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バトル・メイド・サーヴァントII~大東京八宝玉魔法陣編  作者: 黒船雷光


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第五十五話:黄金の羅針盤再び

ユウマたちの「戦乙女メディアミックスプロジェクト」が軌道に乗り始め、各戦乙女の個人チャンネルが熱心な固定ファンを獲得し始めていた、ある日のことだった。


『警報!東京駅上空に、未確認の強力な霊脈干渉を確認!これは…豊臣華織(とよとみ・かおり)!』

ミッドナイト基地に、安倍星華(あべ・せいか)の切羽詰まった声が響き渡る。

モニターには、日本の経済の中心地、日本橋・兜町の上空に浮かぶ、巨大な金色の楼閣が映し出されていた。その甲板に立つのは、紛れもなく豊臣華織とその配下たち。


視聴者さん(ウォッチャー)、緊急配信だ!大阪の豊臣軍が、今度は日本の心臓部に殴り込みをかけてきた!」

ユウマが配信を開始すると同時に、八人の戦乙女たちは即座に兜町へと集結する。


「前回で懲りたんじゃなかったのかしら?!」

金色の軍勢を前に、犬川星荘が星嵐槍を構える。


だが、華織の表情には、渋谷で敗れた悔しさはなく、絶対的な余裕が浮かんでいた。

「うちは商人やからな。一度負けたくらいで諦めるほど、安うないで」

華織が笑うと、その背後の空間が揺らめき、一人の女性が姿を現した。


赤と金の絢爛なチャイナドレス。龍の角を模した髪飾り。その怜悧な美貌と、全てを見通すような瞳に、ユウマは息をのむ。八咫烏の拠点にいた、諸葛孔明の魂を継ぐ戦乙女(バトル・メイデン)、「紅蓮の龍女」朱麗だった。

「古の盟約を破りし者たちよ」

朱麗は、手に持った扇子を静かに広げる。


「この東京魔法陣が世界の龍脈の流れを乱していることは、看過できぬ罪。本日、太閤たいこうが掲げる天下統一の旗の下、その歪みを正しに来ました」


「あの戦乙女は……?!」安倍星華の顔が歪む。

「あの襟付きの可愛いけどエロいドレスは…中華系?」健太は美人に弱い。横で彩花が眉を顰める。

「最近の大阪の政策は中華に対しての勧誘優遇が目立つ地域だからな…やはりこういうことになったか…」服部夜刃(はっとり・やいば)も厳しい表情をする。

「でも、実際の豊臣太閤は、伴天連追放令とか外部圧力に対して排他的でしたよね?」彩花が歴史的背景を元に説明を求める。

「時代の移り変わりというやつだ…最近だと万博およびIR誘致の金策の流れ含めて黒い噂は絶えないからな」

夜刃が吐き捨てるように言う。


「大阪の豊臣と、中国の龍女が手を組んだってのか…!」

ユウマの解説に、コメント欄が緊張で沸騰する。


だが、八犬士たちに焦りはなかった。ユウマの隣には、今や彼の力の増幅器となった玲奈が、静かに佇んでいる。

「ユウマの想い、視聴者さんたちの応援…そして、八犬士みんなの覚悟。その全てを、私の【伏】の宝玉が受け止め、増幅し、みんなに届けます!」

玲奈の胸で、【伏】の宝玉が母なる星のように輝く。

その光は、ユウマが集めた共鳴の力を、純粋で強大な守護エネルギーへと変え、八人の戦乙女たちへと注ぎ込んだ。彼女たちのオーラが、以前とは比較にならないほど力強く燃え上がる。


「我ら八犬士の絆、そして、私たちを信じてくれるみんなの想い!それこそが、この東京を守る力!」

星荘(ほしな)が叫ぶ。その声に、七人の戦乙女たちが続く。

「どんな野望も、どんな策略も、私たちの前では無意味です!」

豊臣の黄金の野望と、紅蓮の龍女の古の計略。


その最強の同盟を前に、ユウマと玲奈という二つの星を軸に、宝玉守護(バトル・メイド・)戦乙女(サーヴァント)たちが今、迎え撃つ。


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