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第1話 最強の天災少女

「あたしとるわよ、ノイク!」


 6時限目、『魔法まほう演武えんぶ』の授業。お互いの魔法を戦わせて競う実技科目だ。


 学内のコロシアムに集まった俺たちに『ペアになって順番に試合をしなさい』と教師から号令がかかる——と同時、フレアが声をかけてきた。


「またか……」


 自意識過剰なようだが、彼女が俺を誘うことは分かっていた。


 授業が始まる前から俺のすぐ隣に陣取って鼻息を荒くしていたし、そうでなくても、一度戦って以来毎日、『魔法演武』の授業のみならず、放課後も始業前もフレアは俺に戦いを挑んできている。


「たまには別の人と組んだらどうだ? 俺とはもういいだろ」


「いいわけないわ! あたしは今、あんたに勝つために生きてるのよ?」


「発言がさらっと重いんだよ……」


「だって、あんたに勝たないとあたしは学院で1位になれないんだもの!」


「俺なんかに勝たなくてもフレアはちゃんと1位だよ。大丈夫だ」


 魔法学院アティック——読んで字のごとく魔法を学ぶための教育機関であるこの場所では、魔法演武の強さによって、優劣がつく風習がある。


 もちろん学校なので座学もあるしその成績もつくが、つまるところ、それは実技を伸長するために学んでいるものだ。


 結果的に素晴らしい絵が描ければ、別に理論を知らなくたっていい、というのと同じようなことで、結局魔法演武が強ければ、別に座学なんて出来てようが出来てなかろうがさほど関係ない。


 そして、今目の前で俺に勝負を申し込んでいるフレアは、魔法学院アティックの高等部で魔法演武が最も強い。


 高等部1年生にして、1〜3年生全ての中で最強。彼女の1位を疑う者なんていない。


 ——ただ一人、彼女自身を除いて。


「だって、あたしはあんたに一回も勝ったことがないのよ!?」


「たまたまだろ……」


「あーそう!? 183回もたまたま負けたっていうわけ!?」


「よく数えてんな」



 このやりとりを初めて聞いた人は、おそらくこう思うだろう。



『実は最強なのは今だらだら喋ってるお前()で、当のお前()が「注目されたくないから」とかいうスカした理由で有能な爪を隠しているってことだろ?』と。




 しかし、本当の本当にそうではないのだ。


 だって——


「俺はフレア以外の誰にも勝ったことがないんだぞ?」


 俺は疑いようもなく学院最弱だ。


 学院の誰に聞いたって、『最強はフレア、最弱はノイクだ』というだろう。




 なんせ、魔力値がゼロの人間なんて、この世界に俺以外に存在しないのだから。


 その上、フレアの魔力値は入学試験時の測定において、測定不能=無限大だった。




 無限大の彼女(フレア)と、零の(ノイク)




