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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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610 波力発電をはじめます

 ニッケルフィラメントは電気を通せば、非常に高温になる。だから電子レンジのオーブンなんかにも使われたりする。

 でも普通のガラスじゃ熱に耐えられそうにないけど――あ、科学班の人が、なんか白い粉を用意してるわホウ素かな。実験器具とかに使われるタイプのガラスでも作るのかな?

 炉もUSSFと自衛隊に素早く組み立てられてい行く。――すごいな、移動・組み立てが出来る炉にしてるじゃん、私等移動の度に作ってたのに――流石サバイバルと科学のエキスパート達。


 フィラメントを技術班フェレデリックさんだに渡して戻ってた眼鏡の自衛隊員さんが、再び私の所に来た。


「さて、電気を作るための動力ですが・・・」

「どうしますか?」


 風は弱いし。


「勝手にエネルギーをくれる場所・・・・海ですかね」

「波力発電ですか? あれ作るの難しくないですか・・・?」

「ですが、そのくらいしか」


 相談しながら、私と眼鏡の隊員さんは凍っていない場所の海に近づいて波を見た。

 すんごい波、まるでホーン岬みたいな波が、崖に叩きつけられてる。

 あ、これなら。

 眼鏡の隊員さんが、衛星写真を見ながら笑った。


「どうも、極循環とフェレル循環の境目の海峡みたいですね」


 どうやらここは、惑星全体の大気循環の境目らしい。

 隊員さんが衛星写真を指でなぞる。


「南からは温暖な海流、北からは非常に冷たい海流が流れていて、さらに別の暖流に流れ出し、ぶつかっているようです」

「だから、あんなに荒れてるんですね」


 ここに来る途中は、暖流が流れてたから、ここに来るまで結構暖かかったのか。

 にしても遠くは地球一危険なドレイク海峡みたいに荒れてるっぽい、ドレイク海峡とか普通に恐怖映像だし。

 ドレイク海峡の動画を見るならパイレーツ◯ブカリビアンの曲、「H◯ist the Colours」を聴きながら、見るのがおすすめ。

 超怖いから。


 超怖い波だけど、自衛隊員さん満面の笑み。


「あれなら波力発電、行けそうですね」

「ですね!」


 というわけで、発電することが決まった。

 作成開始。工作はほぼやってくれるらしいので、私はあんまりやることがない。

 材料の作成くらい。――ただ、海の凍ってない場所が拠点と結構距離があるので、長くて太めの銅線が必要になりそう


「銅板の作成できました。銅線に掛かります」

「有難うございます!」


 眼鏡の隊員さんが笑う。


「銅の加工がほとんど要らないから、早い早い」


 ふと、近くで銅線にゴムを塗っているマイルズが目に入った。


「マイルズ、こっちに回されたんだ? やっぱり体力が・・・」

「くっ・・・・」


 あ、今回はなんか、本気で悔しそう。

 私はマイルズのリアルから目を逸らして、自分の作業に邁進する事にした。

 そこでふと声が聞こえてくる。


「強い波が来た時の漏電が少し怖いですね」

「だが防水対策は緻密(ちみつ)になるぞ――それか動力を波の来ない場所に運ぶとなると、複雑になる」

「うーん」


 なんか悩んでらっしゃる。

 あ、じゃあ。


「ジュウゾウさーん」


 こういう時はジュウゾウさんだ。

 私が駆け足で連れてくると、みなさんの顔が「パッ」と輝いた。


「これはジュウゾウさん!」

「ありがたい!」


 ジュウゾウさん、みなさんに大人気。

 精密加工ができる唯一の人材だもんね。


「う、うむ」


 ジュウゾウさんも、人外プロ達に頼られ、まんざらでもない様子。

 真っ赤になる76歳、ちょっとカワイイ。


 ちなみにジュウゾウさん、報酬のほとんどを「孫に払ってくれ」と自分の受け取りは僅かにしちゃった。


 ―――老い先短い老人に、大金の使い道はない。

 ―――死んだら税に持っていかれるだけ。

 ―――孫に渡しておくれ。


 だって。


 ・・・・あの年齢でこんな過酷なサバイバルは本当に大変だろうに、今なんか極寒の地だよ、歩くだけでデバフが掛かっていく世界だよ。

 これでも医療系目指してるからわかるけど、ジュウゾウさんの年齢だと心肺機能も弱まって、こんな環境じゃ呼吸するのもしんどいと思う。

 なのに、ほぼ全部お孫さんのため。

 凄いなぁ・・・。


 私はしんみりしてるのに、遠くで「おーい! 指がかじかんで仕方ない、これじゃ細かい作業は無理じゃ! 誰かワシの指を温めてくれ!」 なんてマッチョメンに頼んで、過剰に「コスコス」されて、「まてい! 焦げ臭いぞ!」なんて言って周囲を笑わせている。

 やっぱジュウゾウさん凄い。

 その後、マッチョメンがジュウゾウさんを焚き火で囲んでなんか儀式を始めた。「エッサ・・・ホイサ」「エッサ・・・ホイサ」言いながら踊ってる。やめなさい。

 最終的に焚き火一つに落ち着いてたけど。ただ、さすがプロ普通の焚き火じゃない(ダコタ・ファイアーホールっていう、空気の吸引と、排出を非常に効率よくしたかまど)で、燃料を最小にして、最大の熱量を得ている。

 しかも煙突まで付けて、煙突効果まで起こして強化している。

 さらに煙突の先がジュウゾウさんに向いている。

 ・・・・ジュウゾウさん、「本気を出しすぎじゃ、熱すぎるわ!」って言ってたけど。やっぱり周囲をにこやかにしてた。

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