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neo

猿の惑星 neo

作者: 辻 卜伝

小川宏美おがわひろみ27歳

独身で彼氏も居ない

平凡なOLで実家暮らし・・・


顔も性格も服装も

全てにおいて、おとなしくて地味

人に頼まれれば嫌と言えない性格であった。


その性格を見透かされている宏美は

ある日、会社の同僚から

「引っ越したマンションはペット

飼えないから預かって。」と

小さなサルを押し付けられてしまった。


その日から宏美とサルとの

戦いの日々が始まる・・・


猫や犬は飼ったことがあったが

サルなんて初めてだった。

飼い方なんて

さっぱり分からなかった


とりあえずサルの名前は

「エテ」と名付けた


エテは全く、なつかなかった。


家に来た初日から

餌をあげようとケージを少し開けた途端に

ケージから飛び出し部屋中

暴れ回り会社の書類や、まだ見てない郵便物や

ベッドの上の洋服など

ボロボロにされてしまった。


身も心もボロボロだったのは

宏美の方だった・・・


会社では、いいように使われ

雑務など嫌な仕事は

何でも押し付けられ

毎日やりたくもない

サービス残業をし

クタクタになって

家に帰れば

暴れまくるエテの世話・・・


こんな生活はもう嫌だった

もう、うんざりだ!


宏美は疲れもストレスも

ピークに達していた


根気よく接していれば

心を開いて、なついてくれるだろう

と思っていたが大間違いだった


エテは日に日に

凶暴になっていく・・・


そんな、ある日・・・


いつものように

残業を済ませ家に帰ると

エテがおとなしい


いつものように

ケージの中で走り回ることも無い


エテは、ちょこんと座り

こちらを見ている


まさか、病気なのでは?


そう思った宏美は

恐る恐るケージを開ける・・・


エテは飛び出して来ることもなく

宏美の手に乗って来た

そして頬ずりをしたり

宏美にじゃれて来る

まるで子猫が親猫にするように


宏美は嬉しかった

やっとエテが心を開き

仲良くなれたんだ!

そう思った


その時・・・


強烈な激臭が鼻を突く

「何だこの臭い?」

臭いの原因が分からず戸惑う


しかし原因は何か直ぐに分かった

エテの屁だ

エテは強烈な一発をかますと

またいつものように

部屋中を暴れ出した


宏美は激臭に

我慢できず

鼻を押さえながら

吐き捨てるように言う

「サルのは臭せえ!」


サルのは臭せえ

さるのわくせい

猿の惑星


・・・・・・・



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