 どちらも特殊で外れ値ではあるが、その方向はまさしく天と地ほど違う。


「とにかく! あんたに勝たないと、あたし自身があたしを1位だって認められないのよ! 全員に勝ってはじめて1位を名乗れるわ! そういうものでしょう!?」


「まあ、理屈は分からんでもないが……」


 分からんでもないし、最弱の俺と演武のペアを組んでくれるのも、フレアしかいない。


「まどろっこしいわね! あたしとるの? らないの!?」


 もっというと、絶対に勝てない相手であるフレアとペアを組みたいと思う猛者もさもうちのクラスにはいない。勝率が下がるからな。


 授業のたびにこんな議論をしているが、実は、俺にも彼女にも、選択肢なんてないのだった。


 ていうかこんな話をしてる間に他のやつはもうペアを組んで準備体操を始めてる。


「……わかったよ、今日はこれが最後だぞ」






「では、はじめ!」


 俺とフレアが定位置につくと、教師が号令をかける。


 魔法演武の試合のルールはシンプルだ。


 半径10メートルの円の中に2人が入り、お互いに魔法を使って、その円の外に相手を出せれば勝ち。


 円の中では、どんな魔法も単純な衝撃に変わる。火だろうが水だろうが、燃えも濡れもしない。ただ押されるだけだ。


 5分経ってもどっちもリングアウトしない場合は、審判の判定で、『より魔力を使わなかった』方が勝ち、となる。





 試合開始早々、彼女は右手を銃の形にして俺に向けてくる。


 片目をつぶり、立てた親指を使って照準を合わせた。


「今日こそ喰らってよね!」


 そして、杖もなく、詠唱もなく、その人差し指と中指から、特大の魔法砲撃を放った。


「……っ!」


 その細い指先から繰り出された青白く光る砲撃を避けることなんて、瞬間移動でも使えない限り無理だ。


 俺はある意味悠然と、そしてある意味諦観(ていかん)の境地で、その場に立ち尽くす。目を細め、その瞬間をじっと観察する。


 2秒後。


 そこには、無傷のままそこを1ミリも動かずに立っている俺がいた。


「もう! どーして当たんないのよ!」


「……どうしてなんだろうな」

 

 地団駄を踏むフレアをよそに、自分の両手のひらをじっと見る。


 何度体験しても意味がわからない。




 他の誰かとの演武ではこうはならない。どんなに弱い魔法でも、当たったが最後、その衝撃でリングアウトしてしまう。魔力ゼロでは防御(シールド)魔法も張れやしない。


 しかし、どういうわけか、学園最強のフレアの魔法だけは、俺に当たった瞬間に雲散うさん霧消むしょうするのだ。




「でもここまでは想定内! 今日も新しい作戦を考えてきたの!」


 フレアはダッと駆け出すと、俺の目の前までやってくる。


「作戦名は、そうね……『ゼロ距離ならさすがに喰らうでしょ』!!」


 そして、俺の胸元に右手の銃口を突き立てた。


 目の前におどり出た楽しそうな笑顔に、さすがに次に来る衝撃が怖くなる。


 しかし、それでも。


「もうっ……! これでもダメなの!?」


 ゼロ距離だったとしても、彼女の魔法は、俺に当たった時点でなかったことになった——より正確に言うなら、ゼロ距離でうたれた魔法は不発に終わった。


 俺が動くまでもなく制限時間が過ぎて、


「タイムアップ! 勝者、ノイク」


 審判役の教師の宣言が轟いた。


 勝ったというよりは、負けなかっただけだが。






「あーもう! 本当にどうしたら勝てるの!? どこか急所に当てればいいのかしら……あ、やっぱり男子だったら……」


 ぶつぶつと不穏なことを唱えながら教室に帰っていくフレア。


「お前も毎回絡まれて大変だなあ」


 肩をぽん、と叩かれる。同じクラスの男子だ。


「はじめの頃はお前が羨ましかったもんだけどな。あんだけの美少女に『組んで』っておねだりされるなんてって」


「そんなもんかねえ……」


「でも、あそこまで戦闘狂だとな……。あいつ、放課後にみんなでカフェに行こうって誘った時の返事が目を輝かせて『え、カフェって戦えるの!? "演武えんぶ結界けっかい"張ってある?』だぜ?」


「ああ……」


 心中お察しする。


「黙ってれば、最高の美少女なんだけどな……スタイルも絶品だしな……」


 だいぶ趣味の悪い同級生の言葉選びに顔をしかめつつも、フレアが美少女であることは疑いようはない。


 自信あり気な不敵な笑みと、燃えるように輝く髪と、そして、いつだって強い光をたたえる瞳。


 入学式で新入生代表で壇上に立った時には、男女関係なく全員の心を奪ったものだ。


「ま、でもオレたち凡人の手には負えないよな」


 ……一年弱が経った今、彼女と恋仲になろうなんてやつはいないけど。





 6時限目が終わったあと、放課後。


 終業の鐘がなるとほぼ同時、そそくさと教室を出た。


 いつもここでフレアに捕まるんだ。今回は急所を狙われるかもしれない。死活問題だ……。考えるだけでぞっとする……。


 ……うん、もし声をかけられても早く寮に帰らないといけないくらい具合が悪いと嘘をついて切り抜けよう。


 決意を固めたその時。


「ノイク君」


「悪いフレア、ちょっと具合が悪くて……『くん』?」


 振り返ると、声をかけてきた主は。


「……ノイク君」

 

