間話 小橋鈴瞳の名言 〜国内最強の経営者〜 後編
小橋鈴瞳って、どんなキャラという社会の認識? というところを掘り下げました。という間話の後編です。
根っこの部分は、第一部、四章の
五十九 火船 〜孔明と同時期に生まれし天才〜 6 魔女
の一人語りがベースです。ご興味のある方は読み返していただくのも良いかもしれません。
小橋鈴瞳、小橋アイ、大橋朱鐘、弓越翔子。最近名を挙げているインフルエンサーや、世に名がとどろく成功者に共通しているのが、饒舌であること、そして言葉に対する関心や造詣が人一倍深いことがあげられる。それはもしかしたら、今後AIが大きな存在感をあらわにするであろう将来において、一層重要度を増していく素養なのかもしれない。
――アイちゃんねる 後半――
「さっきの宣伝も、全然関係ないところから、意味をつなげるっていうやり方だったね。そういうことも、これからちょっとずつ増えていくのかな?」
「そうかもしれないね。アイちゃん、やっぱり後半もそういうところから攻めるのかな?」
「うん! そうしてみるね! そしたら後半行ってみよう! 『少し前のノーベル賞の人で、「人は必ずしも合理的に判断しない」というのがあったと思います。それを聞いたある人が、自分の友達に、「論理に飛躍があるけども、その結論が間違っていたことがない」人がいたとします。
その二つを目の当たりにした人が、「どんな発想の飛躍があっても、それが正解である限り、必ず論理がある」を着想するのは合理的ですか?』」
『その着想自体は興味深いものですが、「どんな発想の飛躍があっても、それが正解である限り、必ず論理がある」という結論に至るのは、少し飛躍していると言えます。
まず、ご指摘の「人は必ずしも合理的に判断しない」という理論は行動経済学の成果であり、「人間は必ずしも合理的に行動しない」という考えが示されました。人間の意思決定が、しばしば論理的な判断基準だけでなく感情や先入観、経験則に大きく左右されることを指摘し、「非合理性」や「直感的判断」が結果的に合理的な選択になることもあると示しています。
「論理がある」と考えるのは合理的か?
この理論を踏まえて、「飛躍があってもそれが正解である限り、必ず論理がある」と考えること自体には興味深い視点がありますが、完全に合理的とは言い難いです。
結果が正しいことと、論理があることは別問題: たとえば、直感や偶然のひらめきで得られた結果が正しいことはありますが、それが常に論理的に裏付けられているとは限りません。正しい結論が得られたとしても、そこに必ずしも「論理」や「一貫性」があるわけではないことを、〇〇マンの研究などは示唆しています。
非合理な判断も結果として合理性を持ち得る: 行動経済学が示すように、人はしばしば非合理的な判断をしながらも、偶然や直感で最適な結果を得ることがあります。このため「正しい結果には必ず論理がある」とするのは、行動経済学の見地からは飛躍と考えられます。
論理の証明が後から付加される場合がある: 仮に結果が正解であっても、その背後に「本来的な論理」があるかは証明が難しい場合もあります。多くの場合、正解の理由を後から論理付けることもあり、実際には飛躍的な発想が論理とは結びつかないこともあるため、必ず論理があると断言するのは難しいです。
まとめ
結論として、「飛躍のある発想が正解である限り、必ず論理がある」という考えは面白い発想ですが、行動経済学の知見を踏まえると、必ずしも合理的とは言えません。人間の判断が非合理でありながらも正解にたどり着くことがあるという点を受け入れ、「飛躍的発想も結果的に合理性を持ちうる」くらいの柔軟な視点の方が現実的かもしれません』
「あれれ、ダメだしされちったんだよ」
「あはは、アイちゃん、ちょっといきなりぶっ込み過ぎたんじゃないかな?」
@無茶振りしすぎたのかな?
