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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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644 ベロベロします

 そしたら数日後、星条機スタークーガーと、北辰がF-14みたいな可変翼になってた。


「え・・・翼が、動いてるんだけど・・・・」

「技術屋が、『hischool girl(女子高生)に負けてられん!』と張り切ってな」

「女子高生の油圧で推力偏向ノズルができるなら、可変翼だってできるはずだ! って――綺怜の作っていた電子装置が、採用の決め手になったな」


 なんかマイルズが話してるけど、私はそれどころではない。


「私、可変翼乗りたい! マイルズ! 私、こっちがいい! 空翔テイルとスタークーガーを交換して!」

「アホか・・・お前の機体の前進翼だって、低速域でも十分な性能があるだろう」

「だって可変翼がいいんだもん!」

「フライ・バイ・ワイヤ無しで前進翼をコントロールできるのなんてお前だけだ! 諦めて空翔テイルに乗れ!」

「こうなったら、舐めて唾つけてやる!」

「や、やめろ!」


 マイルズが、ベロをベロベロ出して走ろうとする私を、羽交い締め。

 マリさんが、背後で腕を組んで目をつむって頷く。


「どちらも低速でも高速でも飛べる機体。違ったアプローチで、面白いよねぇ」

「マリ曹長、一人で浸ってないで、この狂った女を止めろ!」


 交換は無理だった。




「わーい、可変翼機だー!」


 交換はしてもらえなかったけど、テストパイロットとしてなら乗せてもらえた。

 私、只今、スタークーガーのパイロットとして搭乗中。


 この戦闘機、なんと翼が可変するんですよ。

 何を当たり前のことを? フヒヒ。


 後席にはフレデリックさん。

 なんか色々チェックしたいらしい。


「スウ君、今日はよろしく頼むよ」

「はい」

「一応、機銃は装備しているが、ミサイルなどはない。あと、アフターバーナーもね」

「りょ――」


 私の頭の中で響く、息子の「コ」という返事。


「――うかいです」


 現在、海上の空。凍ってない。まあ、〖飛行〗があるからどこでテストしても危なくないんだけど。フレデリックさんは私が抱えて飛べばいいし。


「では、ターンからお願いしようか――アフターバーナーがないので、そのつもりで」


 水平に飛んだら、高度と速度が保てないってことね。

 にしても細かくフライトテストするのね。流石、ちゃんとした軍隊。

 え、空翔テイル? 自衛隊とUSSFが戦闘機作ってる間にやりました。


「ナイフエッジ気味にして高度を保ちますか?」

「いや、普通のターンで頼むよ、」


 私は、空で普通にターンをする。うむ、高度と速度が少なくなった。

 フレデリックさんが後席で、クリップボードに挟んだ紙へ何やらメモっている。


「完璧だね」

「エンジンも調子良いですね!」

「ああ、全く問題を感じない。スウくん、強いよコイツは」

「はい! 可変翼部分以外はF15にそっくりですもんね。F15は地球最強のドッグファイターです」


 ICチップは、この機体の可変翼制御にも使われている。

 基本的に可変翼は手動で操作しない。速度を感知して、機械が制御する。


 でも、なんだろう? んー? なんかさっきから変な感じがする。


「では次は――」


 という風にスタークーガーのテストをしてたんだけど、


 バックミラーで、何かが光った。


「ん?」


 なにあれ・・・・?

 でっかいトンボ? ――いや、アノマロカリス・・・!?


 トンボの翅みたいなのを左右に沢山備えたアノマロカリスが空を飛んで、こっちに向かってくる。


「MoB!?」

「え、どうしたんだい!?」

「フレデリックさん、MoBと遭遇しました! 当機はこれより戦闘に入ります!」

「は!? そんな予定は、今日のテストにないよ!?」

「突発的な遭遇です!! 今日の予定は全てキャンセルです!!」

「ちょ、待ち給え、そんな許可は大佐に――」


 私は紙コップみたいな通信機を握る。


「管制室!!」

『ど、どうかしましたか?』

「MoBとの遭遇戦に入ります!!」

『え、MoB!? テスト中にMoBに遭遇したんですか!? わ、わかりました! 大佐に連絡します! 発砲を許可します!』

「了解しました!!」


 こっちは時速600キロを出しているのに、アノマロカリスがどんどん近づいてくる。時速800キロ位出ていそうだ。

 しかも瞬間移動するみたいに、上下左右に移動しながら。迫ってくる。


 なんだあの機動力・・・・ヘリコプターの上位互換みたいになってるじゃないか。

 幸いなのは、弾丸みたいなのを撃ってこないこと。


 でも、機銃がなく、トンボみたいな飛び方――相手は上を取ってくる!?

 あの6本の足でこっちを捕まえて、でっかい二本の牙で噛み砕くつもりだろう!

 思った通り、アノマロカリスはスタークーガーの上へ、昆虫の腹みたいなのが私たちの頭上に来て、フレデリックさんが叫ぶ。


「ひっ、ひぃぃぃ!!」


 フレデリックさんは、クリップボードを座席の下に落として、頭を庇うようにしてる。


「フレデリック大尉!? 軍人でしょう!? しっかりして下さい!」

「わ、私は戦闘員じゃない! 技術屋だ!!」


 私は戦闘機を横倒しにして、アノマロカリスの急降下を躱す。


 なんとか躱せたけど――ギリギリだった。

 キャノピーに、アノマロカリスの足が掠った。


 相手のホバリングみたいな機動が強すぎる――せめて旋回性能が欲しい。


「フレデリックさん、これ可変翼の手動制御は!!」

「そ、そんなものある訳ないだろう!?」

「なんで無いんですか!!」

「君は、頭がおかしいのか!?」


 さっきから感じていた違和感も、これだ。


「というかこの可変翼、速度と変形のタイミング、ちょっとズレてますよ!!」

「そんなことはない! ちゃんと計算したんだ!」

「多分、貴方が想定しているより、油圧が弱いんですよ!!」

「へ!?」


 操作と機体の反応が、ワンテンポ遅れてる。

 私はモニターを起動、ICチップに書き込まれたコードを呼び出す。


 古いオシロスコープみたいに丸い画面に、白の点と線だけのモールス信号を縦にしたみたいな2進数のコードがズラッと表示される。


 そうしてUSSFが作ったキーボードで、コードを書き換える。

 私が作ったキーボードは0と1と↑↓←→しかなかったんだけど、このキーボードには色々ついてる。


「見づらいな、この画面」

「き、君。勝手に、何をして!!」

「やっぱりだ。フレデリックさん、このパラメーターを入力したのはマイルズじゃないでしょ――パイロットじゃない!! 誰が入れたんですか!」

「わ、私だが・・・・」

「フレデリックさん・・・・こんな数値は、〝お行儀〟が良すぎるんです! こんなので自動制御されちゃ戦えない!」


 私はパラメーターを書き換えていく。

こういうの好きで。

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― 新着の感想 ―
頭でっかちの技術屋かぁなんで米軍は最前線にそんな使い物にならないのを連れてきたんだ
更新お疲れ様です。 制御部分の書き換え…と聞くと多数の人はガンダ○SEEDのキ○を思い浮かべるんでしょうなぁ多分。 パイロットが直接いじるのを見ると個人的には(書き換えというよりは電子制御カットのが…
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