119. 好奇の暴走
「20日以上居たら死ぬ、ですって?」
「ええ。まず間違いなく」
ただでさえ強い気配をもつ目をアーデルロールはぎゅっと細め、にらみに近い圧力がこもった視線を自らをカナリアと名乗った雌狼へと向ける。
狼はどこまでも冷ややかだ。アーデルロールの疑い深げな気配などまるで意に介さない様子でいて、湿った鼻先をすこし横へ向けてスンスンと鼻を鳴らしている。空気を嗅いでいるのだろうか。
「この地の魔力はあまりにも濃すぎます」
狼科らしい尖った口元を上へとやや上向けてカナリアが言った。
「それは一体どれぐらいなのよ?」
「そうですね……。
例えば、日常で見るような通常の霧を人体に無害な湯としましょう。
すると今私たちの周囲にある濃霧は、およそ酸に近しいほどに危険だと、」
「さ、さ!? 酸だぁ!?」
とっさにコルネリウスが自分の腕をさすり、体の無事をあらため始めた。
肌に異常がないか必死な形相で確認をする彼を見ていると、わたしもつられて頬や首筋に気を向ける。
言われてみればピリピリとするような。……気のせいかな。
「いやいや気のせいじゃねえよ!?
ああ、畜生、マジかよ。酸の中に居るって言われっと生きた気がしないぜ」
「なんだか無性に息苦しく感じてきたよ」
「うち、そういえば具合悪いかも……」
「どこかで身を休めようか」
「バカ」
「痛っ」
ぽかり、とアーデルロールの拳がわたしの頭をやわらかく叩く。
「ハインセルに居る限り、あたしたちに逃げ場無し。
カナリアがそう言ってたでしょ?」
「やれやれ、やばいなここは。
ビヨン。とりあえずこれ食っとけ。んっ」
コルネリウスは足下の草を引き抜き、腹を押さえて顔をしかめるビヨンへと手渡す。
が、当然良い結果になるわけがない。彼もこいつを食べての効果など知るわけない。
「自分で食べてみなよ!」の叫びが立つと同時にビヨンの手は蛇のように鋭くしなやかに伸び、根に土のついた野草を奪うと浅慮な男の口にそれを突っ込んだ。
響く絶叫。
アーデルロールはこんなもんいい加減慣れたわ、とでも言いたげな顔をわたしにちらりと向けて、それからギュスターヴを仰ぎ見る。
肝心の〝王狼〟はアホをやっている旅の仲間の騒ぎなどいざ知らず。ただひとり神妙な面持ちだ。彼は強面の眉間に深いしわを作り、濃霧とその先にうっすらと見える球体をした影をにらんでいた。
「どうなってやがる?
<ミストフォール>の時にもこんな……いや、違う。
数年前まではここまで馬鹿げた魔力濃度じゃあなかったはずだ。
何か切っ掛けがあったはずだ。
思い出せ……。〝太陽〟の目覚め……違う。ルヴェルタリアか?」
「それよ」
カナリアが狼の口で笛を吹く。
「ええ、ええ。その通りよ。さすがね、ギュスターヴ。
あなたの読み通り、ルヴェルタリアが霧に飲まれた日を
切っ掛けにして、この忌み地――ハインセルに変化が生じたの」
「褒めはいい。その変化の詳細を教えてくれ」
「変わらないわね。まったく……。
これからそれを話すのだけど……少し場所を変えましょうか。
もし聞かれていたらすこし厄介かも知れないから」
「聞かれていたら? 誰にですか?」
「ハインセルの住人に、よ」
「ハインセル、の……? 一体それはどういう意味――」
わたしはそうカナリアに訊いた。しかしわたしの欲しい答えは返って来ず、「……こっちよ」と彼女はそう短く言うと、獣の四つ足でてしてしと歩き始めた。
付いて行くべきかしばらく迷い――結局は行くしかないのだが――、顏を見あわせているとコルネリウスはやはり顏を思いっきりに引かせていた。
彼は『あの女、信じらんねえ!』とでも言いたげな面持ちで、
「おいおい……あっちはまずいんじゃねえのか?
