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バトル・メイド・サーヴァントII~大東京八宝玉魔法陣編  作者: 黒船雷光


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第八十九話:巌流島決闘・新たなる脅威

「武蔵、破れたり!」

 佐々木沙也加(ささき・さやか)の勝利を確信した叫びが響く。空中で逃げ場を失った宮本飛鳥(みやもと・あすか)に、必殺の「燕返し・二連」が襲い掛かる。


 だが、飛鳥は敗れていなかった。

 空中で回避不能な斬撃を、彼女は左右の木刀を十字に交差させて、一点で受け止めた。

 ガキン!と、木刀が軋む凄まじい音が響く。


「なっ…!」

 驚愕する沙也加。だが、飛鳥の神技は、そこからだった。

 彼女は、受け止めた沙也加の長大な野太刀を支点にして、もう一度、空へと高く舞い上がる。そして、信じられないことに、その細長い刀身の上に、まるで鳥のように軽やかに着地したのだ。


「―――!」


 飛鳥は、その刀の上を、つるり、と滑るように鍔元まで一気に駆け抜けると、沙也加の喉元に、寸分の狂いもなく木刀を突き付けた。


「巌流の進化と鍛錬、見事なものだ。だが、生き延びたわしもまた、更に鍛錬を積み、研鑽を重ねてきたのだ。そうそう、簡単に後れを取ったりはしない」

 飛鳥は、静かに告げる。

「どうだ、沙也加。これからは、わしと共に研鑽しようではないか?」


「……ぐうの音も出ない。…参った」

 沙也加は、潔く敗北を認め、その場に膝をついた。

 その、あまりにも次元の違う戦いを見せつけられ、星荘(ほしな)桜親(さくら)は、さらに落ち込んでいた。

「なんか…私たち戦乙女(バトル・メイデン)の立場って…」


 その時だった。


「おほほほ、丁度よい戦力が揃いましたね」

 空間が揺らめき、巨大な扇子を持った紅蓮の龍女・朱麗(しゅれい)が、忽然と姿を現した。

「あなた方ほどの剣士、このまま遊ばせておくのは惜しい。我ら『紅蓮の(ホンリエン・)龍女(ロンニュイ)』に下りなさい。破格の待遇を、保証いたしますわ」


「…中華の狐か」

 飛鳥は、鋭い視線で朱麗を睨みつける。

「ユウマ殿から、話は聞いているぞ。卑劣極まる悪手を打つ、陰険な謀略家め」


「お黙りなさい!!」朱麗の細くて鋭い瞳が竜玉の輝きに燃える。

「何を吹き込まれたのか知らぬが…言わせておけば…。まあよい。我が手を汚さずとも、倭寇どもなど根絶やしにできるところだが、その挑発、乗ってやろう!」


 朱麗が、扇子を高く掲げる。

「―――召喚!来たれ、『斉天大聖(せいてんたいせい)』!」


 彼女の足元の影が広がり、そこから、猿の面を付けた一人の戦士が姿を現した。褐色の肌は、わずかな白いビキニで覆われ、肩から腰にかけて豪華な毛皮のマントを羽織っている。手足には金色の防具を付け、頭には二本の美しい雉の羽飾り。その手には、身の丈ほどもある、長大な棍棒が握られていた。単なる武道家とは違う、荒々しく、神話的な強者の雰囲気を放っている。


「せ、斉天大聖!?」

 その名に、彩花が驚愕の声を上げた。


「それって、まさか…日本でも有名な、あの…孫悟空(そんごくう)のこと!?」

いきなり神話級の大物の登場で、その場が一種異様な雰囲気に包まれる。霊圧が高まり、肌がピりつく。

飛鳥と沙也加は離れて新たな脅威に剣を向ける。傍観していた伊東一枝も剣道着のまま太刀を構えた。

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