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初めての異世界転移

人は、自分の身に危険が迫ると本来の力以上の力が出せるらしい。

俺は、今それを身を持って体験している。


薄暗い森の中で凶暴な小鬼ゴブリンに追い回されながら。


「なんで俺がこんな目にいぃぃ!」


おかしい!絶対おかしい!そう心の中で叫びながら必死に走る。すぐ後ろで小鬼ゴブリン共の荒い息づかいと奴らの持つ剣や斧がガチャガチャ鳴る音が聞こえる。

一見異常に見えるこの光景も異世界なら日常的な物であって何ら不思議なことはないと納得が……


「出来るかあぁ!」


自分で自分に突っ込みを入れられる辺りまだまだ体力的には余裕があるが、いずれ限界が来るのは必須だ。どうにかして、この状況を打破する策を見つけなければならない。だが、それ以前に……


「なぜ、こうなったあぁ!」


そうだ。なぜこんな状態に陥ったのか全くわからない。

俺、進藤刈谷しんどう かりやは、いつものように学校から帰る途中に謎の光りに飲み込まれ、気がついたらこの森で目をさましたのだ。下校途中の道から森に来るまでの記憶は一切なし。

真っ先に頭に浮かんだのは異世界転移という言葉。今となっては創作作品の中では定番のジャンル。

その事実に一瞬胸をときめかせて森の中を探索していると例の小鬼ゴブリンの集団に出くわし今に至るというわけだ。

ようやく事実を整理できて少し安心したが、状況が改善されたわけではない。未だに大ピンチだ。

ついでに言うが最初に感じた異世界に対する胸のときめきは、完全に消えた。

ーーと、そこまで考えたところで背中に鋭い痛みを感じた。

ついに小鬼ゴブリンの剣の刃が届いたのだ。

背中の焼けるような痛みに耐えきれず思わず前に横転する。

そして、やっと獲物に追い付けて嬉しいのか小鬼ゴブリン共が下卑た笑みを顔に張り付けて近づいてきた。


「くそ……せっかく異世界に行ったと思ったらいきなりデッドエンドかよ」


目の前で剣を振り上げるのを見て、最期の時を迎えるべく目を閉じた。

しかしーーその剣が降り下ろされることはなかった。

突如風を切る音が響き、飛来した矢が小鬼ゴブリンの頭を撃ち抜いたのだ。


「……っなんだ!?」

「グルウゥ!?」


俺と小鬼ゴブリンが同時に共学に満ちた声を上げる。

そして、矢の飛んできた方に目を向けると、そこにそいつは居た。

腰まである長い金色の髪と森の木々の様に深い緑色の目を持つ少女。そして、最大の特徴は、手に持っている長弓ロングボウと尖った耳。

ファンタジーの創作作品によく出てくる種族。

エルフの少女がそこにいた。

つたない文章ですがよろしくお願いいたします。

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