狼のやつ、あのあからさまにヤバそうな球体に向かって歩いてくぞ」
「ギュスターヴ」
〝聖剣〟所有者が狼の王たる男に意見を求める。
「付いて行くしかあるめえよ」大男はその広い肩をすくめ、「カナリアは今この場の誰よりもハインセルに明るい。知識は身を助くってな。さ、行くぞ」
一度も振り向かず、まるで一直線の白線を往くような足取りで歩き続けたカナリアは大通りの最奥、いくつもの通りが最後に辿り着く、街の中央広場でその足を止めた。
広場の中心には例の異物――球体にゆがめられた書庫がしん、と静かにそびえ立っていて実に不気味だ。
建築物かつ無機物であることは分かっているのだが、立ち込める濃霧と音ひとつない環境とが相まって、そう、言葉を崩してしまって恐縮なのだが、正直めちゃくちゃ不安な気持ちになる。
なんだか夢に出てきそうなぐらいだ。
「間近で見ると不気味この上ないわね。
力ずくで丸めたっていうより、完全な球体の型に入れて作ったみたい」
わたしは周囲に十分な警戒の意識を配りながら、異形の書庫を観察する。
大仰な両開きの扉、
一段一段に物語が彫られた階段、
螺旋状の溝を刻まれた太い柱、
向きが逆転しているのだろうか、球体の表面には書棚がびっしりと並び、無数の背表紙がこちらを向いている。
開け放たれた窓の中には魔法灯のオレンジ色の光がちらちらとのぞいていたが、とても安心を感じられるようなものでは到底なかった。
外壁も書架も柱も何もかもが、歪められた異常。まともではない。
「――ハインセルに変化が生じたのはしばらく前のことです。
北の空に光の柱が立ちのぼり、霧の変質があったのとほぼ同時期になるわ」
「……〝霧の大魔〟の野郎と関係がありそうだな。
霧の大本が目覚めたのに引っ張られたか?」
「さあ。そこまではまだ調べていないわ、ごめんなさいね。
ギュスターヴ。それから王女とそのお供たち。
あなたたちにまず、最初に伝えておくことがあるわ。
ルヴェルタリアが霧に没した事実だけれど、世界はもう知っているわよ」
アーデルロールの眉がぴくりと動くが、言葉はひとつも漏らさない。
しかし言外の『続けて』という意味をカナリアは汲み取ったようで、言葉をつむぐ。
「十三騎士団総長、それとレオニダス王の二人が諸国に文を送ったの。
〝霧の大魔〟の復活と霧の変質、
これから世界で起こると考えられる危機の数々を包み隠さずね」
「マジかよ。……ちょっと待てよ。
したら今頃あちこち大混乱じゃねえのか!?」
後ろ髪を掻くコルネリウスの疑問は正しかった。
雌狼は豊かな毛をもつ頭を静かに傾げ、
「あら、意外と頭が回るのね。
足らなそうだなんて思っててごめんなさい。そこの彼の言うとおりよ」
「え、これって俺のこと?」
「世界はやはり混乱に陥ったわ」
無視。
「多くの人々は不安を覚え、
感情を売り物にする文屋は恐怖をあおり、街が、都市が、国が乱れたのは事実。
