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ロボット掃除機と、完璧?メイド

今回は主人公のしゅうがロボット掃除機を買おうとするお話しです。1話完結型なので気軽に読めると思います。ぜひ最後までお付き合いください。

カタカタカタとキーボードを叩く音が部屋中に響き渡る。

しゅう「うーん、どれがいいのかねー」

柊はそう言いながら、パソコンの画面を見つめていた。


エル「ご主人様、こちらお塩をたっぷり入れたコーヒーでございます」

柊はエルにお礼を言い、カップを口に近づけようとした瞬間に気づく。


柊「へ? 塩? 新手の拷問か?!」

そう叫びながら、慌ててカップをソーサーに戻した。


エルは表情ひとつ変えずに言う。

「冗談ですよ。ちゃんと砂糖を入れておきました。今だに砂糖がないと飲めない、舌が子供なご主人様のために」


柊「い、いつまでも少年のままでいたいじゃない」

焦ったようにそう言う柊に、エルは呆れたように返した。


「別に砂糖を入れようが入れまいが、いつかは大人になるものですよ?」


エルは柊の隣に腰を下ろしながら尋ねる。

「それで、ご主人様は何を見ているんですか?」


柊「いや、ロボット掃除機を買おうと思ってね」


それを聞いたエルは、驚いた顔で叫ぶ。

「ロボット掃除機?! この完璧美少女メイドの私がいながら?!」


柊「いや、別にかわいいのは認めるが……完、壁?」

エル「いや、なんで疑問形なんですか?! ……へ、か、かわ……?! 」


そう言いながら柊から目を逸らし、すぐに顔を戻す。

「と、とにかく! 私のどこが完璧じゃないって言うんですか?!」


柊「いや、だってさ。この前の土曜日のこと、思い出してみろよ」

そう言うと、エルは自信満々に胸を張った。


「え、ちゃんと窓のホコリひとつなくピカピカにしたじゃないですか!」


柊「あー、そうだな……まさかバケツをひっくり返して床のほうがさらに汚くなるとは思わなかったけどな?!」


呆れたように言う柊に、エルは苦し紛れにフォローを入れる。

「いや、まぁ結果的に床もきれいになったんだからいいじゃないですか!」


柊「床掃除したの俺なんだけどね?!」


柊はため息をつきながら言葉を続ける。

「別にあったほうが楽できるんだから、いいと思うけどなぁ」


それに対して、エルは少し言いにくそうに答えた。

「いや……その、メイドとして楽できるのは嬉しいんですけど……」


どうやら、エルにはエルなりのプライドがあるようだった。


柊はなるべく言葉を選んで言う。

「いや、流石に一人で全部は大変だと思うんだよ。だから……ぶ、部下が一人増えたほうが負担が減ると思ってさ」


エル「え、ご主人って……掃除機のこと、メイドだと思ってたんですか?」

エルはジト目で見つめながら、じりじりと距離を取る。


柊「いや、待ってくれ! 冗談だからね?! ほら、メイドから“メイド長”に昇格できるからいいかなって思っただけで!」


焦る柊に、エルはぴたりと足を止めた。

「……メイド長?」


そう小さく呟くと、エルは素早くパソコンを奪い取り、

「何してるんですか! 早く買いましょう!」と目を輝かせながら言った。


数日後、エルが選んだロボット掃除機が届いた。

名前は――ロボ太郎。


柊「ろ、ロボ太郎? もっとマシな名前あるだろ」

エルは胸を張って言う。

「まぁ、ご主人様程度のセンスにはわからないですよね」


柊「なんで俺、今バカにされたの?!」


エル「ちなみにこの掃除機、お金よくありましたね?」

そう聞かれた柊は、得意げに答える。

「ああ! 父さんの金で払ったから安心しろ!」


エル「うわー、親のすねかじって恥ずかしくないんですか?」

柊「……な、何も言い返せない」


こうして、メイドから“メイド長(仮)”になったエルは、

楽しそうにロボ太郎と一緒に掃除へ向かった。


(……流石に、もう同じ失敗はしないだろ)

ここまで読んでくださりありがとうございました。まだ2話目ですがとても楽しく書かせてもらっています。次回の柊とエルの日常も楽しみにしていてください。

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