歌ってキャハ♡って創部しちゃって。
注意!この物語にはバカしか出ません!
とにかくバカです!作者もバカです!
そんなのでもいいよ!って方はぜひ読んでいってください!あと少し読みづらいかもです!
この小説はバカな作者が地理をよく理解せず、しかも新たな市まで追加したせいで少し現実の日本とは違う箇所があります☆あるものがなかったり、無いものがあったりします!その度に説明するので安心してね。
一章 九話
星海駅から徒歩五分某カラオケにてー
「♪スキールマーイハァアアト!銀河の果てまで〜!♪」
カラオケに入り30分程経った頃、ゆうは某ロボットゲームの主題歌をノリノリで歌い、トモはアニメの曲をスマホで探し、咲音とらむは、
「ちょっと鹿沼君、ポテトを1人で食べ過ぎじゃないかしら?ジンギスカンとして食われるわよ、皆の分も残しておきなさい」
「咲音よ、ポテトが運ばれてきた時点でもう戦争ははじまっているんだよ……そして俺は羊肉じゃない、らむだからな?いつになったら覚えるのかな?」
いつものごとく殺伐と口喧嘩を繰り広げていた。
「つくも遅いな、そんなに時間かかるもんなのかね?」
いかにもわくわくした表情でトモが言う。
「そんなすぐにはできないわよ、それにしても楽しみね」
不敵な笑みを浮かべながら咲音が言う。
「あいつらが戻ってきたら皆で点数勝負しようぜ、もちろん罰ゲーム付きで!あ、既につくもは罰ゲームみたいなものか!ハハハッ」
らむは…なんかもう……からかう気しかない。そんな会話をしている中部屋のドアが開き、ヒナが入ってくる、鼻には赤く染まったティッシュが詰まっていた。
「お待たせー!いやぁ、随分時間かかったねぇ、それではお待ちかね!」
そしてもう一人、可愛らしい衣装に身を包み、キラキラと眩しい笑顔に包まれた少女?が入ってくる。
「みんなの希望!キラメク流星!みんなのアイドルツクモだよ!キャハ☆」
そう、│九十九大地(俺)だ。
「わー!ツクモだぁあ!!めっちゃかわいいー!!」パシャッパシャッ
「これホントにつくもかよ!?」パシャッ
「すごくお似合いね」ピロリン
「生徒会の時のやつよりもクオリティが高い!」パシャッパシャッ
みんなから賞賛の声が上がると共にスマホのシャッター音が止まらない、てか誰かビデオ撮ってない…?
「またつくもっちの女の子姿が見れるなんて…鼻血が止まらない……」ブシャアッ
そして当の本人、俺の心境は……
(やばい…女装することに対して抵抗がなくなってきたどころか、ちょっと楽しんでる自分がいて怖い……!!)
*
「それじゃ、無事つくもが女の子になれたことだし始めますか、第1回!│本気歌対決〜!」
みんなでカラオケと言ったらこれ!と来る前からずっとらむがやりたがっていたカラオケ対決、さて、罰ゲームは何なのだろうか……俺は始まる前からそんな心配ばかりしていた。
「順番は平等にじゃんけんで決めるか」
ラムが言う。
「いくぞ〜、じゃんけん!」
「「「「「「ポン!」」」」」」
1人手、「らむ」
「俺の声帯が火を噴くぜ!」
謎の決め台詞と共にアニソンが流れる。
「♪空に聳える鉄の城〜スーパーロボットー♪」
『82点!』
「ま、こんなもんかな!」
ドヤ顔で最初からなかなかの高得点を繰り出すらむ、俺開始早々勝てる気がしないんですけど、
2番手、「ヒナ」
「いくよ!」
元気な掛け声から明るい音楽が流れ始める。これも多分アニソンなのだろう。
「♪飽きるくらい全部君が欲しいよハートは涙でいっぱーい!♪」
『81点!』
「くそー!もっと行くと思ったのになぁ」
十分高得点だと思うんだけど悔しがるヒナ、いつもはもっと行くのだろうか、しかもまたまた80点台、これほんとに勝てるのか!?罰ゲームが怖すぎる……
3番手「トモ」
「これ歌いきれるかな……」
そんな不安げに歌い始めるトモ、どうせ高得点なんでしょ。
「♪魂のルフーラァアン!!♪」
『80点!』
「意外と高かった!」
ほら!もう!そうやって!
ま、まぁ、82点、81点、80点って1点ずつ下がってるしね!次は79点だよ!きっと!
4番手「ゆう」
「やっと俺の番来たぜ!」
上げていくぜ!と言わんばかりにノリノリで歌うゆう、
「♪今僕は行くのさ〜イメージの向こう側へ〜僕の向こうへと〜♪」
『84点!』
「俺が本気を出せばこんなもんさ!」
ですよね!!分かってたよ!
もう何歌えば勝てるんだよ!?そんな歌上手い方じゃないよ俺!
