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《凶宴-CARD》  作者: shogo5


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『二枚目の裏側』【10】

シオン「――行くぞ」


No.2「来い」



一瞬。



静寂。



そして――



ドンッ!!



二人が、


同時に地面を蹴った。



ガキィィィン!!!



剣と剣が――


真正面からぶつかる。



No.2「…………」


シオン「……ッ!」



ギギギギ……!



鍔迫り合い。



No.2の目は――


静か。



笑みもない。



無駄な動きもない。



シオン「…………」



――見える。



右。



首への斬撃。



その直後――



踏み込み。



胸への突き。



シオン「…………!」



ガキン!!



右からの剣を――


受ける。



No.2「…………」



次。



シオンは、


半歩だけ身体をずらす。



シュッ!!



剣先が――


胸元を掠める。



No.2「…………」



シオン「……やっぱり」



見える。



静かなこいつなら――



未来は、


変わらない。



No.2「…………」



再び――



踏み込む。



――見える。



左。



シオン「…………!」



ガキン!!



防ぐ。



――次。



下。



ガァン!!



防ぐ。



――突き。



シオン「はっ!!」



キィィン!!



弾く。



No.2「…………」



前とは違う。



シオンは――


No.2の剣を、


確実に捌いていく。



No.2「……少し変わったな」


シオン「一回負けてるからな」


No.2「…………」


シオン「同じ負け方をするつもりはない」



No.2「……そうか」



次の瞬間――



ドンッ!!



No.2が、


一気に間合いを詰める。



――見える。



振り下ろし。



シオン「……!」



身体を――


右へ。



ズバァァン!!



剣が、


地面を斬る。



シオン「…………!」



空いた――



胴。



シオン「もらった!!」



剣を――


振るう。



ザシュッ!!



No.2「…………」



頬。



浅い傷。



一筋の血が――


流れる。



シオン「…………」



No.2は、


動かない。



ゆっくりと――



指先で、


頬の血に触れる。



No.2「…………血」



シオン「…………!」



来る。



前と――


同じ。



No.2「…………」



血のついた指を――


見つめる。



そして。



口元が――



歪んだ。



No.2「……ひひっ」



シオン「…………!」



目が変わる。



立ち方が変わる。



剣の握り方が――


変わる。



No.2「アハッ!!」



ドンッ!!!



――見える。



右から――



斬撃。



シオン「……!」



すぐに――


剣を構える。



だが。



No.2「ざぁんねん」



ピタッ。



剣が――


止まった。



シオン「――!」



前と同じ。



未来が――



変わる。



No.2「ヒヒッ!!」



ドゴォッ!!



シオン「ぐっ!!」



蹴り。



シオンの身体が――


吹き飛ぶ。



ザザザザッ!!



シオン「…………ッ」



地面を滑り――



止まる。



No.2「アハハハ!!」



ドンッ!!



追ってくる。



――見える。



上。



違う。



――右。



違う。



――突き。



また――



変わる。



シオン「…………ッ!」



ガキン!!



ギリギリで――


受ける。



No.2「ヒヒッ!!」



ガン!!



シオン「ぐっ!」



ガキン!!



ガァン!!



キィィン!!



シオン「…………ッ!!」



未来が――



次々と切り替わる。



一つ先を見ても――



No.2が、


その未来から外れる。



そのたびに――



新しい未来が見える。



追う。



変わる。



また追う。



また――



変わる。



No.2「アハハハハ!!」



シオン「…………ッ」



前と――


同じだ。



未来を見る。



変わる。



また見る。



また変わる。



シオン「…………」



このまま――



追い続ければ。



また。



あの時と――



同じ。





『勝負が相手の思い通りに進んでいる時ほど――』





シオン「…………!」





一瞬。



オルディスの声が――



頭をよぎる。





『その流れを疑うのです』





No.2「アハッ!!」



――見える。



No.2が――


踏み込む。



右。



そこから――



左。



最後に――



突き。



シオン「…………」



右。



来る。



だが――



シオンは。



動かない。



No.2「…………?」



一呼吸。





スゥ――





No.2の剣が――



迫る。





その瞬間。





シオン「――CUT」





トン――





シオンが――



半歩。



後ろへ下がった。



No.2「…………?」



剣が――



空を斬る。



今までなら。



未来が見えた瞬間――



その未来に合わせて、


シオンは動いていた。



だが。



今回は――



違う。



見えても――



すぐには動かない。



一呼吸。



ほんの僅かに――



間を置く。



それだけ。



だが――



No.2「…………」



狂ったように続いていた――



No.2の連撃が。



初めて――



止まった。



No.2「…………?」



シオン「…………」



相手の流れに――



合わせない。



未来に――



追い立てられない。



一度。



自分から――



止める。



そして。



シオン「――今だ」



ドンッ!!!



No.2「――!」



今度は――



シオンから。



踏み込む。



No.2「……ッ!」



ガキィィィン!!!



No.2の身体が――



後ろへ押される。



ザザッ!!



No.2「…………」



シオン「…………」



初めて。



狂のNo.2が――



シオンを見た。



笑っていない。



No.2「…………何した?」



シオン「…………」



剣を――



構え直す。



シオン「さあな」



No.2「…………」



一瞬。



そして――



No.2「……ヒヒッ」



再び。



口元が――



吊り上がる。



No.2「おもしろい……!」



シオン「…………」



まだ――



攻略したわけじゃない。



一度。



流れを――



断っただけ。



だが。



前の戦いでは――



一度も作れなかった。



自分の――



間。



シオン「…………」



剣を握る。



今度は――



追いかけない。



相手の流れに――



乗らない。



No.2「アハハハ!!」



シオンへ――



再び突っ込む。



シオン「来い」



未来が――



見える。



それでも。



シオンは――



すぐには動かなかった。

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