 無表情の銀髪ショートの女子だった。


「えっと……?」


「話があるの」


「……俺たち、何かの授業とか一緒でしたっけ? 初対面な気がするんだけど……」


「ノイク君からしたら私は初対面」


「ああ、そうだよな……ん?」


 ノイク君からしたら……?


「でも、私はずっとあなたを見ていた」


「……何か用ですかね……?」


 ほんのり怖い結構怖いかなり怖いめちゃくちゃ怖い。何? ストーカー? 俺なんかに?


「…………」


 そしてなぜか黙っている。


「えっと、話がないならすぐにでも立ち去りたいんだけど……」


「ダメ」


「ダメって……」


「もう少し待って。あと5秒。タイミングが重要」


「はい?」


 ますますわけがわからん。


 5。


 4。


 3。


 2。……を数えた時、

「あ、見つけたわノイク! あんたに勝つ方法をついに——」

 フレアがやってきて。


 1。




「好きです、ノイク君。私と付き合ってください」




 ——なんと銀髪は俺に告白をした。


 誤解しようも、スルーしようもない、真正面の告白を。


「「は………!?」」


 あまりに突然の告白に、俺とフレアの声が重なる。

 

 ……と、その時。


 ゴゴゴゴゴゴゴ……!


「なんだ!?」


 ——大きな地震が起こった。


 俺はすぐさまフレアの頭上を見上げる。


 と、フレアの頭上高くにある大きなシャンデリアが揺れていた。


「フレア!」


 俺は咄嗟とっさに彼女をかかえて上にかぶさる。


 ……と、ちょうど地震が止んだ。


「なんだ、よかった……」


「……てよ」


「ん?」


「ど、どいてよ……!」


 見やると、腕の中で顔を真っ赤にしたフレア。


「わ、わるい!」


 バッと身体を話し、手を上げる。降参のポーズ。


「別に……あんたに守られなくても平気だったのに……。お礼は言うべきだとは思うけど……実際助かったわけだし……」


 ぶつぶつ言った後に、彼女は上目遣いで俺を見る。


「その……ありがとうね?」


「あ、ああ、うん……」


 やけにしおらしいフレア。いつもこんな感じだといいんだけどな……。


「……で、あの子は? 誰?」


「いや、今の子は……って、あれ?」


 見上げると銀髪の少女はその場にはもういなかった。


「なんだったんだ……? 返事も聞かずに言いたいことだけ言って……」


「返事って言った? なんて返事すんのよ?」


「なんても何も……初対面だぞ? 断るってのも失礼な話だけど、じゃあ付き合おうってわけにはいかないだろ」


「ふうん……!」


 フレアは片眉を吊り上げて続ける。


「でも、あんたに告白するなんて変わった子、他にいないんじゃない? 絶好の機会を逃してもいいのかしら?」

 

