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番外編 彼らの昔話 その出会いと現在

あるところに一人の少年がいました。彼は優しい心の持ち主でしたがとても臆病だったので人と接することができませんでした。

あるところに一人の少女がいました。彼女はとても寂しがり屋でしたが自分の能力が怖くて人に会う事ができませんでした。

しかしある時偶然少年と少女は出会いました。

少年は怯えながら聞きました。

「どうしてこんな部屋に一人でいるの?」

少女は答えました。

「あなたは知らないの?わたしの目を見るとみんな石になってしまうのよ?わたしは人が石になるのなんか見たくないの。だから誰にも会わないようにこの部屋にいるのよ。あなたも早く出て行った方がいいわ。そうじゃないとあなたも石にしちゃうから。」

少女の言ったことはウソでした。本当は一緒にいて欲しかったのですが、もしも感情が高ぶり能力が暴走をしてしまったらこの少年を石にしてしまうからです。

「そっそうなんだ。」

そう言って少年は部屋を出て行ってしまいました。少女はとても寂しかったのですが、少年を石にせずに済んだと自分に言い聞かせて耐えました。

それから少年は部屋には来ませんでした。当たり前です、少女が自分から突き放したのですから。

そして数日後。少女は相変わらず部屋に一人でいました。

しかしふと耳をすませると窓を叩く音がします。少女は疑問に思いカーテンを開きました。

すると、そこにはこの前の少年が立っていました。少女は不思議に思い窓を開け聞きました。

「どうしてまた来たの?石にされるかもしれないのに。」

少年は答えました。

「僕勉強して石にならないようになったよ!たくさんの蛇さんをいじめちゃったけど。僕はもう石になんかならないよ?だから………ぼっ僕と。とっ友達になってくれないかな?」

少女はあまりの出来事に言葉が出ませんでした。それでもなんとか意味を理解した少女は泣きだしてしまいました。

「えっ!?そっそんなに僕と友達になるのが嫌だった?そっそんな、泣かないでよ…ぼっ僕そんなつもりじゃ・・・うぅぅ。」

少年も泣きだしました。しかし少女は笑っていました。

この日から少女は少年とよく遊ぶようになり、恋をし、少年と付き合い始めました・・・






「どうしたの?愛。なんかいつもより嬉しそうだけど。」

「昔のことを思い出していただけよ、ねぇ翔。なんであなたは私と付き合ってるの?」

「えっ?そっそんなこと急に聞かれても・・・そうだね、なんか一緒にいて安心できるからかな?」

「・・・それだけ?」

「うっ!?…それだけだけど、駄目…かな?」

「・・・まぁいいでしょう。じゃあ次だけどなんで初めて会った時また私に会いに来てくれたの?私だったら二度と会いに行かないわよ?」

「…ぜっ絶対に怒らないし笑わない?」

「約束しましょう」

「じゃあ言うけど…僕はねヒーローになりたかったんだ。臆病者の僕だけど、誰かを救ってみたかったんだよ、そんなときに寂しそうに部屋で独りぼっちの愛がいたから…だから、ヒーローになって救ってみたかったんだよ。」

「…そんな理由で?」

「ひぃっ!?おっ怒らないって言ったじゃないかぁ!愛のうそつき!いっ痛いよぉ叩かないでよぉ。」

「まったく…人の気も知らないで…」

「でも、あのとき僕は君のヒーローになれたのかな?」

「ふふっ、どうかしらねぇ?」

そういってそっぽを向く愛。

「あのときの翔は間違いなく私のヒーローだったわよ…」

「えっ?愛いまなんか言った?」

「んーん?何も言ってないわ、さぁ今日もデートに行きましょう!」

そういってデートに出かける二人・・・ゴーゴンの少女はコカトリスの少年にいつのまにか捕まっていたという話・・・

コカトリスは伝説では蛇が主食らしいです

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