「気まぐれセット5つお願いします店員さん。」
「850円が5つで4250万円です。」
「そんなありきたりなギャグいりません。」
そう言いながら5000円札を差し出す。
「お客様、4249万5000円足りないようですが……」
「まだ続くんですか!?」
「冗談だよ、冗談!仕返しだもん!750円のお返しです。」
仕返しも可愛いもんだな、と思いながらお釣りを受け取る。
「二人じゃ五個も持っていけないでしょ?一つは持っていくよ。」
副会長はそう言うと誰かを呼びに行った。すると間もなくして出てきたのは…
「読者の皆様お待たせいたしました!会長こと水城爽良……俺だよ☆☆」
なんとみんなのアイドル会長さんだった!
「やぁ、大地くん!そして…えーと...そう!健人くん!元気かい!」
「元気っすよ!まぁ、会長程じゃないけど、」
「会長さん、俺の名前知ってたんですね、話したことありましたっけ?」
らむが会長を知ってるのは分かるが、会長がらむを知ってるのは分からない。
「だってそりゃ、俺全校生徒の名前と顔が頭の中に入ってるもの。」
「今なんかさらっとすごい事言ってませんでしたか!?」
さすがに驚いた、元から色々とすごい人だとは思っていたけどここまでとは、
「さぁ、早く行かないと飯が冷めるぜ!」
「え、ちょ、会長!?」
会長と一緒に三人のところへ向かう。
「おまたせー!」
「お前らー、買ってきたぞ~。」
「今ならもれなく水城爽良様付きだぜ。」
わー、なんて嬉しいおまけなんだー(棒)
「会長が付いてくるなんてすごく豪華じゃないですか。」
「やぁ、蒼香ちゃん!見かけによらず楽しんでるみたいで何よりだよ、それと…友貴君と優人くんだね、」
「「何で俺達の名前知ってるんですか?」」
二人揃って言う、当然の反応だ。
「もうそのくだりさっきやったからいらないよ。」
こっちも当然の反応かもしれない。
「会長と話してたらキリがないし早く食べようぜ。」
そうだなー、とみんな食べ始める。
「ちょっと酷くない!?俺も仕事中だから長居はできないけど…だからってそんな言い方しなくてもいいじゃん……」
あ、拗ねた、この人拗ねたよ。
「もうお前らなんて知らん!食べ終わったらデザート奢ってやるからまた来いよ!じゃあな!」
そう言って会長は戻っていった、
「何だかんだ優しいじゃないですか、」
しかしあんな事になるなんて、この時俺は思ってもいなかった……
ー食後ー
「なんか普通に量もあるし美味しいし良かったな、ここ。」
「そうね、中々良かったわ。」
「会長がデザート奢ってくれるって言ってたし行ってみるか。」
「デザートか、アイスかね?」
「優しい会長さんだよねぇ。」
今度は五人揃ってレジへ向かう、レジには相変わらず副会長がいた。
「いらっしゃいませー、ってみんなか、会長から聞いてるよ!何味のソフトクリームがいい?」
そう言ってメニューを出される。
「バニラ、チョコ、ミックス」
そしてもうひとつのメニューにひとつだけ「抹茶」があった。
咲音とトモは「バニラ」、
らむは「チョコ」、ゆうは「ミックス」を選んだ。
俺が味を決めかねていると、副会長が
「九十九くんには抹茶がオススメだよ!こないだ抹茶味の飴舐めてたし!」
と勧めてくる、まぁせっかく勧めてくれるのならと思い抹茶味を注文する。
注文して少しするとまたまた奥から出てきた会長がみんな分のソフトクリームを二回に分けて持ってくる。
「さあ!俺の奢りだ!食いやがれ!」
本当にいい先輩を持ったなぁ……
「いただきます、会長。」
そう言い、一口食べる、、、
あぁ、抹茶特有の口に入れた後一気に鼻を突き刺すような香り、涙が出てくるぜ……
「これ、抹茶じゃなくてわさび味じゃん…」
俺は薄れゆく意識の中で『大人気!わさびソフトクリーム!』と書いた看板を見た...