「機会が少なければ飛びつくってのもどうなんだ」


「……ま、それもそうね」


 案外素直に俺の意見を聞いてくれた。そして、またその大きな瞳に光を灯す。


「とにかく! あたし、あんたに勝てるかもしれない方法を考えたの! あのね、あんたの局部めがけて——」


「すまんフレア、扁桃炎へんとうえんと胃腸炎と風邪を併発してすげえ具合が悪いんだ……」


 よかった、準備しておいて……。


「え、そうなの? 大丈夫? それなら引き留めて悪かったわね。すぐに寮に戻って休んだら?」


「え?」


 意外な答えが返ってきて戸惑っていると、フレアは思案顔と心配顔を混ぜたような表情になる。


「送ってあげたいところだけど、男子寮には女子は入れないから……。もう、今だけは自分の性別が憎いわね……!」


 さらには下唇を噛んで悔やむような表情まで見せてきた。


「寮の門まで一緒に行ってあげるから、そこから部屋までは一人で頑張れる?」


「お、おう……」


 こうもあっさり信じられるとそれはそれで良心が痛むな……。




 翌朝。


「おはよ、ノイク!」


 教室に入ろうとすると、朝っぱらからハイテンションな声が俺を呼ぶ。


「だいぶ元気そうね! 扁桃炎へんとうえんと胃腸炎と風邪は治った? 治ったから登校してるのよね? じゃあ昨日の続きだけど——」


「……誰かさんのせいで頭痛がしてきた」


「何言ってんの? いいから、始業前にりに行くわよ!」


「なんで昨日のは信じてこれは信じないんだよ……!?」


 などと言い争っていると、そこに校内放送がかかる。


『フレア・アークライト、ノイク・ムロゼ、すぐに理事長室に来てください。繰り返します。フレア・アークライト、ノイク・ムロゼ、すぐに理事長室に来てください』


「あたし……?」「俺……?」





「ここか……!」


 理事長室の前に立ち、つばを呑む。


 こんなところに来る機会なんてほぼない。"あの日"以来だ。


 重厚な雰囲気の扉を俺がうやうやしくノックする——


「待たせたわね! 理事長センセ!」


 と同時、バコーン!と扉を開いてフレアが入っていく。道場破りかよ。


「やあ、よくきたね」


「あの、俺、何かやっちゃいましたか……?」


「それとも、あたしかしら?」


 身体を縮こまらせる俺と、なぜか胸を張るフレア。


「ふふ、フレア君はなんだかいつも楽しそうだね」


 白髪の理事長は目を細める。


「実は昨日の魔法震まほうしんの件で、話があってね——」


「あー昨日の!」


「ちょっと待ってください。"魔法震"? 地震じゃなくってですか?」


 俺はその単語の違いに引っ掛かりを覚える。


「ああ、生徒たちはみんな地震だと思っているだろうが、あれは魔法震だったのだよ」


「そんなはずありません。魔法震って、机の上のティーカップがカタカタ揺れるとかその程度が関の山なはずです。あんな風に学院全体が揺れたのが魔法震だなんて……」


「そう、通常はそうだね。でも……昨日の震源地が、地下じゃなくて地上……それも、ちょうど君たちがいた場所だったとしたら?」


「まさか……」


「あれをあたしがやったっていうの!?」


「……ああ。その可能性が高いと考えている」


「そんな……そんなことって……」


 目を伏せるフレア。


 そりゃそうだ、災害の原因が自分だなんて分かったら、いくらフレアだって戸惑うし、落ち込みもするだろう。


「なあフレア。別にわざとやったわけじゃないんだから、フレアのせいってわけじゃ——」


「すごすぎるわね、あたし!?」


「おいっ!?」


 フォローしようとしたところ、キラキラに目を輝かせて顔をあげたフレアに、ベタなツッコミを入れてしまった。


「すごいとかじゃなくて……自分で制御出来てないってことだぞ?」


 俺はいまがたなぐさめのために言おうとしたことをひるがえして、フレアに自分の危険性を伝える。


「制御の仕方なんか後で覚えればいいのよ。もしかしてアレなら、ノイクに勝つことが出来るんじゃない!?」


「いや、そういう問題じゃなくて……」


 ていうかまず出てくるのが俺に勝つことなのか。


「ノイク君の言う通り。そういう問題ではないんですよ、フレア君」


 こほん、と理事長は厳かな雰囲気を作って話を続けた。


「今回はすぐにおさまったからよかったものの、暴発した際には、学院中……いやもしかしたらその外までも巻き込んだ天災になりうる。そんないつ爆発するか分からない爆弾を学院に置いておくことは出来ません」


