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少女、迷宮の主的な。  作者: ぺんぎん村長
セーラー神、やつはこう言った。ファンタジスタをご所望かい?的な。
3/16

セーラー神、黒幕になりきる的な。

締まらない。シリアルはコーンフレークだと思う。

ダンジョン、迷宮とも呼んでいるソレ。歴史上に存在したことはわかっているが、勇者や英雄が駆逐してしまったために、最近までは確認されなかったもの。そう、されなかったもの。


何が言いたいのか。過去形なのだ、表現が。過去形になっているのだ、説明が。何が言いたいのか、なんて。わかりやすすぎる。陳腐な問いかけみたいなものだ。説明するまでもない事だろう、だが、あえて言おう。何が言いたいのか。



つまり――



「くそがぁっ!!何だってんだ、ここはよぉっ!!晴れのちアシッドスライムとか、ふざけてやがるっっ!!」


「叫ぶ位なら走れっ、溶けるぞ!!」



空から、アシッドスライムが降ってきたり――



「無理ッス、出来ないッス、死んじゃうッスよぉぉお!!」


「黙れ、死にたいのか!!」


「意味がわかんない、ここ廃都じゃないの?何でゴーレムなのよ、何でゴーレムなのよぉぉ!!」



廃都の街並みが、街道と街壁を残して、全てゴーレムに変形したり――



「……今の見たか?」


「……見た。」


「…見間違いか?」


「いいえ、見間違いじゃないわ。」


「じゃあ、俺たちは何を見たんだ?」


「それは、ほら、あれだよ、あれ。クジラ?」


「……クジラは、島を食べない。」



島を丸呑みするクジラが、海から現れたり――



「怯むなぁぁあ!!撃てぇーーーっ!!」


「消えろ、亡霊どもぉぉーーっ!!」


「……………ありえない、亡霊だろう?光に弱いんだろう?何で浄化されないんだよ、なんでだよ、な゛ん゛て゛た゛よ゛ぉぉぉ……。」


「おぉ、神よ。我らに救いを……。」



無意味な抵抗を嘲笑い続ける、亡霊の軍勢が行軍していたり――



つまり、ダンジョンは存在している。いや、新しく生まれたのだろう、どこかの誰かを主にして。摩訶不思議で、意味不明で、理不尽の詰め合わせ。迷宮。ダンジョン。ラビリンス。呼び方なんてどうでもいい、勝手に呼ばれ始めるのだから。今この時は、拍手を送ろう。喝采を送ろう。スタンディングオベーションだ。ついでに言葉も添えよう。


「ハッピー・バースデイ。お誕生日おめでとう、なんてね。」


誰が言ったのか、誰に言ったのか。些細なことだ、気にするまでもない。阿鼻叫喚、もしくは狂喜乱舞、いや、狂忌乱武の真っ只中で無粋な事を考えてはいけない。さて、迷宮は生まれた。これからも生まれてくるだろう。世界の住人は大丈夫だろうか、と心配してしまう人もいるだろう。その気持ちは尊いものだ、しかし、心配するには遅すぎた。大丈夫なわけではないのだ。迷宮なんて遥か昔の御伽噺の扱い、空想の産物、幻想の置き物を。そんなものが、産声を上げて暴れるのだ。無神論者が神から右ストレートを食らうようなものである。神速の右手、相手は粉微塵になる。結果はお察しである。


「さて、迷宮が生まれてきたね。こんな事もあろうかと、歴史書の新しいページに一筆加えておいたボクって、頭いいんじゃないかな?」


そんな事を呟く、セーラー服の何某。何様なんだろうか、神さまである。わかりきった事だ、こんなふざけたやつ。何故に神さまなのか。


「じゃあ、新しい歴史を読み上げようじゃないか。」





世界は再び観測した


御伽噺だった存在を


空想だった産物を


幻想だった置き物を




世界は再び観測する


実体験の存在を


現実からなる産物を


真実からの贈り物を





「物語でいう、プロローグの終わり。いや、すでにプロローグは終わっている気分なんだよね。困ったな、そうだ。プロローグ2の終わりにしよう、うん。やり直しやり直し。」


そんなくだらない事で雰囲気を、空気を変える。流石、神さまである。自重しろ、特にセーラー服。


「……んんっ、あーあー。うん。では…………。



物語でいう、プロローグ2の終わり。予定通りの0番目、これから始まる1番目。1,5番で勇者が出てきて、2番で見つかる転生者。ファンタジーな異世界の、ファンタジスタな神さまと、残念極まる連中の、それはそれはくだらない、もしくは真面目にシリアスな、そんな感じの物語。











完璧なんじゃないかな、これ。ボクって意外とセンスあるんじゃない?ちょっと自慢しに行こっと。」


やはり、締まらない。セーラー神、チェンジで。


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