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負け犬高校生共の旅同好会活動記録  作者: 春の土筆
1章
1/15

出会って話してバカやってる。

注意!この物語にはバカしか出ません!

とにかくバカです!作者の思いつきと妄想で書いているものなのでそんなのでもいいよって方はぜひ読んでいってください!

初心者なので所々読みづらいところがあるかもしれませんがご了承ください。



四月の入学シーズン、周りは中学校入学やら高校入学やらとにかく入学している季節。


俺、九十九大地つくもだいちも例外ではなく、ここらでは無法地帯とまで称される自由な学校 星海高等学校せいかいこうとうがっこうの入学式に参加していた。


朝は早起きし、しっかりとご飯を食べ、前日に用意した荷物の再確認をし、いつもはつけもしないワックスで髪をセットし気合十分で入学式に臨んでいる。


中学を卒業してすぐにここ[隣の市]に引っ越した関係もありかなり不安なこともあるのだが、それと同時にこれまでずっと楽しみにしていた高校生活が始まると思うとワクワクもしていた。


しかし、引っ越したばかりの未知の環境、それなりの不安はある。


(いやぁ~、周りの奴らはもう友達同士で喋ってるってのに、俺はまだ隣の奴と目も合わせてないって、こんな走り出しで友達なんかできんのかなぁ・・・)


緊張と不安を抱えたまま入学式になど集中できず、俺は今後の立ち回り方などの思考を巡らせたまま、先生方の挨拶を聞き流していた。



そんな九十九大地の物語は堅苦しさとは無縁の入学式から始まる。


初めは先生方や、来賓の方などのテンプレじみた挨拶が続き、退屈な時間と比例しこれから始まるクラスの顔合わせへの緊張が肥大していく。


(自己紹介とか何言おうかな、まずは目立たずに普通の挨拶にすべきか、一気にドカッと受けを狙うべきかなぁ、こんな時こそあの必殺ギャグを出すべきか)


九十九大地には長年温め続けている必殺のギャグがある。


(しかし、入学初日の緊張で張り詰めた空気の中でウケを狙うにはリスクが高すぎるな、もし滑ったら俺もう立ち直れない自信あるもん)


流石に入学早々不登校にはなりたくない。

紆余曲折思考錯誤を繰り返していると、その男がやってくる。


きっとこの先の未来一生忘れられないであろう、そのシーン。


「生徒会長挨拶、生徒会長、水城爽良みずしろそらさんお願いします。」


司会がそう言うと、体育館が暗転し『バンッ!』という効果音とともに、ステージ中央がスポットライトに当てられる。


そこには3年生の青いネクタイをしている爽やかな雰囲気の男が出てきた。

そんな雰囲気とは裏腹に、ステージ後方の画面にはデカデカとその男のドアップ映像が映し出されていた。


(爽やかな顔してめちゃくちゃ自己主張激しいなあの人。)


「新入生の諸君!入学おめでとう!今君らは学校とかだりぃな~、とか友達出来る気がしないな~とか、そんな不安で満ち満ちていることだろう。」


生徒会長が挨拶を始める。


「だが、そんな不安は杞憂に終わることだろう、何故ならば!この俺が今年度も生徒会長として学校生活を大いに盛り上げるからだぁ!」


生徒会長の熱い挨拶に応えるかのように、体育館にいる生徒達から歓声が上がる。


「この学校は自由だ!普通の高校生活を送るもよし!運動、勉学を極めるもよし!同じ趣味を持つ者同士集まって部活を作る奴らもいる!学校行事は生徒会を主体として大いに盛り上げていく!お前ら全員俺についてこい!!」


その後会長のバックから軽音部が登場しド派手な演奏をし始める。

およそ入学式とは思えない程の超ド級盛り上がりを見せ式は終了した。



式が終わると俺はすぐに後ろの少し身長の高い男子に話しかける。

「君どこの中学校?」

そう、友達作りだ、俺は自慢じゃないがコミュ力は高い方だと思う、人前で話すのは得意ではないがコミュ力は高い、そこは自負している、するとそいつは答えた。

「俺は北中だよ、そういうお前は?」

「俺は豊緑中、卒業してから引っ越してきたからあんまり聞き覚えないだろ?俺もこっち来て日が浅いからこの辺の中学とか全然知らないんだよね」

「なんだよ、じゃあなんで聞いたんだよ」

そいつは笑いながら言う、フレンドリーな様子でこっちも少し安心した。

「ごめんごめん、話すきっかけが欲しかったんだよ、そういえば名前は?俺は九十九大地!明るく楽しい太陽みたいな人間さ!」

「そんなこと自分で言うのね、もはや清々しさすら感じるよ!俺は鹿沼健人(かぬまけんと)よろしくな!」

手を差し出す鹿沼健人、俺も手を差し出し握手をする。

「よろしくな!俺の高校生活友達第一号!そういえばこの後ってどうするんだっけ?」

「確か各々のクラスに行くんだった気がするよ?」

入学式前に配られたプリントを取り出しながら言う。

「そっか、俺は二組だけどお前は?」

「おぉ!俺も二組だよ!これはなんだかもう運命感じるね!」

目をキラキラさせながら言う鹿沼。

「いや、男に運命感じられても全く嬉しくないんだけど」

「そっか、それもそうだね、まぁ、とりあえず行こうか」

やめて!なんだかそんな寂しそうな目をしないで!こっちが悲しい!!