「何言ってんの、あたし退学しないわよ?」


 フレアが顔をしかめる。


「そんなことは言っていません。でも、対応は必要です」


「対応って?」


 理事長は頷く。


「ここから北の山の頂上にある "療法塔りょうほうとう" に優秀な魔法医師がいる。紹介状を書くから、その方に診てもらいなさい」


「え、治しちゃうの!? いやよ、そんなの」


「治すかどうかは魔法医師の判断次第。そもそも治るものなのかも不明だ。……もしかしたら、君の望む通り、自分で制御と発動させられる魔法として習得できるかもしれない」


「へえ、じゃあ行くわ!」


「即決だな……!?」


 さっきちょっと渋ってたのはなんだったんだよ。


「そうと決まったら早く出発するわよっ! 理事長センセ、あたし10分……ううん1分で寮まで戻って荷造りしてここにくるから、それまでに紹介状とやらを準備しといてよねっ!? よろしく!」


 返事も待たずにフレアは理事長室を飛び出す。





「あの……どうして俺も呼び出されたんでしょうか?」


 一人いなくなっただけでずいぶん静かになった部屋で、俺は尋ねる。


「ノイク君は、彼女に同行してほしいんだ。フレア君が暴走した際、彼女の魔法を無効化出来る君に止めてもらう必要がある」


「いや、それこそ理屈が分かってないですし、それにフレアの魔法を無効化できるのは、魔法が俺に当たった時だけですよ」


「だったら、魔法の震源地である彼女をぎゅっと抱きしめてやればいい」


「抱きっ……!?」


「それで、彼女の暴走を無効化できるはずだ。……昨日もそうしたのではないか?」


 俺は昨日のことを思い出す。


 あの時俺が触れたから、魔法震が止まった——?


「いやでも、あれは、不可抗力というか……」


「君がいないと、彼女が療法塔に着くまでの街を破壊しかねないんだ。頼む。それに……本当は君も興味があるはずだよ。違うかい?」


「……!」


「魔力値ゼロの君は、本来、本校への入学資格はない。でも、それでも魔法が使えるようになりたくて、筆記試験を満点でパスすることを条件に入学を迫ってきた。わざわざ理事長室ここまで乗り込んできてね。あの日のことは忘れていないよ」


「それは……」


「それに、入学以来も実技はともかく筆記試験ではただの1点も落としたことがない。そうだろう?」


「……それ以外に、努力できることがないので」


 俺の答えを、なぜか優しい笑顔で受け止める理事長。


「療法塔は、かなり高度なレベルでの魔法研究をすることを目的にした機関だ。君が常日頃悩んでいることにも、答えを持っているかもしれない。一緒に診てもらうといい」


「……わかりましたよ」


「たっだいま! ほら、準備出来た!?」


 って、戻ってくるのマジで早いな。


「ああ。もともと書いてあるからね。ほら、紹介状と出立しゅったつ許可状きょかじょう


「どうも!」


 フレアは理事長から2つの紙をひったくって、


「さあ、行くわよ、ノイク!」


 俺の腕を引っ張る。


「なんで俺も行くって知ってるんだよ」


 その話をしたとき、フレアは理事長室(ここ)にいなかっただろ。


「知ってるも何も、あんたが来るのは絶対だもん!」


 フレアは俺をずびし、っと指差す。


「天災級の魔法を伝授してもらったら、真っ先にあんたを倒すんだから!」


「実験台ってことか……」


「実験台? 違うわよ、そんなんじゃなくて——」


 そして、無限大の天才はニカっと笑う。





「——あんたは、あたしのライバルでしょ!」




 世界最弱の俺を、疑いもせず、まっすぐにその瞳にとらえてそう言った。


<作者コメント>

なろうだとかなり久しぶりの新作の投稿で、緊張しています。

さらに、ハイファンタジーの長編は初めてです。

でも、読んでいただいた通り青春ラブコメでもあります。楽しんでいただけると嬉しいです。

どんどん盛り上がっていくので、ぜひブックマークと、面白かった回で★を好きなだけ入れていただけたら嬉しいです!

よろしくお願いいたします!

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