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【7/24】穢れた血だと追放された魔力無限の精霊魔術士【コミックス第4巻発売】  作者: 冬月光輝
第4章『精霊魔術士と神門を開く者』

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シオンの秘密

 “神の見えざる手”でルーシーを圧倒したリオンは王宮ギルド最強、いやエルトナ王国最強の剣士である“剣聖”シオンのことを「父さん」と呼んだ。


 ここ最近で一番驚いた出来事である。ちなみに二番目はタコという海の生き物が食べられるという衝撃の事実だ。


 あんなウネウネして気持ち悪い生き物をよく食べれるものかと思っていたら、既に私は食したことがあったらしい。その料理の名はたこ焼きである。

 だまし討ちではないか、小さく切って可愛らしいフワフワの中に入れるなんて。


 まぁ、そんなことはどうでもいいんだけど。

 とにかくシオンに子供がいたことにまずびっくりした。あの人、絶対に独身だと思っていたよ。

 いても、彼氏だろう。そういう話は聞いていなかったけど。


「あらあら、随分と嫌われちゃったものねぇ。アタシが出ていったことをまだ恨んでるの?」


 しかもどうやら息子であるリオンにシオンは嫌われているみたいだ。気安く話しかけるな、とか言われていたし。

 

「当たり前ですよ! 王国最強の騎士だったあなたが消えてしまって! どれだけ迷惑がかかったと思っていますか!? 母さんがあれから、どれだけ苦労したとお思いです!?」


 なんか、シオンはめちゃめちゃ迷惑かけていたっぽい。どうやら彼女は何処かの王国で最強の騎士だったみたいだ。

 当たり前か、あんなに強いんだもん。そりゃあ、規格外どころかデタラメっていうくらい。

 いきなり消えちゃうって常識的にどうかと思う。この人に常識って言葉を使っていいものか分からないけど、リオンの怒りはごもっともだ。


「アタシにはアタシの都合があったのよ。アタシは自分の信念に従った。結果としてあなたたちに苦労をかけたのは事実だし、言い訳するつもりはないけどね……」

 

 くるりとリオンに背中を見せて、シオンは意味深なことを口にする。

 どうやら彼女にも何やら事情があったらしい。

 そりゃあ、そうだよね。家族を捨てるなんてよっぽどのことだよね。私は父親に捨てられたけど……。


「理由ですか? ふっ、聞いたところで許すつもりはありませんが、一応聞いておきましょう」


 リオンは自分と母親を捨てた理由をシオンに尋ねる。

 うんうん、気になるよね。私も気になるもん。当事者なら尚更に決まっている。


「……好きな男が出来たの」

「はぁ?」


 リオンだけでなく私も「はぁ?」と思った。

 この人は大真面目な顔をしている。つまり、本当ってことだ。

 シオンは男の人が好きになって、騎士団を止めて妻子を捨てたんだ。うーん、友達だと思っていたけど、付き合い考えなきゃなー。

 

「アタシは姿も形も愛する人のために変えたわ。そして強くなった、愛を貫くために」


「ふざけるな! やっぱりあなたはろくでなしです! 皆の見ている前で敗北を味わわせて差し上げます! 準決勝で待っていてください! 大恥をかかせてやりますから!」

 

 キッとシオンを睨みつけて、彼はこの場を立ち去った。

 なんかシオンよりもリオンを応援したくなったような気がする。私も捨てられたからなのかな。

 

「リアナちゃん、もういいわよ。こっちに来て」

「あれ? バレてる?」

「アタシのセンサーは良い女も良い男も探知出来るようになってるのよ。うふふふふ」


 どうやら盗み聞きしていたことがバレていたらしい。

 この人に不意討ちとかは無理だろうな。背後から攻撃しても簡単にバレそう。

 

「で、失望したでしょ。アタシが家族を捨てたと聞いて」

「うん。最低だと思ったよ」

「ふふふふ、リアナちゃんのそういう素直なところ、好きよ」


 私が最低だと断じてもシオンはいつもどおりの笑顔を見せる。

 この人は嘘はついていない。愛する男とやらを追ってリオンたちを捨てたのは本当だろう。

 だけど、それだけなのかな。何か隠しているような気がする。


「で、準決勝まで勝ち上がったら本気でリオンと戦うの?」

 

 シオンが誰かに負ける姿など想像出来ないけど、自分の息子を相手にして本気を出せるのかどうかは分からない。

 あの“神の見えざる手”は反則級の能力だし、手加減して勝てる相手に見えないだけに。


「そうねぇ。準決勝までこの大会が続けられたら考えることにするわ」

「えっ? 何言ってるの?」

「この大会で、きな臭いことが起きようとしてるのよ。エルヴィンちゃんから聞いてないの?」


 シオンはこの大会で何か変なことが起こると読んでいるらしい。国が二つも関わっていて、威信をかけて大会を運営しているのに、準決勝が出来ない事態なんてあるんだろうか。


 エルヴィンからは何も聞いていない。アリシアと戦って、勝って準決勝まで上がったら自分と戦うとか言っていたし。


「剣聖シオンと精霊魔術士リアナだな。悪いが神の名のもとに死んでもらう。この男と同様に、な」


 ポトリと私の目の前に投げ捨てられたのは、一回戦でティナと戦ったジルノーガとかいう男の首だ。

 そして、現れたのは狼の顔をした二人の獣人である。二人ともどこの国か分からないけど軍服を着ていた……。

 えっ? えっ? 何やっているのこの人。ジルノーガを殺したの? なんで?

 サーベルを構えており、殺気が伝わる。一つだけ分かったのは、この人たちは私たちも殺すつもりだということだった――。

 

お久しぶりです。

定期的に更新は難しいですが、スキを見て更新頑張ります!

時間が出来ればドンドン投稿しますので、よろしくお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
[一言] 思いの外シオンが最低だった 身勝手で一方的な破婚による妻への慰謝料も、子供の養育義務の代償かつ子供の権利である養育費も払ってませんね、こりゃ なぁーにが信念だよ 浮気相手ができたから妻子への…
[一言] いっちゃアレだがリオンの捨てゼリフがワザップジョルノに見えて仕方ないんだが一応シリアル失礼シリアスなんだよな一応。
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