5番手「咲音」
「プライベートで人前で歌うのなんて初めてなのだけれど、下手でも笑わないでよね」
恥ずかしがりながら歌う咲音、初めてなら俺でも勝ち目があるのでは!?
あらぬ期待を持つ俺、もう頭では薄々気づいてはいたんだと思う。
「♪今年最初の雪の華を〜二人寄り添って〜♪」
咲音の歌声はまるで日頃の波乱万丈な日常を忘れさせてくれるような…心の底からドス黒い何かが浄化されるような……そんな女神のような歌声だった。
「歌姫…いや、咲音か……」
心做しか皆の目が少し潤んでるように見えたが、きっと気のせいだろう。
採点結果はというと……
『100点!ランキング1位!記録更新おめでとう!』
その後店員さんからお祝いとしてポテトが運ばれてきた。
6番手「つくも」
「しょうがない…これだけは隠し通すつもりだったんだけどな……」
中学の頃から弄られるが怖くて封印していたこの曲を解放する時!それは今!
「♪生命の花咲かせて〜思い切り〜もっとバリバリ☆♪」
歌った…全力は尽くした…こんなに痛い格好でプリティでキュアなアニメの主題歌をノリノリで……
(内心すっごい楽しかったことは秘密にしておこう……)
「採点結果はどう!?」
そうだ!達成感に満ち溢れてる場合じゃない!
『採点結果は〜!』
ジャカジャカと音楽がなり派手な映像が流れる画面、そこに映し出された数字は……
『79点!』
「クッソッが!!!」
*
ただいまニャオンモール内にあるゲームセンター、その中でもプリクラコーナーでヒナ、咲音と一緒にプリクラを撮っている俺、罰ゲーム執行中です。
罰ゲームの内容は女装した姿で2時間の間ニャオンモール内を女の子2人と女子力MAXで過ごすという内容だった。他のらむ達3人はその間映画を見に行くらしい、俺も見たかった……
「ほら!蒼香ちゃんもっと笑顔で!つくもっちを見てよ!すごいキラキラとした笑顔だよ!」
プリクラを撮り慣れてなくぎこちない笑顔の咲音にヒナが言う。
「そんなこと言われても笑顔なんてしろと言われてできるものじゃないわよ、つくも君がおかしいのよ」
「俺のどこがおかしいんだよ!どこが!」
聞き捨てならない台詞を聞いた俺は思わず反論する。
「そうね、女装をしてノリノリでポーズを取りながらプリクラを撮ったり、アイスを食べながら自撮りをしたり、ヒナと一緒にかわいいぬいぐるみを見ながらキャーキャーと言っていたり、ペットショップで30分くらい子犬を愛でていたりしていた辺りかしらね」
※咲音が言ったことは全てノンフィクションです。
「うグッ!で、でも今の俺咲音より女子力ある気がするわー!」
意味の分からない反撃をする俺、その選択が間違っているとも知らずに。
「今なんて言ったの?つくも君、私が女装した貴方ごときよりも女らしくないと?」
完全にブチ切れモードに入る咲音、赤いオーラが見えそうな程に殺気を放つ。
「ま、まぁ、落ち着いて2人共!ほ、ほら!蒼香っちの可愛いところはいつもはクールな反面天然っ子も兼ね備えたギャップにあるから!撮った写真デコろうよ!ね!」
ヒナに宥められながらプリクラをデコり外に出る。
「つくも君、今日のここでの行動一つ一つ写真を撮っておいたわ、」
ニヤリと不敵な笑いを浮かべ続けて言う咲音。
「これをクラスの人達に見せたらどうなるのかしら」
どうすればいいか分かるわよね?と俺を見る咲音。
「ホントにすいませんでしたー!!!」
90度に身体を曲げ頭を下げる、そんなことをされたらただでさえ女装癖があるのでは、と噂をされてる俺は完全に終わる!色々と!
「これからは口に気をつけることね、あとこの間のフレンチトーストが食べたいわ、奢りなさい」
罰ゲーム終了まであと30分だから時間はあるし仕方が無いか、今月お金ギリギリなのになぁ、と思いながらこの前行った喫茶店へ3人で向かう。
テーブル席に座りメニューを選び店員さんを呼ぶ。
「フレンチトーストを3つと、カフェラテを3つお願いします」
咲音が言う。
「フレンチトースト3つと、カフェラテ3つですね、」
注文を繰り返す店員さん、するとその店員さんが主に俺の服装を中心に俺たちを見る。
「失礼ですが、もしかしてアイドルの方達ですか?」
少し照れながら俺たちにそう聞く店員さん。まぁ、店員さんからして見れば可愛い女の子が3人座っているんだ、間違っても仕方が無いと思う。
ホントならここで「そうですよ!キャハ♡」なんてやってみたいものだがあいにくそんな勇気もなく、
「い、いや、違いますけど……」
俺はできるだけ声を高めにしながら答えた。
「あ!いきなりごめんなさい!皆さん綺麗だったものでつい!」
びっくりした〜、と顔をしながら戻って行く店員。びっくりしたのはこっちだこのアホが!!
