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お題シリーズ4

絶滅危惧モンスターの白スライム

作者: リィズ・ブランディシュカ



 とある冒険者が街道を歩いていた。


 そしたら、何かの争いの跡を見つけた。


 目をこらすと、他のモンスターに襲われている珍しいモンスターを発見した。


 それは白いスライムだった。


 他のモンスターはみんな水色だ。


 一般的には、水色のスライムが普通だった。


 しかし襲われている方は、めったに見ない白。


 だから他のスライムから異物とみなされて、排除されかけているのだろう。


 冒険者は急いで、その白いスライムを保護した。


 白スライムは絶滅危惧モンスターだ。


 各地で急速に数が減っていって、絶滅してしまうかもしれないと言われている。


 だから、見かけたら保護する事が理想とされていた。


 冒険者はその白スライムをすぐ、モンスターの病院へ運び込んだ。


 手当てをうけた白スライムは、すぐに回復。


 冒険者は絶滅危惧モンスターを保護した功績で、お金をもらって、冒険者ランクもワンランク上げる事ができた。


 白スライムは、絶滅危惧モンスターセンターに運ばれ、そこでおだやかな余生を過ごす事になった。





 とは、ならない。


「はなはだ遺憾であるっ!」


 保護された白スライムは憤慨していた。


 それは、絶滅危惧モンスターセンターに運ばれたスライムである。


 白スライムは、恥をさらして生き延びる事をよしとしていなかった。


 襲う対象である人間に助けられ、情けをかけられ、手厚く保護をされるなど言語道断だった。


 弱い生き物が強い生き物に負けて死んでいくのは、生命の自然なありかた。


 白スライムは、誇りをもって、その考え方を貫いていた。


 しかし、これまでかと言う時に冒険者がやってきて、白スライムを助けてしまったのだ。


「遺憾の意を表明するのである!」


 白いスライムは勢いよくはずみながら、たまに健康管理でやってくる者達に抗議をするのだが。


「まあ、あんなに嬉しそうに弾んで。きっと安心できるここの場所が気に入っているのね」


 何一つ相手には伝わっていなかった。



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