632 速くなります
すみません。前回投稿した話は、一個話が飛んでました。こちらが、前々回の話の続きです。
しかし、あの話はあの話だけで結構完結した話ですので、このまま行かせていただこうと思います><
投稿をミスって、申し訳ないです。
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632と633を入れ替えて順序を合わせました。
もしかしたらどちらかを読んでない方がいるかもしれません。
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私がクリエイトパーチャーに設計図を入力していると、アリスが首を傾げる。
「黒体があればタービンの熱問題なんか気にしなくて、良いんでしょうね」
「だねぇ。だからバーサスフレームは、あんなに速くできたんだと思うよ。マッハ2以降はもう、熱との戦いだから」
「ん? ――あれ? その設計図、燃焼部への燃料投入口が、いっぱいあるように見えるんですが」
「うん。基本的に、アフターバーナーで速度を確保するつもり」
「アフターバーナーって、さらなる加速装置ですよね? なんでですか・・・普段からアフターバーナー分の燃料を投入して、全力出しちゃ駄目なんです?」
「あー、うん。加速するならアフターバーナーの方が簡単。普段からマッハで飛ぶのをスーパークルーズって言うんだけど、これはタービンへのダメージが怖い。今回はできない」
「それって、アフターバーナーならタービンにダメージが入らないって言ってます?」
「そう。アフターバーナーってね、タービンブレートの後ろで燃料をもう一度投入するんだ」
「えっと・・・。――あっ! 確かにそれなら、アフターバーナーを掛けても、タービンブレードが高温にならない! さらに速度を出しても、タービンブレードが溶けたりしないです!」
「うんうん!」
「アフターバーナーってそういうことだったんですね!! 『なんで一度に燃料を投入しないんだろう?』って、ずっと疑問だったんですよ。燃料効率が悪いのは知ってましたが」
「後方のタービンブレードは、エンジンを回転させるためだけにあるからね。でも、高温になりすぎないようにしないといけない。だけど後方のタービンブレードのさらに後ろなら、幾らでも燃料を投入できる。だからアフターバーナーはタービンブレードを高温にしないで加速するために有るんだ。――よし、アフターバーナーの燃料は水素で行こう」
もちろんリッカに作ってもらう。
あの子、体力が続く限り水素を生産できるし。
「す、水素ですか? 水素って、ロケット燃料ですよね? ――だ・・・・大丈夫なんですか?」
「アフターバーナーって、要はロケットなんだよ。でもあまり大丈夫じゃないんで、アフターバーナーの燃料は2種類でいくつもり。水素で全力を出せば余裕で音速を超えると思う――超音速で飛べば、タイラント・ケルベロスも付いてこれない様なヒット&アウェイができるはず」
あんなイヌの頭みたいな形で大気中を飛んで、音速が出せる気はしない。
「アフターバーナーの良さはわかりました。じゃあ、バーサスフレームのリミッターの解除はどういう仕組なんですか?」
「涼姫知らなぁい。カッコイイから細かいことはいいんだよ」
「なるほど」
エンジンに、ロマンでも投入してるのかもしれない。
ただ、光崩壊炉の温度を上げて、タービンを限界を超えて回してるんだろうなって音はする。
それで発電量も上げて機体を――みたいな?
普段から爆発みたいな勢いの油圧やギアやら色々をコントロールして、機体の各関節を動かしたりしてるから。
私はクリエイトパーチャーに材料と設計図を入れて、待つ。
タービンブレードの中に冷媒を通す管があるという、相当複雑な設計だけど、クリエイトパーチャーならあっさり出来ちゃう。
こんな管入りタービンブレードを、地球で作ろうとしたら、大変な技術が必要になる。実際なってるし。
完成まで時間がかかって、一日待った。
寝て起きたら出来てたジェットエンジン。
エンジンを固定してテストする台も一緒に作ったんで、テスト。
法律とか無いので、好き勝手テストができる。
「3,2,1――点火!!」
最初は赤い炎、出力を上げていくと、青い炎が吹き出した。
「マッハを超える予定なんですよね? バーサスフレームで体験済みだからわかるんですが、音速の壁を破る時、すごい衝撃が来ますが、翼の耐久性とはどうするんですか?」
「視聴者に材料を聞いて、超々ジュラルミンを作るよ。強度の必要な場所にはチタン合金。あとは炭素繊維をレプリケーターで」
❝超々ジュラルミンの材料は、亜鉛、マグネシウム、銅、クロム❞
「ありがとう! じゃあ必要な材料で私の魔術で作れない元素は、アルミと炭素と亜鉛――アルミと炭素は確保できてるから。問題は亜鉛かな」
「亜鉛ですか・・・亜鉛のサプリがあればいいんですが――地球から持ち込めますかね」
「んな微量じゃ駄目だよ」
「じゃあ、どうするんですか?」
「亜鉛なら。塩湖にある」
「あそこ、なんでもありますね・・・」
「『何でもはないわよ、海にあるものだけ』」
「海の幸ですねぇ」
というわけで、塩湖にとんぼ返りしようとしたんだけど、
❝スウたん、亜鉛も第一遷移金属じゃね?❞
「え・・・・!?」
うそうそ! 〖サイコメトリー〗。
私はネットで見た周期表を〖サイコメトリー〗で思い出す。
「いや・・・・違いますよ、亜鉛は第一遷移金属じゃないです」
だよねぇ。
❝いや、第一遷移金属のハズ。作ってみ❞
「えっ・・・。「ἀτρά(原子) Ἅιρ(器) σαμτά(3)
σεδὴ (0) ροτρο(生成) μαχά(メートル) ἄλφ (1) 【ω |ψευδάργυρος《プセヴザルギロス》 ω |ψευδάργυρος《プセヴザルギロス》】(亜鉛よ生まれよ)!」」
ポンと生まれる鈍色の金属。
「え・・・え――えええ!?」
私、大困惑。
❝あー、調べたら亜鉛って最近の分類では、第一遷移系列に含める考え方もあるらし❞
「な、なるほど? ・・・・電子が動かなくても、d軌道(電子のいばしょが、金属っぽくなる場所)なら、摂理には遷移金属なのかな?」
❝いや、何を言ってるのかわからんけども❞
❝スウたんランク8の土魔術師だよね? 多分、スウたんの魔術の才能が高いのも関係有るんだと思う。俺も土魔術使えるけど、ランク5のせいか亜鉛は作れないもん❞
「あー・・・」
というわけで亜鉛もバッチリ手に入った。
土魔術チートすぎ。