各国の主導者は言葉や策をもって鎮めたけれど、それは束の間のことよ。
分かっているだろうけれど、
一度生じた心の動揺というものはそう簡単に鎮まるものではないわ。
潜在的にしろ表面的にしろ、各地の治安はやはり乱れている。
可哀想なのは騎士や正規軍ね。
外では変質した霧と強まった魔物の相手。
内では守るべき国の治安維持に暴徒の相手。
彼らは正直言って首が回っていないわ。
暴動も時間の問題じゃないかしらね」
そう言うカナリアの言葉は淡泊なもので、どこまでも他人事を語る口振りだった。
彼女の態度を見ていて分かったことがひとつある。
彼女は人の側に立つ存在ではないのだ。自然や森、人の文明とはやや離れた場所が彼女の立ち位置なのだろう。
「霧の時代の再来かも知れんとなっちゃあ、
落ち着いていられるわけがねえよな。文屋も民もよ
どっしり構えてる野郎が居たら、そりゃお前、どれだけ胆が太いんだって話だ」
「あら、意外。
もっとあわてる顔が見れると思っていたのだけれど」
いつの間にか取り出したのか。ギュスターヴはその太い指に枯れ草色の紙を巻き付けたタバコを挟み、ゆったりと煙をくゆらせていた。
長居をしたら死ぬ、と忠告をされた場所でよくもまあリラックスを出来たものだと呆れ半分感心半分の気持ちをわたしは抱いたが、そういえば彼は純粋な人間ではなかったのだと思い出すと、そんな感情は霧に溶けて消えてしまった。
「――オレには濃霧を払うことも混乱を鎮めることもできねえ」
紫煙を吐きだし、その先が霧と溶けるのを見送りギュスターヴが言う。
「出来ることも、やるべきこともただひとつだけ。
〝精王〟と契約を結ぶ旅を果たし、
輝きを失った〝聖剣〟を完全なものにし、
北のイリルでふんぞり返っているだろう〝霧の大魔〟の野郎を討ち滅ぼす。
いわゆる魔王討伐。
オレらは第二の〝霧払い〟を果たすだけだ。
目的・目標はシンプルな程いい。どれだけ困難であろうとな。だろ?」
鋭い犬歯をのぞかせてギュスターヴがにやりと笑う。
と、彼は思い出したように片眉をくいと上げ、
「レオの奴は……おっと、いけねえ。
陛下は文とは別に、各国と通信を行ったはずだ。
カナリア、お前はその報告を預かっている手筈だったな。
首尾はどうなった?」
「あまり良い結果じゃなかったわよ」
「構わねえ。報告を頼む」
「ん……。
<マールウィンド連邦>、<ミド大公国>、<ハールムラング巨人領>は連携を承諾。
<ファイデン竜王国>も承諾。ただ随分取り込んでいるみたいね。
<ミリアス神聖国>と<ゴーレゴード帝国>の二国は保留という名の無視。
まあ、こんなところかしら。
坊主と野蛮人の二国は予想の通りね」
意外だった。
霧の時代の再来とはすなわち、世界存亡の危機と同じ意味合いをもつ。
人類の黄昏時ともいえる事態を前にして、どうして協力を拒もうとする勢力が存在するのだろうか?
