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消えない痛み

 胸の奥の痛みは、朝も夜も消えなかった。


 助けた命、避けた災害、消えた影――

 そのすべてが、私の心に重く残る。

 だが、世界はそれを認めない。

 功績は他人に帰り、存在は消される。


 村人たちの笑顔も、声も、視線も、私には届かない。

 触れようとしても、世界は私を押し返す。

 存在しても、意味はない。

 生きているだけで、胸の奥は痛みで満たされる。


 歩く道は孤独で、空気さえ私を拒む。

 触れた枝、落ちた葉、小石――すべては風にさらわれるように消える。

 手を伸ばしても、誰も何も返さない。


 夜、部屋に閉じこもり、天井を見上げる。

 光も温もりも届かない。

 名前も、存在も、認められない。

 ただ、痛みだけが確かにある。


 助けたことも、守ったことも、

 偶然とされ、世界から抹消される。

 存在している意味を示そうとしても、すべてが無色に帰結する。


 ――私は、誰からも必要とされない。

 誰からも認められない。

 存在しているだけで、胸の痛みは増す。


 孤独は深く、重く、消えることはない。

 光も声も温もりも、私には届かない。

 世界に存在しても、意味はない。

 ただ生きているだけで、痛みは消えない。

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