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ぼっち王子の田舎暮らし  作者: こうじ
2/22

計画実行前

 誰にも悟られずに王都にある小さな宿屋にやって来た。


 荷物は既に新しい住居に運び出している。


 俺に対して無関心だから誰も気づいていないはずだ。


 気づいたとしても気にもしていないだろう。


「ここまで長かったなぁ‥‥‥。」


 思い起こせば5年前から計画は始まっていた。


 10歳の時に決意した俺は城を抜け出し街中を歩くようになった。


 この時は、とにかく城にいるのが嫌だった。


 所謂『社交パーティー』なんて物には出席なんてしなかった。


 まぁ、誘いも無かったけどな。


 城に戻らずに泊まる事もしばしばあった。


 その時は流石に怒られたがその時の言葉が『ルーチェルの足を引っ張るな!』だったからますます出ていく決意を固めた。


 そこで目をつけたのが農業だ。


 どっか人のいない所でひっそりと暮らすのも悪くない。


 そこで始めたのが農家の手伝いだ。


 王都の外れの農家に頼み手伝わせてもらった。


 当然、王子の身分を隠して、だ。


 それから資金稼ぎの為に冒険者ギルドに登録した。


 と言っても危険な任務をする訳では無く、薬草摘み等の依頼をコツコツこなしていった。


 当然、学校にも通っていたがぶっちゃけ学校で学ぶ事よりも冒険者の先輩達の話を聞いていた方が学ぶ方が多い。


 学校もサボってはいたが必要最低限に出席はしていた。


 俺が入学した1年後にルーチェルが入学して、当然俺の周りから人はいなくなった。


 それでも冒険者ギルドに行けば先輩達が可愛がってくれるから居心地が良かった。


 俺は本当は王族よりも平民として生まれた方が良かったのかもしれない。


 そんな二重生活を過ごす事5年、今日にいたる訳だ。


 新住居は人が住んでいない廃村状態の村だ。


 森の奥にあるのを偶然見つけたんだが一目で気に入った。


 王都からも遠からず近からずの距離だ。


 誰にも邪魔されずにのびのび暮らすには良い環境だ。


 これからの事にワクワクしつつ今日は眠りにつく。 

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