「考えの違いさ」
ギュスターヴがぼやく。
「教皇のババアは〝霧の大魔〟の復活なんざ死んでも認めるわけがねえだろうよ。
曰く、ガリアンは人の英雄ではなく、五柱の善神が地上に遣わした救済の御子だと。
ルヴェルタリアの王家とは、〝霧払い〟の血統を詐称する罪人……」
「そこまでは言っていませんよ、ギュスターヴ。
それが真実ならとうの昔に大陸間で戦争をしていておかしくないわ」
「いやすまん。あのババアの高飛車な面を思い出したらつい盛っちまった。
まあ、とにかく――」
燃え尽きそうなタバコの火を指の腹で消すと彼は、
「先代は違ったんだが、あのババアに代替わりしてからというもの
神聖国とルヴェルタリア王家とはとことん馬が合わねえのさ。
おっと、裏ではだぜ? 表では仲良しこよし。握った手は潰しあってるが。
んで帝国も然り。あそこは『力こそが全て!』を地で行くからな。
力を示さず、名前のデカさだけで各国の陣頭指揮を執り、
世界のリーダー面をするルヴェルタリアの言葉になんざ
俺らは従うつもりは毛頭ねえってことよ。むしろ霧に呑まれたことを笑ってるぜ」
「いずれ痛打を被るのは彼らなのにね。
まあ人の事情なんてどうでもいいのだけれど」
話を聞く中でわたしは幼いころに読んだ童話『霧と聖剣』を思い出していた。
記憶が確かならば、話の中で滅びに瀕した国々は互いに手を取り合ったがしかし、迫りくる霧の軍勢に対抗する手立てはついぞ浮かばなかったはずだ。
黄昏時とも言える瀬戸際で現れたガリアンが霧を払い、あれより千年。
あの日から文明は進歩をしたのか、あるいは衰退をしたか。
……真実か脚色だかはともかくとして、文献から見える文明のレベルは衰退をしているように思える。
現代の世界には、夜を忘れるような煌々とした明かりは作り出せず、また空を飛ぶ船が飛び回っているわけではない。
人々は馬車で道を行き、足で山を登り、地を駆けている。
かつての文明で対処を出来なかった霧に対し、現代の我々に抗する手段などあるのだろうか?
唯一、明確な希望といっていい〝聖剣〟は力を大きく失っている。
このままでは……。
「……いや、やめよう」
ネガティブな考えに囚われるのは避けるべきだ。
わたしはかぶりを振り、暗い思いを捨て去った。
「カナリア……さん。少しいいかしら?」
アーデルロールが腕組みをしたままで言う。
「何か?」
「世界がのっぴきならない事情なのは分かったわ。
この霧がやたらにヤバイってこともね。
あたしたちは駆け足でハインセルを抜けたいのだけれど、
あなたは近道……というより、最速で抜けられる道は知っている?
もし知っているなら教えてくれないかしら。……お願い」
聞き終えたカナリアは狼の口元をやわらかく歪め――たように見えたのだが――、笑った。彼女は「元よりそれが私の仕事ですから」と口にして、
「ですが、発つ前に少々この書庫に用がありまして」
「ここに?」
全員の視線が書庫へ向く。
ある者は恐怖、ある者は好奇、ある者は不信。
「ハインセルは生きている、と言ったのを覚えていますか?
まさに言葉の通りに道や森は生きていて、刻一刻とその筋を変えていくのです。
私の調べが確かならば、この書庫に収められている地図は
周囲の地形を観測・記録を行い、常に正確な道を把握できる代物だとか。
それがあれば――、」
「それがあれば道に迷わねえってことか! すげえ!」
「…………そういうことです」
ぐい、とわたしが肘でコルネリウスを小突き、「ちょっと」と小声で物申す。
「何だよ?」
「台詞を途中で奪っちゃだめでしょ」
「そうなのか?」
「そうだよ。カナリアさんの顏を見てよ、
凛々しさが消えて切なそうな顔をしてるじゃないか」
「言われてみりゃあ……」
「ちょっとの一言でも、その人にとっては掛け替えない決めの言葉だって
場合もあるから今後は気を付けた方がいいよ、コール……」
「お二方、そこまで深刻な話ではないですから。そろそろ戻っていいですか?」
「すいません。大丈夫です。お願いします」
場が戻って。
カナリアが改めてその鼻先を書庫へと向けると、
「その便利極まる地図を取りに行こうとは思うのですが、
