633 工作のお姉さんになります
632と633を入れ替えて順序を合わせました。
もしかしたらどちらかを読んでない方がいるかもしれません。
特に632「速くなります」はジェット機作りの大詰めなので、読んで貰えると有り難いです。
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「これで熱対策もできるんですか?」
「んだけど、熱くなる部分にはジルコンのセラミック塗っときたい」
「スーパー耐熱粘土ですか」
「まぁそういうこと。ネプチューンさん大活躍」
「エグイですね・・・なんか」
「ネプチューンを海溝に運ぶ時、アリスがいっぱい触手やら腕を切り落としてくれたからねぇ」
「拾ってきたんですか?」
「うん」
途中ルカの集落の様子も、見て来ておいた。
元気にスウ神話を広めてました・・・・。
あと、視聴者にルカの集落になにか遭ったら教えてと言ってある。
「よく、場所憶えてましたね」
「私には〖サイコメトリー〗があるのだよ。完全記憶の持ち主なのさ」
「そうでした」
「まあ――今さっき、亜鉛のお陰で限界を感じたけど。触手はだいぶ流されてた。〖マッピング〗したら赤点が出たよ」
「一応、MoBですもんね」
「ちなみに、海溝のど真ん中にも赤点が」
「うわぁ」
とういわけでクリエイトパーチャーで、胴体や翼もサクッと完成。
一番困りそうなキャノピーは、石油から作ったナフサを入れたらクリエイトパーチャーが超強化ポリカーボネートを作ってくれた。
「材質指定にあったから指定してみたら、期待以上のが出てきた」
「キャノピー・・・楽に作りましたねぇ」
「ま、まあ・・・現代の最強クラスの透明素材とはいえ、材料は水素と酸素と炭素の結合物だからね。水と空気と炭を放り込めば作れるし――ナフサより時間掛かるけど・・・というかクリエイトパーチャーの減りがエネルギーが怖いから、ナフサを入れたけど・・・。――石油製品の材料は大概、炭素を基本に、酸素と水素がくっついてるだけなんだよ」
「単純なんですねぇ・・・そりゃ安いわけです石油製品」
「しかも、ガソリンの残りカスみたいなのを合成して作ってるからね。石油製品は量を買えば、綺麗な水より安いらしい。――でも、クリエイトパーチャーが有って良かった。私にポリカーボネートの重合(分子が連鎖的に繋がっていく)とかできない」
「じゅーごー?」
アリスが首を傾げた。
石油製品は、材料は簡単な癖に、道のりが長いのが嫌。
私は、でっかい透明なバブルキャノピーを持ち上げながら呟く。
「私だと、作れてアクリルくらいだよ」
「女子高生がアクリルを作れるのがおかしいんですが、それは・・・」
「ちなみにアクリルも、地球の音速戦闘機のキャノピーに使用されてる」
「お手製キャノピーつくれるんですか、この女子高生」
というわけで完成したバブルキャノピーをはめ込んで――
「次は、これ」
「ヤシの実ですか?」
「そう、前に取ったパームヤシ。これと灯油、アルミと塩水」
「何作るの?」
プリティ・ギルティさんが私が机の上に材料を並べていると、机の上に顎を乗せて尋ねてきた。
・・・・プリティ・ギルティさんが来るパターン、これは・・・。
私は、嫌な予感がして、後ろを振り向く。
雪でお城を作るリッカ。そして香ナイトさん、鳳ヘプバーンさん。
雪といえば白――そして白の城、姫路城!
リッカの右手に磁石、リッカは地面から砂鉄を――、
「やめれ、貴様ァ!!」
私はリッカにドロップキック。
「ぐほっ」
なんとか命中した。避けられるかと思った。
「な、なにすんだスウ」
「お前がなにすんじゃ!! また磁石を砂鉄まみれにするつもりか!!」
「いや、しかし、姫路城の完成には砂鉄が必要だろう?」
「なにを当たり前みたいに言ってるのか知らんが、磁石に皮を巻け!」
「なんで皮?」
私が具体的にやってみせると、
「おおっ、流石スウ、こんな方法が!」
「やっぱスウちゃん凄いわ」
「これで大惨事にならないね」
鳳ヘプバーンさん、大惨事になるってわかっててやらせてたんですか。
私はため息を吐きながら、机に戻る。
戻ると、プリティ・ギルティちゃんが草を生やしていた。
「ほっといて木魚にすればよかったのに(草)」
「勘弁してください」
私は残りの材料も机に並べ終える。
アリスがお願いしておいた通り、パームヤシを切りながら尋ねてきた。
「お疲れ様です。で、何を作るんですか・・・?」
「うん、まあ見てて。まず、パームヤシの油を採って」
「なにを作るんじゃろ」
プリティ・ギルティさんもワクワクしてるみたいだ。
「なんか、教育番組の工作の先生になった気分」
❝構図はそれよなw❞
「塩とパームヤシ・・・・料理?」
私はまず塩水を電気分解して、塩素と水酸化ナトリウムに分ける。
「灯油に水酸化ナトリウムを入れて、混ぜる混ぜる、全力で混ぜる!!」
思いっきり撹拌してたらしんどくなってきたので、〖念動力〗で楽をすることにした。
するとアリスが、
「またズルしてます」
「許して・・・」
流石にこれを腕でやったら、倒れる。
「というか透明の灯油が、だんだん禍々しい色になっていってるんですが・・・」
「で、これを放置。放置してる間に、酸化膜を取り除いたアルミを加熱。塩素を吹き込む。出た蒸気を管に通し、濡れた布を巻いたガラス容器に集めて冷ます。塩化アルミニウムが雪のように積もっていく」
塩化アルミニウムの雪を見ながら、アリスとプリティ・ギルティちゃんが呟く。
「化学実験になってきました」
「料理じゃなかったかー」
「料理じゃないです。で、灯油からできた物を容器から取り出す――ここにパーム油を入れて塩化アルミニウムも入れて固形化。あとはこの容器に」
「・・・・その容器、爆弾に見えるんですが」
で、石油の精製物ともに入れたら――、
「ナパームができた」
「ぶーーーっ!」
「ちょっ」