バタっ……
ー5分後ーー
「九十九くん!」
「つくも!」
「おーい、つくもー。」
「大丈夫か!つくも!」
(みんなが俺も呼ぶ声が聞こえる……)
「はっ!俺は一体!!」
蘇る五分前の記憶、
「俺は抹茶ソフトクリームと称されたわさびソフトクリームを食べ…気絶した……」
「あ、起きたー?大地くん、どうだったー美味しかったでしょ、抹茶ソフトクリーム!」
満面の笑みで会長が聞いてくる。
「お前の仕業かぁあ!!!!」
*
昼食を食べ終え、また色んなアトラクションに乗ったりお土産を見たりしているといつの間にか夕方になっていた。
「もうすぐ夕方のショーが始まる時間ね。」
咲音が言う。
「よし、この時間に激おこ丸コースター行けば空いてるのか。」
「俺が調べた限り一日で一番空いてる時間だ。」
「行くぞ!つくも!咲音さん!」
三人は張り切っている、ここに来てからずっと乗りたがってたし仕方がない、だが、だが何故また俺が行くことになってるんだ。
「いや、俺は行かねーよ!?」
もうあんな思いしたくない、こりごりだ、二度と乗らないと決めたんだ。
「えー、乗らないのかよー。」
「もしかして怖いのか?」
悪いがもうその手には乗らない。
「俺はもう怖いから乗りません、四人で行ってこい、俺は待ってるから。」
「いや、私も少し疲れたし九十九くんと一緒に待ってるわ。」
気を使ってなのか、ほんとに疲れたのかは分からないが咲音が言う。
「なんだよー、じゃあ三人で行ってくるよ。」
らむは残念そうに激おこ丸コースターへ向かう
「空いてても90分待ちだから少し時間はかかるよ。」
「それじゃ、行ってくるね。」
トモとゆうもそれを追いかける。
「あいよ、終わったらLINEしろよー。」
と言って見送る。
*
パレードが始まる直前になると周りにはすごい数の人だかりになっていた。
「すごい人だな、はぐれるなよ咲音。」
「私はあなたの子供じゃないのよ、九十九くん。」
「その格好は中々子供っぽいけどな、」
咲音はいつの間に買ったのか呆れっティーの帽子を被り、手にはエモジー'sのうちわを持っていた。
「別に私がどんな格好をしようが私の勝手でしょう、キャラじゃ無いって言いたいの?」
「いや、そんな事言ってないだろ、俺は普段の咲音もクールでかっこいいと思うけど、今の咲音もいつもと違って笑顔だし、可愛いと思うぜ…」
(あれ?いま俺めっちゃ恥ずかしいこと言わなかった!?顔赤くなってないかな!?今何を口走った俺!)
「い、いきなり何よ、可愛いとか、かっこいいとか!疲れすぎておかしくなったの!?」
「い、いや、思ったこと口にしちゃっただけだ、忘れてくれ!」
「勝手に言って勝手に忘れろなんて自分勝手にも程があるわね。」
「悪かったよ!」
そんな言い合いをしているとパレードが始まる。
始まりと同時に沢山のエモジー達が集まり軽快な音楽に合わせ行進しながら踊っている。子供も大人も関係なくエモジー達を見てはしゃいでいた。
(はぁ、何で俺いきなりあんな事言ったんだ?確かに、確かに可愛いけども…やばい、パレードなんて見る気になれない……怒ってるだろなぁ)
そう思いながら咲音の方を見ると咲音は顔を赤くし、俯いていた。
(怒ってるよ、あれ絶対怒ってる…パレード終わったら謝った方がいいかな。)
そんなことを考えていたらかなり時間が経っていたようでパレードが終わる、人がどんどんいなくなっていく中、咲音と俺はまだ気まずいまま動けずにいた。
(やっぱり謝った方がいいよな…)
「咲音…その…ごめんなさっきは変な事言って…」
悪いのは多分俺だしな、
「ほんとにごめん!」
「何を謝っているの?九十九くん、」
あれ?怒ってない……
「いや、俺咲音に変な事言ったから怒らせちゃったから?」
「私はそもそも怒ってないのだけれど、」
「え、怒ってたんじゃないの!?」
じゃあなんだったの!?あの反省タイム!
「むしろあなたに感謝してるわ。」
「俺お前に何か感謝されるようなことしたか?」
全くもってした覚えがない、いや本当に。
「私…初めてなの、こうして友達とどこかへ遊びに来たの。」
咲音は続ける。
「あなたが私と友達になってくれたおかげで私は数人だけれど友達が出来た、トモ君、ゆう君、らむ、会長に副会長、書記の暮葉さん、皆あなたがいたから仲良くなれたのよ。」
「そんなの感謝されるようなことじゃない気がするんだけど…別に友達を紹介したわけじゃない、一緒にいただけだし、仲良くなっていったのは咲音自身だろ?」
俺は言った。
「それはあなたがそう思ってるだけよ、それで…」
咲音はそこで詰まる。
「それで?」
「それで、もしさっきあなたが言ったとおり私が笑顔だったなら私は初めて友達と一緒に笑っていたのね。それもあなたのおかげよ、ありがとう。」
そう言った咲音の顔はとても明るい笑顔だった。
「やめろよ、恥ずかしいな。恥ずかしめて殺す気かお前は。」
多分…いや俺は今絶対顔が真っ赤になっている。
「何よ、こっちは真剣に言ってるのに。」
「それこそキャラじゃないね!」
「なによそれ!」
「あ、ゆうからLINEが来た。行くぞ!」
「そうやってごまかす気ね!」
「マジだって!ほら行くよ!」
「分かったわよ、この話はもう終わりね!」
この後三人と合流し、すっかり遊び疲れた俺らは電車に乗って帰っていった。
次回予告!
「今回の当番は九十九大地と!」
「咲音蒼香よ。」
「今回は最後めちゃくちゃ恥ずかしかったわ。」
「最初に恥ずかしいこと言ってたのは九十九くんの方でしょう。」
「そういえば何で俺だけあだ名じゃなくて『九十九くん』って呼ぶの?」
「あなた『九十九』でも『つくも』でも変わらないじゃない、」
「えー、どうせだったら『つくも』の方で呼んでよ。」
「次からそうするわね。」
「「次回!いろんな所に遊びに行きたい?」」
「何なのこの適当な予告は」
「次回は多分重要な回になるような、そんな気がするよ。」
今回は遊園地回でした!
咲音とみんなとの距離が縮まったようなそんな回になっております。
活動報告の方で今回出てきたエモジー王国のキャラクターや料理の説明をします、良かったら見ていってください。
今回も読んでくれてありがとうございました!
それでは次回もお楽しみに!