表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

612/619

650 ピンチになります

 水素アフターバーナーを点火して、全力加速。


「時速1000――1100――1200――遷音速域に入るよ!」

「はい!!」


 機体の振動が、激しくなる。

 水蒸気の傘が、空翔テイルを覆う。

 点滅するように傘ができたり消えたり。

 やがて、


 ―――静寂―――。


 音を超えた!


「ほ、本当に音を超えて飛んでます・・・・! 風が詰まってる」

「そのための、ジェットエンジンだからね! ――じゃあ、ちょっとGが掛かるから、筋肉を思いっきり締めて!」


 上昇開始――、計器を見れば、ほぼ7G。私の限界Gだ。


 私は綺雪ちゃんに〖質量操作〗を掛けながら、私も〖超怪力〗と〖怪力〗を使って、全力で筋肉を絞める。

 重力加速が、私を押しつぶそうとしてくる。


「ぐぅぅぅぅ!」

「だ、大丈夫ですか、スウさん!」

「だ、大丈夫!!」


 パイロットスーツが、私の足を思いっきり締め付ける。

 このパイロットスーツにはダイラタンシーが入っていて、Gが掛かると下に溜まって、筋肉を締め付けてくる仕組みにしてある。

 現実のパイロットスーツはGに反応して空気を注入らしいんだけど、現状で再現は難しいから。ワシが考えた。

 酸素マスクを苦しくて外したくなるけど、外した瞬間にブラックアウトだ。


「んんんっ!!」

「頑張ってください、スウさん!!」

「大丈夫!! だけど酸素マスクが無ければ、気絶してた・・・! よし、抜ける!!」


 カーブさえ終われば、一気に楽になる。


「――っふぅ」

『スウいけるか? 降下開始だ!』


 マイルズからの掛け声。


『「ラジャ!!』」


 3人で一気に下降。


『3、2、1――フォックス・ワン!』

『「フォックス・ワン!!』」


 綺雪ちゃんがソニックブームを貫いて、スリップストリームを展開。

 綺雪ちゃんのミサイルを先頭に、2つのミサイルが付いて行く。

 今回は3発とも命中!


「ナイス、綺雪ちゃん!」

「で、できました!」

『アメイジングだ、綺雪!』

『本当にすごいよ、綺雪ちゃん!』


 マイルズとマリさんも、べた褒め。


「う、嬉しい・・・!」

「あははっ、本当に凄いもん。綺雪ちゃん、パない」


 バックミラーで見れば、綺雪ちゃん滅茶苦茶照れてる。

 この戦い、綺雪ちゃんがいなかったらと思うと怖い。

 ここでマイルズが唸った。


『しかし、しぶといな・・・・まだ撃破できないか。――ボクとマリ曹長は、ミサイルがあと1発づつか』

『4発ミスったのが、ちょっと痛いね』

『機関銃の弾もあまりないな――残り60発か。スウはまだミサイルは3発あるな』

「大丈夫」

『それで倒せたらいいが・・・・』


 地上や、支援のレシプロ機からの攻撃もあるけど、目標が遠すぎるのと速すぎるで当たってない。


『よし、全員一旦上昇だ!』


 私たちは、またも急上昇――って、え? なにこれ。


 タイラント・ケルベロスからなんか、大量の緑に光る線が伸びていく。

 なんかLEDみたい。


「ワイヤーフレーム?」


 ワイヤーフレームみたいに展開されたそれは――か、壁になった!!


 以前のケルベロスがやってきたピラミッド攻撃の大規模版―――!?


 壁の生成とワイヤーフレームが追いかけてくる。


「不味い!!」

『上昇しろ!!』


 マイルズの命令を待つまでもなく、私とマリさんは上昇を開始していた。

 ダメだ、ワイヤーフレームが追いついた!

 眼の前にも壁ができかかってる!

 スロットルを下げる、エアブレーキも、全ての動翼も使って、速度を下げる。


「タービンお願いだから、溶けないで!!」


 戦闘機の急激な速度低下は、タービンに大ダメージを入れる。

 私は祈りながら「こうなったら全部使う」と、車輪まで下ろして、速度を下げようとする。


「スウさんの作ったタービンなんだから、大丈夫ですよ!!」

「信頼は嬉しいけど、私が作った物だから不安なの!」


 手製のジェット機を、そんなに信用しないで。


 私はエンジンの音を聞きながら、スロットルを下げるタイミングを決める。


「大量に空気が入った――温度が上がりすぎる。――少し速度を上げて・・・・空気が減った、今!」


 こういう時に人型形態があれば良いんだけど、んなもん私に作れるわけがない。


 推力偏向ノズルを動かして、上昇コブラ!!

 なんとか、タイラント・ケルベロスの作った壁との衝突は免れた。


『ふたりとも無事か!?』

『こちらマリ曹長、無事だよ!』

『こちらスウ、無事!』


 推力偏向ノズルが無かったら死んでたかも・・・・怖っ。


「人型になれなくても、せめて足だけでも欲しい・・・・足は、やっぱ飾りじゃない。――って、弾幕が壁を貫通してくる!」

『分断されたか・・・・ランチェスター作戦ができなくなったな。――ここからは各自、自らの考えで行動せよ!』

『ラジャ!』

「ラ、ラジャ・・・」


 すると、優しい声がした。


『スウ、お前ならできる。ボクが保証する。不安になるな』

「あ、ありがとうマイルズ・・・」


 やるしかない。

 そうだ、戦闘機のパイロットは、一人一人が指揮官でもあるんだ。

 私、自分を指揮しろ。


 限りなく低速にしてタイラント・ケルベロスに向かう。

 でも、これならもう、〖飛行〗だけで飛んだほうが戦いやすいんじゃ・・・?

 ――いや、限界まで戦闘機に乗っていよう。

 なんだか、「飛行機を降りたほうが良いかも」って考えると、首筋が寒くなる。

 ――私の勘が、言ってるんだ。『戦闘機から降りてはいけない!』と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