頭でそう叫びながら二人で目的の教室まで向かう。


ーホームルームにてー

クラスのみんなが席に着き先生が教卓に立つ、

「おぃーっす、今日からお前らの担任の奥里弘樹(おくざとひろき)だ、まぁパパっと自己紹介でもしてくれ、じゃあ端からな!」

(随分適当な先生だな、おい)

先生に言われた通り端から順番に自己紹介をしていく。


(あぁ、正直言って苦手なんだよね、変なところあがり症だから1体1とか何人かで話すのなら全然饒舌なんだけどどうしても人前ってのは苦手だ~)

とても何分か前にコミュ力高いとか言ってた人間の台詞ではない。

(てかさ何故この世に自己紹介なんてものがあるの?自己紹介の存在意義ってなんなの?そもそも自己紹介をすることによって俺に対するメリットとはなんなのかな?しかもさ―以下略)

「おーい、おーい!聞こえないのか?お前だぞー!早くしてくれー!」

(あー、先生が何かを言っている、俺の番来たのか~、そっか、来ちゃったのか~、はっ!俺の番!?)

もはややる前からこれじゃあがり症どころじゃない。

(ま、まぁ俺にかかれば自己紹介なんて冷静沈着にできるし?落ち着け、俺よ落ち着け)

「俺は九十九大地、豊緑中出身、趣味はゲーム、特に―」

(よし!ここまでは完璧!なんだ余裕じゃないっすかぁ、)

「これから一年よろしくおねがいしゅましゅ!」

(噛んだ〜、めっちゃ噛んだ〜、やらかしたー!やめてー!みんな俺を見ないでー!笑わないでー!)

「はいー、次ー!」

「僕は野村知樹(のむらともき)です、趣味は喫茶店めぐりをしたり喫茶店に行ったりすることでぶしゅ!」

(こいつも噛んだー!!うん!自己紹介で噛むのは自分だけじゃない!そうよ!何もおかしいことなんてなかったんや!)

「次また後ろ行ってお前ー」

山鳥啓也やまどりけいやです、休みの日はカラオケに行ったりしてます、一年きゃんよろしくおねがいしましゅ!」

(お前もかー!もういいよ!二人目はわかる!わかるけど三人目はもういいよー!)


そんなこんなで慌ただしい(俺だけ)自己紹介が終わり、これからしばらくの予定を先生から説明を受けて一日目の予定は終了する。


「終わったー!さて帰りましょうかね!」

「おい、九十九ー!」

帰りの支度を済まし、席を立つと後ろから名前を呼ばれる。

「えーっと…名前なんだっけ?」

「鹿沼ね、鹿沼健人だよ」

あ、そうだ入学式の時の…

「そうそう鹿沼だ、んでなに?」

「お前電車で帰るの?」

「そうだけど、」

「俺自転車だけど駅までは方向一緒だし一緒に行こうぜ」

「まじで?行く行く!」

高校生活初めての友達との帰宅。

これぞ青春!と心の中で舞い上がりながら校門を出る。


「なぁ、なんか親しみやすくするのにあだ名つけようぜ」

俺はふと言った、中学時代の経験からあだ名があった方が仲良くなれると知っていたからだ。

「あだ名か、あんまり付けられたことないけど、やっぱりそういうのってあった方が親しみやすいのかな?」

鹿沼は言う。

「俺は中学時代周りみんなあだ名使ってたぜ?」

「へぇ…ちょっと憧れるかも!なんかいいの付けてみて!」

こいつも青春に憧れを抱く同士か……いいね!

「まかせなさい!えーっとねぇ、沼田だろ…」

「鹿沼だよ。」

「あ、ごめん、わざとだわ」

「わざとかよ!」

「鹿沼だろぉ?鹿沼…鹿沼…鹿…鹿肉…らむ……?」

「・・・」

うん、流石に今のは冗談、できればラム肉は子羊だよ!とかツッコミが欲しかったんだけどな……

「な、なんだよ…」

数秒経った後鹿沼は口を開く。

「かなりいいやん…お前あだ名付けの天才かよ」

(えー!気に入っちゃったよ!?絶対嫌がられるかと思ったのに!?コイツのセンス半端ないどころか壊滅的だよ!)

「お、おうサンキュー、気に入って貰えたようで何よりだよ」

半ば呆れ気味で答える俺。

「俺もお前にあだ名つけてやるよ」

「お?まじで?かっこいいの頼むよ」

え、怖い怖い、こいつのセンスであだ名とかマジ怖い!!

「うーんとねぇ……思いつかないからもう『つくも』でいいよ」

やっぱりか!!数秒も考えてねえよ!!

「それ平仮名にしただけだよね!これ読んでる人にしか分からないからね!?」

「そういういきなりのメタ発言やめてもらえます?」

「あ、はい、さ、サーセン……」

「分かったならよろしい」

そうこうしてるうちにいつの間にか駅に着き、電車の時間も近づいていた。


「あ、もう着いたね、んじゃまた明日!これからよろしくな!」

「おう!よろしく!明日土曜日で休みだから月曜日な!」

「あ、そうだね、そうだった!自転車気をつけて帰れよ!」

「おう!んじゃ!」

在り来りな間違いをし、在り来りな別れの挨拶をして駅に入る。

後ろで自転車が倒れる音と「うわ!」っという声と車の急ブレーキの音が聞こえるが気のせいだろう。


こうして無事に高校生活1日目を終え、これから同好会を作り、個性的なメンバー達と一緒に学校生活を送ることになるけれどそれはまたのお楽しみに…


(あれ?結局俺のあだ名あのまま『つくも』なの?)

ここまで読んでくれてありがとうございます!どうでした?バカばっかりだったでしょ?

もし気に入ってくれたらこれからも投稿するつもりなのでそちらも読んでもらえたら感謝感激雨あられです!

ほんとに読んでくれてありがとうございました!

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