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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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652 武器は?

 世界の情報が、私と、タイラント・ケルベロスと、弾幕だけになった。

 いや、まて、アレはどこだ――私は情報をすこし増やして、確認する。


「あそこかフォックス・ゼロ」


 最後のミサイルを、落下させた。

 タイラント・ケルベロスは、ミサイルをソニックブームで弾こうとするけど、爆発に巻き込まれた。

 よし、命中。


 私は確認した方向に向かって急降下。

 雪原から、マイルズの発射して当て損なったミサイルを、〖念動力〗で拾う。

 近くに有った、マリさんの分も。

 これもタイラント・ケルベロスにぶつけて――さらに、もう一度、拾って当ててを繰り返す。


「これでもまだタイラント・ケルベロスは健在か――今までのMoBの中で一番タフかも」


 ・・・・ミサイルも機銃も無くなった。

 どうする?


 私は〖超怪力〗〖怪力〗+〖念動力〗で、自分を座席に固定して、キャノピーを開ける。


 そうして、この層で作った拳銃を構えて乱射。

 命中――だけど、タイラント・ケルベロスまだ砕けない。


 キャノピーを閉じた。もう武器がない。全部打ち尽くした――一か八か、翼をぶつけてみる?


 流石にそんなことに耐えられるように、この機体は作っていない。


「本当に、もう武器がない」


 万事休す・・・・か。


 タイラント・ケルベロスのソニックブームが、こっちに飛んでくる。

 私はソニックブームを掠めて飛んだ、その時、私の脳になにかが引っかかった。

 なんだ・・・・なに――。


「なん――そうか――!」


 私は顔を上げ、タイラント・ケルベロスを見る。


「――ソニックブーム!」


 私は、アンロード加速。さらに水素アフターバーナーを掛けて一気に加速。

 ベイパーコーンが現れ、やがて音と共に消えた。

 計器を見る。

 時速1300キロメートル。


「音速を超えた」


 私は超音速の状態で弾幕を躱して、タイラント・ケルベロスに迫る。


『ウ、ウソだろう? ・・・・超音速で弾幕を躱している?』

 

 誰かが何かを言っているのが、遠くに聞こえた。

 私は、超音速のままタイラント・ケルベロスを掠めて飛ぶ。

 超音速で飛ぶ飛翔体が発生させるソニックブームが、タイラント・ケルベロスに炸裂した。

 至近距離で集中させたソニックブームは爆弾級だ。刃のように収束した衝撃波を浴びるのと同じだ。

 空翔テイルがある限り、私には、まだ武器がある!


「ヒントをくれたのはお前だ、タイラント・ケルベロス」


 誰かが、遠くで何かを言っている。


『マイルズ、聴いて驚け。スウがソニックブームで攻撃を開始した』

『スウ・・・お前、ソニックブームで攻撃しているのか・・・?』

『確かに、ソニックブームは爆弾みたいなものだけれど――』

『メチャクチャだぞ、ヴィーナスのを超える密度の弾幕の隙間を、超音速で針の穴を通すように躱しながら、タイラント・ケルベロスのスレスレを飛んでいる』

『そ、それはもう、人間なのか本当に・・・』


 ソニックブームを、2発、3発、4発、5発――。


「よし、タイラント・ケルベロスに罅が入った。そろそろ――ん?」


 死に物狂いなのか、タイラント・ケルベロスが全方位に衝撃波を放った。

 これは、躱せない。


「確か、こう?」


 私は綺雪ちゃんのソニックブーム抜けを思い出しながら、ソニックブームに突っ込んだ。


 行けた。


「最後の悪あがきだね。さよなら、タイラント・ケルベロス」


 私は、再びレバーを青ラインへ。エンジンの後部で、水素が酸素と反応して機体を加速。

 思っていた以上に、凄まじい加速だ――。


「時速2000キロ――時速2300キロ――時速2600キロ――マッハ2を超えた? ――この機体、マッハ2の熱と圧力にも耐えられたんだ?」


 私がタイラント・ケルベロスを掠めて飛ぶと、今までを超える最大のソニックブームの一撃が、タイラント・ケルベロスにヒット。


 黒いタイラント・ケルベロスが、独楽のように回転しながら吹き飛んだ。

 するとタイラント・ケルベロスの罅がどんどん広がり、やがてタイラントケルベロスの体内から光が漏れて・・・。

 光は全方向を包む光芒のようになり、光芒は虹となり、――タイラント・ケルベロスが砕け散った。


◤タイラント・ケルベロスを撃破しました――◢


 私は、タイラント・ケルベロスの撃破を確認して、ゾーンを解こうとする。


「――駄目だ、やっぱり解けない!」


 私は、私をこの世界に繋ぎ留めてくれているアリスを通信で呼ぶ。


「――ア、アリス!!」

『はい! スウさん、わたしはここにいます!』


 アリスの声を聞いた途端、安堵とともに、ゾーンが解けた・・・・。


 ため息を吐きながら空を見ると、空が真っ白になった。

 次の瞬間、大音響で空は粉々になった。

 降ってくる、雪の様なジルコンみたいな欠片。

 欠片達は、空に溶けていく。


「もしかして、この惑星を覆っていたバリアって、MoBだったの?」


◤80層ボス、タイラント・ケルベロスが撃破されました。撃破したのはプレイヤーIDスウ、マイルズ・ユーモア、マリの3名です◢


 銀河連合のアナウンスが返ってきた。


❝やったあああ!❞

❝とうとう80層までクリアだ!❞

❝ちょw 50層以降、ほぼスウにクリアされてる件w❞

❝だって俺等じゃ、無理だもんw 原始スタートで、最後にはジェット戦闘機作るとかw それを乗りこなして超音速で弾幕躱すとかw ソニックブームを当ててボスを倒すとかwww❞

❝このサバイバル生活も終わりかぁ――俺、なんの役にも立てなかった❞

❝今回こそ最大のハチャメチャだったな! 本当に凄かった!❞


 あとは90層ボスだけ。アイリスまで、あと一息だ!


~~~



これにて80層は終わりです。

長い長いサバイバルにお付き合いくださり、ありがとうございました。


もし今回みたいな、文明レベルを上げていく話がお好みであれば、「悪役令嬢追放済み ~ゼロから嗜む文明作りですわ~」というナイフ一本から建国し、経済バトルしたり、薬で人々を救ったり、法律で人々をまとめたり。最後には近代兵器まで作り上げ、自分を追放した国と戦ったりする話を書いておりますので、少々お待ちください。

こちらはほぼ知識チート以外なしです。材料を作っても、しばらくすると消えてしまうような弱い魔法は使えますが、材料をポンと生み出したりできないハード仕様になっております。


ちなみに別の世界線の涼姫(かもしれない)女の子が、既に危険な森に追放された状態の悪尺令嬢に転生してしまうお話です。


フェイテルリンクが書き上がったら、お出しさせて頂こうと思っています。良かったらそちらもお読み頂けると幸いです。

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― 新着の感想 ―
更新お疲れ様です。 いや~、本当に長く辛い戦いでしたねサバイバル編。スウちゃんと愉快な仲間達が存在しなかったら間違いなくクリア不可能だった……本当にスウちゃんという存在が、この世界において如何に重要…
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