「つくも君のことだからノリノリでキャハ♡とかやるのかと思ったのに面白くないわね」
俺の考えを読み取るかのようにそう言う咲音。
「え、つくもっちそんなこと考えてたの!?ちょっと見てみたい!後でキャハ♡ってやってみてよ!ついでに動画も撮りたい!」
咲音の言動にまたヒナが興奮し始める。
「分かった分かった、後でやってやるよ、後でな」
いつになるか分からないけど……
注文して間もなく店員がフレンチトーストとカフェラテを運んでくる。
さっきとは違う人だ。
「お待たせいたしましたー!」
そう言いながらフレンチトーストとカフェラテをテーブルに置く。
「カフェラテの方おかわり無料となっておりますのでお気軽にお声おかけください」
そう言い終わったあとに俺らの方を見てさらに言う。
「失礼ですがもしかしてアイドルのk…」
「違います!」
その後カフェラテを飲みながら会話を続ける。
「そうだヒナ、例の約束覚えてるよな?答えを聞こうか」
俺がそう聞くと意外にもその返答はすぐに返ってくる。
「つくもっちが女の子になってくれたら同好会のメンバーになるってやつでしょ?もちろんオッケー!むしろ入りたい!私も仲間に入れて!」
ヒナはピースをしながら満面の笑みでそう答える。
「今日みんなとカラオケ行って、ニャオンに来て、このメンバーといつも一緒にいれば絶対楽しいんだろうなー!って思ってたんだよね!」
「そっかぁ、それなら良かった、それじゃ、改めてよろしくなヒナ!」
「うん!よろしく!」
これでメンバーは五人揃った!そしてもう一人……
「咲音さん咲音さん、あなたも約束してたことがありませんでしたっけ?」
フレンチトーストを食べながら明らかに俺から目線を逸らす咲音。
「な、何よ、何か約束なんてしたかしら?」
明らかにとぼける咲音さん。
「メンバーが揃ったら入るって言ってたよね?」※七話参照
「私は同好会が創部できたら入るって言ったのよ、まだメンバーが揃っただけじゃない、ちゃんと出来てからまた誘いなさい」
「その言葉忘れるなよ……」
ー1週間とちょっと後ー
「九十九、旅同好会のやつなんだけど無事承認されたぜ、さっき校長がOK!全然いいよ!私も旅行好きだし!ってちゃんと許可が降りたから」
昼休みに同好会の件で奥里先生に呼び出され職員室にいた俺は無事同好会創部を達成したことを伝えられる。
「え?マジっすか?」
「うん、まじまじ、生徒会長の水城と色々と手助けしてくれてたから後でお礼でも言っとけ、んじゃそれだけ、俺飯食べるからさっさと帰りなさい」
そう言われ職員室から出る俺
「よっしゃぁああ!俺の時代キタコレ!!」
廊下を駆け抜けらむ達のいる教室まで走る。途中先生に注意された気がするが構わず走る。
「よっしゃあ!お前ら!同好会創部完了だぜー!!!」
俺は教室に入るとともに大声で報告する。
「まじか!ホントに通ったの!?」
「さすがつくも!やるねー!」
「今日はお祝いにマック行くぞー!」
らむ達3人が各々に喜びを共感する。
そして俺は咲音の席に行き、今度こそと声をかける。
「咲音?同好会承認されたぜ」
すると咲音は読んでいた本を置き、顔を上げる。
「驚いたわ、まさかホントに作れただなんて」
感心した、と素直に賞賛する咲音。
「約束だろ、ちゃんと入部してもらおうか」
「分かったわよ、後で入部届けを貰っておくわ」
諦めたのか最初から入るつもりだったのかは分からないがこれまでの抵抗が嘘のように簡単に了承する。
「そんなにサラッとOKするならなんで最初から入るって言わなかったんだよ」
俺は咲音に言う。
「承認されるかも分からなかった同好会の創部に手を貸すなんて労力の無駄でしょう」
こいつ!どんだけ省エネしてるんだ!
「まぁ、入ってくれるならいいんだけどさ!よろしくな咲音!」
「よろしく頼むわね、つくも君」
こうして無事に九話にしてタイトル通り旅同好会を設立した大地達だった。
『次回予告のコーナー!』
「今週の当番は先生こと奥里弘樹と!」
「会長こと水城爽良様だ!」
「やっとタイトル回収したよな、もう九話だよ九話、ちょっとダラッとしすぎじゃないの?」
「仕方の無い後輩達の同好会の為にこの頼れる先輩が手を貸してやったんだよなぁ!」
「そんなの許すか!って反対してた先生達も水城が一言で片付けちゃったもんな」
「そうそう!あの時の台詞かっこよかったでしょ?」
「確かに!さすが生徒会長!って感じだったな」
『『次回!部室を掃除大作戦!』』
「え?なんて言ったかって?ひ、み、つ、☆」
今回も読んでくれてありがとうございました!
次回は部室の大掃除になります!
掃除と言ったら箒!箒と言ったら……
次回もお楽しみに!