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アビリティーデイズ  作者: あかな
2/2

デメリット

「おっと…」

本当に巻き戻っていた

すぐ前に戻すのは意味が無いような気がしてとりあえず5分MAXで巻き戻してみた

「話は本当だったんだな」

思わず笑みがこぼれた

使いがっては悪いが超能力を手に入れたのだ

それもテレビでやっているようなトリックなどではなく本物をだ

俺自身憧れがなかった訳ではない

ただ、夢物語だとしか思っていなかっただけだ

それが今ここにある!

あっと、興奮するのはこれぐらいにしてあの子と俺を助けないと

後ろから走ってきていたから

「あ、」

遠くに親子連れが見える

子供が前を歩き、夫婦はなぜかイチャイチャしている

おい、ちゃんと面倒見とけよ

呆れて何も言えない

その時だった子供が突然走り出した

よく見ると目に何か違和感を感じる

だが、そんなことを考えてる暇はない

俺は急いでその子の襟を掴んだ

なんとか止めることはできたが

親がこちらを見て驚いている

まぁ、そりゃそうか知らなきゃびっくりするだろう

目の前に自分の子供の襟を掴んでいる少年がいるのだ

怒られるかと思ったその時にすごいスピードで車が前を横切っていった

あのまま走らせていたら轢かれて死んでいただろう

俺は夫婦の方を一度見て子供を離した

目の違和感はなくなっていた

俺は帰りを急いだ

そして違和感に気づいた

「あれ?」

目の前が霞み踏切音が遠くに聞こえさっきまで匂っていた魚の焼く匂いもしない壁を触っても冷たくも固くもないただ何かがそこにあるというだけだ

「これが、デメリットか…」

思ったより鈍るな5分じゃなく3分ぐらいにするべきだったか

正直今この状態はすごく危ない

俺だけ別の空間にいるような感じがする

早く帰りたかったが少し休憩することにした

とりあえず頭を整理しよう

幸い頭は働くようだ

「えーと…まずは」

恐らく電柱だと思われるものにもたれながら水筒の蓋を開ける

「ぶほぉぁ!!」

勢いよくお茶を吹く

「何だこれ?!」

もちろんこれは自分の水筒であるだから中身もいつもと変わらない飲み慣れたお茶のはずであっただが…

「不味い…」

そう不味いのだ、正しく言うと不味いのではないすごく味が薄いのだ

いつもの感覚で飲んでいたために余計に不味く感じる

「うわー、最悪」

考えるのをやめて大人しく時間が経つのを待った

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