どうにもこの狼の身ひとつでは越えられない問題があるようでして。
人間の魔法使いの助力が必要なのです。
見ればそこの緑衣の少女は魔法の心得がある様子。
私を手伝って、一緒に書庫に入ってはくれないかしら?」
「えっ。う、うう、うちですか?」
「ええ。何か問題がおありでも?」
しどろもどろの様子でビヨンが自分自身を指差し、それから左右に視線を向けて、最後にわたしをじっと見る。
護衛が必要、と言いたいのだろう。そうだとも。いつもそうだった。
「護衛が欲しいのでしょう。僕も同行します」
「あなたは……ああ、魔法の心得があるのですね。
身体を包む柔らかい魔法の護りを感じます。二人とも良い師がついているのね。
ギュスターヴ。しばらく二人を借りるわ」
「了解だ。オレらはどうする?」
「ここで待っていて。
そろそろ影が湧いてくる時間だから、無暗に動かないように」
影、という言葉が気になったが説明を聞く雰囲気ではなさそうだ。
カナリアはそわそわとした素振りをしており、一刻も早く書庫に入りたい様子だ。
話を向けられたギュスターヴもそれを分かってか、「おう」とぶっきらぼうに返事を返し、
「気を付けろよ。中には何があるか分からねえからな」
「ええ。30分もかからないだろうけど……、
1時間待って出て来なかったらあなたの好きにして。
時間の計測は体感時間で構わないわ。それじゃあね」
ふい、とカナリアの獣足がいびつな階段にかかり、たたっと器用に歩いて行く。
わたしは振り返るとアーデルロールとコルネリウスの二人へ顏を向けて、
「それじゃあ行ってくるよ。無茶はしないようにね」
「「どっちに言ってんだ(のよ)?…………む」」
変なところで調子が合う二人だ。口元をゆるめたわたしは二人に微笑みを向け、
「……どっちにも。じゃ、また後で。行こう、ビヨン」
「うん」
そうしてわたしたちは魔法灯の明かりを受けるカナリアのつややかな背中を追い、書庫へと踏み入った。
湿気た匂いに満ちた、外見通りの陰気な建築物だ。………………。
◆
一歩のたびにぴちゃり、ぴちゃりとした粘着質な音が立つ。
緑色の小さく細い腕にカンテラを握っている。
異形の身体には不釣り合いな大きさだから、歩くたびにゆらゆらと大きく揺れて、壁に映し出された光がまるで時計の振り子のように弧を描く。
空いた片手で帽子を抑え、かと思えばずり落ちる眼鏡を戻し、彼は溜息を吐くのだ。
自分が求める知恵はここにあり、活用する頭脳もこの頭にあった……はずだった。
どうやら人間の身を失った今ではその頭脳も衰える一方らしく、かつて賢者と呼ばれた彼には歯がゆいどころか、身震いするほどに悔しい話である。
「ええい、忌々しい!
王国内であれば常に同期をしている書庫の知識を集めれば、
わしが人間の身に戻るなど容易いというのに、このっ!
このカエルの小さな脳みそではどうにもならんわ!」
激昂につられてカンテラが揺れる。
声をあげると意図せず「ゲロッ」とカエルに特有の声が口から漏れて、それが余計に彼の怒りを煽っていく。
「きっと〝歌人〟と〝大帽子〟の二人が何かしでかしたのだ。
本元を独立させて何をする気だ……?
いや。いやいやいや。分かっているとも。わしには分かっておる。
あのバカ共はもう一度やる気なのだ。
状況は揃っている。材料も揃っている。
突然に爆発的な魔力が満ちたこのハインセルならば、
どんな馬鹿げた理想でも実現可能に違いないともよ。
そうだとも。奴らは<ミストフォール>をもう一度……」
それから彼は押し黙り、ぺたぺたと歩く音が五度ほど続き、
「全くうらやましい! なんだってわしはこんなところで……。
むう。いかん。そのような暴挙を許してはいかんというに、
どうしてかこの老心は欲望に走り過ぎてしまう。
やれやれ……。まずは人の身に戻らねばなあ……」
二足歩行のカエルの体がゆったりと書庫の中を歩いて行く。
目的地はぼんやりとあるものの、霞のかかった記憶を頼りにしては辿り着くかも怪しいもので。
ユリウスらとカエルが鉢合わせ、書庫の外にも聞こえるほどの絶叫を響かせるまで後30分ばかり。
◆




