19話 なんでもありませんよ
「ただいまー、遅くなっちゃいました 今直ぐに夕飯作るね」
「あらあら お帰りなさい」
…?…
「さくら…神様は?」
「何やら 古い友人に挨拶して来るって 言って居たわよ」
「そ、そう…」
神様にも友人がいたんだ うん いい事だよね…
と言うことは ボッチだったのはわたしだけ!?
"ぷるうぷるぷる"考えない考えない
今は四人も友達がいるもんね!
「あらあら 今日はご機嫌ね」
あれ?「なんか良い匂いがする…」
「あらあら気がついた?私が今日は作って置きましたから小梅 手を洗ってきなさい」
さくらさん料理出来たんだ「はーい」
「あの人遅くなるから先に食べてて良いって…折角 私が作ったのに」
「ふふ、その分わたしがいただきます」
「そうね ご飯をよそってくれるかしら 私は御菜を持ってくるわね」
「わかった」
「美味しそう、肉じゃがだ でわ、いただきます」
「はい、召し上がれ」
「うん!美味しいよ さくら 料理上手だったのね」
「あらあら褒めても何も出ませんよ…居候の身ですからね 此れぐらいは致しませんと ふふ」
「ただいま ん、なにやら二人で楽しそうじゃのう」
「あらあらお帰りなさい」
「おかえり神様 今日はさくらが 作ってくれたんだよ」
「おう、此れわ 々、旨そうじゃあ」
「あら、あら手を洗って来てくださいね」「うっ」
神様怒られてやんの ふふ
「小梅 口に出てますよ」「ほげっ」
夕食の後 神様に マロン教国の地図を用意してもらった 明日から忙しくなるね…
****
…
…
…「うめ、ご飯よ」「わーい!」
「今日は少しだけお肉が手に入ったから うめの好きな肉じゃがよ」
「わー いただきまちゅ」
「お母さんはご飯食べないの?」
「お母さんは さっき作りながら食べちゃった…ごめんなさい」
「お母さん ずるーい!!」
トンットンッ
お母さん誰か来たよ!「夜分に失礼します。…自分は日本帝國軍第二…。」
…兵隊さん…お母さんに手紙…敬礼…
お母さん どうしたの?…お母さん…
…
…
…「…ぴよぴよ…ぴよぴよ……ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴっ」
…夢…お…母さん…「ぴよぴよ…」
「お、起きたか おはよう」
「おはよう」「おはよ」
今日の二人は朝から人生ゲームを本気でやってるよ
「うーん、うーん」
悩んでも 何も 変わらないんじゃないかな?
今日の朝食は目玉焼きと焼き海苔だ…味噌汁が染み渡るね 、そう言えば海苔って日本人にしか消化できないって誰かが言ってたな…「ズズズ…はぁ~」やっぱり日本人って感じ、異世界だけどね…あれ?
昨夜 なんか夢を見て悲しかった様な…ま いっか!
****
「おはよう」「おはよう」々、…
「これが マロン教国の地図ね 此処が今いる場所だから それとコレを」
わたしは昨夜作った小さなポシェットを四人に渡す…
「この小さいのは?」
「鞄よ…入れたいものを近づければ其処に入るから」
「出す時は出したい物をイメージして出せば良いから」
…、 …。
「もう、慣れてきたが 此れまた 凄いものが出てきたな」
「各々、名前を登録してね自分専用たから」
「わかった じゃあ行ってくる」
「いってらっしゃい」
男共を送り出してから わたし達は少し離れた場所に移動した
この辺で良いかな…
「小梅此処で何するの?」
「連れて来る人の住居と食堂それと教会も必要かな?」
「…そう、そうね…」
わたしはイメージした すると瞬く間に イメージ通りの建物が現れた!
ズンッゴゴ――!…ズンッゴゴ――!
「神の奇跡…」ルルの呟きの間にも続けて建てたズンッゴゴ――!
「うん 上出来 々」
「小梅には いつまでも驚かされるは…」
内装はわたし達とは違い 釜戸に水場 此は井戸を掘った神法でだけど
共同浴場も必要だよね
「お湯はエントールの人はどうしてるの?」
「火の神法が使える人が入ればその人が…居なければ鍋に薪ね」
そうなのか 連れて来る人に火の神法使える人がいれば良いのだけれど
「な、なんだ此れは!」…?
デクとボー
「さっき行ったばかりで もう 帰って来たの?」
「いやいや違うんだ ちょっと観てもらいたい物があったから」
「こっちに来てもらえるかな」
「うん」わたし達はデクとボーに連れられて裏の方へ向かった…
其処には…麦畑と田んぼ、牧場に養豚場 更には養鶏場があった
やったな!神!
デクとボーを再び送り出し ユーリとルルには建物のなかを見といて貰い
一路家に…
「ただいまー」
「おかえり」「おう、おかえり 早かったな」
「うん」
「神様神様」
「なんじゃ」
「牛さんと豚さんに鶏さんが居た」
「そっか」
「麦畑に田んぼもあった」
「よかったのう」
「うん」
「いやいや、良くないでしょ地球の物が此処にあったらおかしいでしょ」
「いやー友達が邪魔だから どうしても持ってけと」
「旅行先の工芸品じゃあ無いんだから そんなわけないよね」
「あらあら 昨日はそんな事していたのですね まぁ小梅いいでわないですか」
「此処は マロン教国なのでしょ それくらいは些細なことですよ」
「そう言われれば…そうかも」
「この人も 心配なんですよ 少しは甘えて上げなさいな」
…
…「ありがとう」
…
…「お、おう」
「じゃあわたしユーリとルル待たせてるから 行ってくるね」
「おう、いってらっしゃい」
…
…「なんじゃ」
…「なんでもありませんよ、ふふ」