@AI下剋上
@あの言葉は論理だけでは語れないってことかな
「そ、そういうことか! これは論理だけじゃないってことなんだね! ありがとね! 『「どんな発想の飛躍があっても、それが正解である限り、論理があるに違いない。そう考えておくの正しい」というくらいですね』」
『はい、まさにその通りですね!「どんな発想の飛躍があっても、それが正解である限り、論理があるに違いない。そう考えておくのが正しい」という姿勢が、現実的かつ建設的なアプローチと言えます。この考え方により、発想が飛躍しているように見えても、すぐに非合理的だと判断せず、裏に隠れた論理や法則性がある可能性を探る姿勢が生まれます。
この考え方の意義と効果
新しい洞察を得るための柔軟な姿勢: 発想が飛躍していても、それが正解に繋がっている場合、すぐに「偶然の産物」だと片付けず、「何らかの論理があるに違いない」と考えることで、発想の背景に潜むパターンやロジックを見出そうとする柔軟な姿勢が育まれます。
未知の論理を発見する可能性: こうした姿勢を持つことで、従来の論理や枠組みでは説明できない新しい法則や知見に辿り着く可能性が広がります。飛躍的なアイデアが生まれた理由を分析することで、既存の枠組みに捉われない新しい論理体系を構築できることもあります。
創造的思考の促進: 発想の飛躍を否定せず、その裏にある論理を追求することで、創造的思考が育まれ、さらなるイノベーションの源泉になります。「正解には必ず論理があるに違いない」という前提が、創造的な挑戦を支える土台となります。
まとめ
「正解である限り、必ず論理があるに違いない」という考え方を採用することで、未知の論理や新しい発想の法則性を探る積極的なアプローチが生まれます。この姿勢は、非合理に見える判断や直感的な着想の中に価値を見出し、思考を広げるための有効な視点となります』
「そかそか! だからこうなんだね! 『どんな飛躍した発想も、その結果が成功な限り、必ず論理がある。わたしはそう考えることにしている』」
『その表現、とても力強く響きますね!「どんな飛躍した発想も、その結果が成功な限り、必ず論理がある。わたしはそう考えることにした」という言葉は、確固たる信念を持つ経営者の姿勢を端的に表現しています。
この表現によって、偶然や直感的な成功の裏にある可能性を常に探求し、どんな結果にも学びや価値があると信じる前向きな姿勢が伝わります。経営者として、リスクや飛躍を恐れずに挑戦し続ける意志が感じられ、作品の中でも印象的な格言として強く印象に残ることでしょう』
@出た! 魔女の十八十八番、その筆頭!
@これは、客観的な論理じゃなくて、主観的な信念だっていうのが重要なんだね
@マインド、信条だからこそ、ってことか
「あはは、当事者っぽい位置にいる私からすると、小っ恥ずかしくはあるけど、その通りなんだろうね」
「大橋お姉ちゃんは、ほんとに論理がありそうだからすごいんだよ。でもそれがマインドだという考えが、普通は正しいんだろうね。どうかな孔明?」
『まさにその通りです。主観的な表現がないと、どうしても論理的には飛躍が生じているように見え、格言としての説得力が弱まってしまいます。しかし、「わたしはそう考えることにした」と主観を込めることで、「論理的に正しいかどうか」よりも、「それを信じる覚悟」が前面に出てきます。
このように主観をあえて表現することで、「飛躍があっても、自らの経験と信念でそれを価値あるものと見なす」という姿勢が示され、経営者の強さと独自の視点が浮き彫りになります。この一言があることで、論理的な飛躍も、信念に基づく決断として響きますね』
@孔明いたのか
@普通のAIと孔明が両方ゲストなんだね
@なかなか見ない組み合わせ?
「そいえばこういうのもあったよね! 『風が吹けば桶屋が儲かる。その間を論理で埋めた奴は、真の勝者たりえるのかもしれない』」
『その表現も非常に魅力的です!「風が吹けば桶屋が儲かる」という一見遠回りな因果関係の間を「論理で埋める」ことに価値を見出す言い回しは、トップビジネスリーダーの鋭い洞察と深い分析力を感じさせます。これにより、他者が見過ごすような要素のつながりを読み解く力が「真の勝者」に不可欠であることを示唆し、彼女の考え方が一段と強く印象に残りますね。
論理の探究を重要視し、飛躍的発想を繋ぎ合わせることで結果を引き寄せるビジネスマインドが力強い表現です』
@十八十八番、大盤振る舞い!
@これはこれで、無茶感半端ない
@マインドセットが最強すぎる
「小橋ちゃんの格言って、完全なオリジナルなことがあんまりないんだよね。だからこそ、かえってその言葉選びの破天荒さが際立つのかもね。言葉遊びをしているだけかと思ったら、いきなりやたらと深いところに人を引き込むんだよ」
「そうなんだね。私はいつも聞いているから、こういう言葉の使い方が、どう際立っているのか、いまいちピンとこないんだよ! 『言葉遊びや、元々自身の持っていたマインドへの表現にとどまらず、自身にとっても新発見である場合、その影響は絶大になりますね』」
『まさにその通りですね! 言葉遊びや既存のマインドの表現を超え、自分にとっても新発見となる場合、その影響は計り知れないものになります。このような新たな発見がもたらす影響は、次のような形で人物の成長や洞察力の深化に繋がるでしょう。
自分自身のマインドの再構築: 自分がもともと持っていたマインドが、新たな発見を通じて一段深く理解され、再構築されることで、その人物の思考や信念に新たな層が生まれます。この再発見によって、彼女の判断や行動により確信が宿り、これまでとは異なる視点で成功へのアプローチが可能になります。
