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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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630 どうします?

「まさか・・・・第2形態があるなんて」


 タイラント・ケルベロスはしつこく追ってきたりはしなかった。

 以前と同じく、遠くに行くと、元の場所に戻って沈黙した。


 私たちは夜、新たな拠点で、火を囲んで相談。


「まさか、スウが負けるなんてな・・・・大丈夫か、スウ。まだ戦えるか? ――正直アレに勝てるのはスウか、マイルズか・・・・という感じだから俺たちじゃどうしようもない」

「大丈夫です」

「案外、打たれ強いな、スウは」

「なに言ってるんですか、オックスさん。私は負け慣れてるんですよ」

「なに・・・? お前が負けるなんて、今まで一度も見たこと・・・・」

「なに言ってるんですか、私が何回〈発狂〉デスロードで負けたと思ってるんですか」


 オックスさんが「ハッ」とする。


「そ・・・そうか・・・そうだったな。・・・スウほど、負けることに慣れている人間もいないのか」

「ですです――さて、タイラント・ケルベロスをどうするか・・・・ですが」

「そうだ。あんなのにどうやって勝つ? 慣性を無視して反転してくるような相手に」

「はい――アレには、ドッグファイトじゃ絶対勝てません」

「今、天翔テイルをコハクや綺雪たちが回収に行ってるから・・・それを修理してもか?」

「――はい、正直・・・天翔テイルを修理しても、もう勝てません」

「・・・そうか・・・やはりか。飛行機じゃ無理なのか――仕方ないか。ドッグファイトで勝てる相手じゃないもんな」


 オックスさんが唸って目をつむると、周りのクレイジーギークスのメンバーもヒカルさん達、Ωアムアさんたちも黙り込んだ。

 重い空気が、場を支配する。

 みんな攻略不可能かと思ってるんだろう。

 大丈夫、


「いえ、別の方法を使えば、勝てます」

「なに!?」「えっ」「うそ・・・」


 みんなちょっとビックリ。


「ドッグファイトで勝てないなら、ドッグファイトをしなければいいんですよ」

「ドッグファイトをしない?」

「はい、ジェット機を作りましょう!」

「「「ふぁ!?」」」


 辺りにいたクレイジーギークスや、ヒカリさんたり、ラッキースケベーズが、一斉に変な声を出した。


「ドッグファイトで勝てないなら、昔のアメリカ軍がやったように、ヒット&アウェイです! ジェット機の速度と上昇力で相手を圧倒します!!」


 Ωアムアさんが、手を顔の前で振る。


「イヤイヤイヤイヤ。何いってんの? この環境でジェット機なんか作れるわけ無いじゃん!」


 そんなことはない。


「いえ、プロペラ機より、ジェット機の方が仕組みは単純なんですよ」

「「「ふぁーーー!?」」」


 みんなが、また変な声を出した。

 私は説明を開始する。


「ジェットエンジンっていうのは、飛行機や自動車のレシプロエンジンの燃焼室を解放型にして、爆発の勢いで飛ぶだけなんですよ」


 アリスが首を傾げた。


「えっと・・・?」



 リッカは諦めたのか、しゃがんで絵を雪に描き出している――いや、あれでも理解しようとしてるのかも知れない。飛行機の絵だし。


「内燃エンジンは、空気を圧縮、高温になったところへ燃料のガスを吹き付けて爆発させて、この爆発を回転エネルギーに変換させる物だよね」

「物だよねと言われましても、『そうなんですか』。としか」

「まあ、こういうものなの。で、プロペラ機ってね『空気を圧縮 → 爆発 → 回転運動に変換 → プロペラを回す → 風を起こす → 前進する』なんて面倒な変換をしてるんだ」

「なるほど」

「ところがジェットエンジンは『空気を圧縮 → 爆発 → 前進する』でいい」

「あ・・・あれ・・・・なんだか随分シンプルになりました。――そんなにシンプルな話なんですか?」

「そう。ジェットエンジンの仕組みは、至ってシンプル。問題は如何にしてジェットのタービンを回し続けて、空気の圧縮部分のコンプレッサーを回し続けるか、なんだ」


 リッカが絵を描きながら、「ぶーん、ごー、キュイー。ダダダ、でゅかーん」とか言ってる。駄目だ、壊れた。


「どういうことですか?」

「レシプロエンジンは爆発の勢いでピストンを押して、勢いを殺させないまま一回転させて再び空気を圧縮させてる。だから一度起動したらずっと動けるんだ」

「あー、はい」

「じゃあジェットエンジンはどうやってずっと動くかと言うと、爆発をタービンに当ててて軸とコンプレッサーを回転させ続ける」

「爆発をタービンにあててるんですか・・・・なるほど、でもプロペラみたいに薄いタービンだと溶けますよね、それは」

「そう。だからジェットエンジンのタービンの作成に、人類は難航した。――でも、私達には先人たちが生み出してくれた成功例を知っている。なら話は簡単だ、模倣すればいい――しかも、今までより仕組みは簡単な物を作れば良いだけ。人類の叡智をタイラント・ケルベロスにぶつけてやる」

「そういうことですか、説明されれば納得です!! 勝利が見えてますね!」

「うん! ――じゃあ作るよジェットエンジン!!」

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― 新着の感想 ―
軸流型になるんだろうけどどのエンジンをベースにするのだろうか。 設計図さえ覚えればチタンで作ればいいから第一遷移金属チートなスウなら割とどうとでもなるのかな?
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