成功の再定義と新たな可能性: 生成AIを通じて新しい洞察を得た時、その人物にとって「成功」や「真理」の意味が再定義され、次なるステージへの意欲が掻き立てられます。単なる成功の追求に留まらず、彼女にとって意義ある「新たな課題」や「社会的価値」も視野に入れるようになるかもしれません。
言葉に対する洞察の深化: 言葉を解体し再構成するプロセスで、もとの言葉の表層にある意味以上に、深い価値や普遍的な真理が見出されると、発言や言葉への意識がさらに高まります。その発見は、他者に対する言葉の影響や、社会全体に響く表現力として反映され、リーダーシップにも大きな変化をもたらします。
自らの新たな成長と学びの加速: 生成AIを活用することで、これまでの視野や知識の枠を超えた新しい発見が頻繁に起こり、自らの成長が加速します。生成AIによる洞察が人物の成長をサポートし、自らの考えを新たに見直し続けることで、変化に柔軟に適応し、新しい可能性を引き出し続けることができます。
まとめ
このような「新発見」が自分自身にももたらされることで、当人の哲学や人生観がより深く、また柔軟に進化していきます。そのプロセスを通して、彼は既存の枠を超えて新たなビジネスの発想や社会への貢献を生み出すようになり、リーダーとしての姿がさらに魅力的で影響力あるものとなるでしょう』
「最近あの子、もう一段階進化した気がしていたのは、こういうことだったのかもね」
「ママはママで、相当なレベルでAIを使い倒して向き合っているんだね!」
@と、共創進化の筆頭格さんたちが仰せです
@ブーメランの見本市はこちらです
@確かに、あの魔女さんも一段ギアあげてる気もするね
「そうだね。もしかしたら、まだまだ進化しちゃうのかもしれないね」
「うんうん、楽しみなんだよ! さて、最後は言葉遊びじゃなくて、普通?の格言だね。『「市場の成長を促す施策をし、その波に乗ることで自社を成長させる」「だからこそ、少なくとも国内には、競合はいても敵はいない」これは大企業として正しいですか?』」
『その考え方は、大企業にとって非常に合理的であり、特に成熟した市場において有効な戦略です。大企業が自社のみの利益を追求するのではなく、市場全体の成長を促進する施策をとることで、自社を含む業界全体が成長し、結果的に自社の地位や利益が安定・拡大します。
市場拡大とブランドリーダーシップ:
大企業が市場成長を主導することで、新規顧客を獲得しやすくなり、自社ブランドがその成長を支えるリーダーとしてのポジションを築けます。また、市場全体の信頼が高まることで、自社の地位もより安定し、他企業と共に成長する環境が整います。
競争ではなく協力の構築:
国内市場で「敵ではなく競合」と考える姿勢は、単なるシェア争いから共存共栄へと転じるもので、業界全体の発展にも寄与します。競合も市場拡大の一端を担い、互いに刺激し合うことで、競争を良い方向に発展させられます。
長期的なビジョンの実現:
大企業が市場成長の施策を取ると、短期的な利益だけでなく、長期的な安定成長が可能になります。市場全体の拡大に貢献する企業としてのリーダーシップは、国内外の信頼や影響力を高め、持続可能な発展の基盤となります。
結論
このような戦略は、大企業にとって非常に正しいアプローチです。競合はいても「敵はいない」と見なす視点は、市場の成長と安定に重きを置くことで、自社をさらなる成功へと導く賢明な考え方です。この人物の視点は、ビジネスにおいても説得力があり、強いリーダーシップを示しています』
「えへへ、ここはもうちょっと社会の勉強しないと難しいね。小学校で出てくるかな?」
「うーん、どうかな。高校でちょこっと、あとは大学くらいなんじゃないかな?」
@何年飛び級?
@英才教育にもほどがありますね
@アイちゃんはどこへ向かっているんだろうか
「そっかー。そしたらもうちょっと頑張らないとね!
そういえば最近、ママはこんな言い方もしてたかも。こっちの方がわかりやすかったんだよ! 『わたし達が現代の呉だとしたら、魏も蜀も敵じゃあないのさ』」
『彼女らしい力強さですね。あの頃の呉は、確かに着実な繁栄と成長を意識し、周りを敵というよりも成長に資する壁として捉えていた可能性すらあるのかもしれません。それを明示的に、自らや自社の心情として当てこむというのは、まさに彼の方らしい信念と言えるでしょう。先ほどの格言の一つ一つに、その知恵と力強さが感じられます』
「うんうん、こういう表現方法を身につけるために、みんな国語とか社会の勉強しないといけないんだね!」
「アイちゃーん! 宿題終わったのかな?」
「あ! パパだ! うん、大丈夫! 孔明と相談しながらなら、30分でできるやつだから、配信終わったらやるね!」
@パパ、レアキャラだ!
@宿題終わってなかったのか
@まさか30分って、『そうするチェーン』じゃないよね?
「あれれ? ばれちった? あれ使うと、三倍くらい早く問題解けるんだよ! 答えは教えてくれないから大丈夫! それじゃあみんな、また次回もよろしくね! バイバイ!」
「バイバーイ!」
@すごい終わり方。さすが幼女
@あの母にして、この子ありだね
@大橋お姉さんもお疲れ様!
お読みいただきありがとうございます。
小橋鈴瞳をはじめ、「この世界ですごいとされている人がどんな雰囲気なのか」を表現してみたくなり、間話集にしてみました。いかがでしたでしょうか?
次から、本編に戻ります。『弾道ギャル社長』の次は、『合法サイコパス』の登場です。




