606 交戦開始します
手榴弾を作るシーンで「燃焼させるために必要な空気が入る空間を残しておく。」とか書きましたが、そんな空間いりませんでした><
火薬は自らの酸素で燃焼します。前に宇宙で撃ってたのに!
えっ、火薬なんか作らないからどうでもいい!? デスヨネー。
「島が見えてきたね――リイムちょっとだけ飛べる? 高さ控えめで」
「コケ(おk)」
なんか・・・返事の仕方教えないと駄目な気がする。
こうしてちょっと高いくらいの高度で島を眼下に視ると、いわゆる恐竜のラプトルみたいなのが一杯いる。
ティラノサウルスを、小さく細めにしたような奴。
ラプトルには某映画の印象と違うみたいな話があるけど、ここのやつはどうも集団で狩りをする獰猛な感じみたいだ。
あれだな――青いし、某一狩り行くゲームのラ◯ポスに近いかも。
今も、でっかい恐竜がラプトルの集団に襲われ、引き倒された。でっかい恐竜を集団で狩りをするタイプみたいだ。
そんな感じの小さくても恐ろしい奴が、ウジャウジャいる。
「こりゃ『ちょっと通りますね』みたいな感じでは通れないな。殲滅しないと駄目だ」
よし、爆弾の大量生産しよう。手榴弾2,3発じゃ全然足りない。多分かなりの数の爆弾がないと通るのは厳しい。
というわけで集落に戻ってから、マイルズと情報を共有。
「マイルズ、帰来の一縷浜を見てきたんだけど、小さな恐竜がウジャ――」「スウ、その前に1ついいか?」
「え?」
「いやな、銃を作っていたと思ったら次は薬かよ・・・と思ってな。呆れながら集落の中を歩いていたんだ。そしたらなヤフチャールを見つけたんだ。ほう、流石乾燥地域だ、これを作った人間がここの文明にもいたか。――っと思ってな、『本物のヤフチャールなんて見るのは始めてだ。見学していくか』とな・・・・中を覗いたんだ――そしたらな・・・・。『冷蔵庫あるんですけどぉ―――!?』ってなったんだが・・・」
「う、うん」
「お前か?」
「・・・手前だね」
「そうか・・・・顎が外れるかと思ったぞ」
「シップ作ろうか?」
「いらん。で、薬の判定のことを衛生兵に尋ねたが、ストレプトマイセス・・・・? なにそれ、ストレプトマイシンなら知ってますが・・・と言っていた。奴らは薬剤師でも製薬研究科でもなく、ナースだからな・・・。ギリギリ色で見分けられるかも・・・だそうだ」
「じゃ、じゃあ色で見分けてもらえるかな」
「オーケー伝えておく」
「ありがと。それじゃ私ちょっと爆弾作ってくるから」
マイルズが、頭痛でもするように頭を押さえた。
「ちょっと爆弾を作るってなんだよ・・・」
言って、首を振りながらプレイヤーの村の方へ歩いて行った。
というわけで集落からちょっと離れた場所に掘っ立て小屋を作った――危ないんで集落から離れた。もちろん薬剤ラボの近くじゃない。ラボを吹き飛ばしてペスト菌ばら撒いたら大変だし。
さて、爆弾の量産開始。
とはいっても、前回作った手榴弾みたいにややこしい仕組みにはしない。あれは暴発も怖いし。
まず、大きな鉄ボウルみたいなのを鉄で作る。ぶ厚め。囲んでいる物が硬いほうが衝撃波が強くなる。で、ボウルの中に小さな鉄球を敷き詰める、これが飛び散って周囲を攻撃。鉄の外皮も破片になって飛び散る算段。
中央に黒色火薬を詰め込んで、導火線を入れて、最後にボウルを2つ重ねて球状にして、亜麻の縄で縛る。
要は花火みたいな見た目の――昔ながらの爆弾が出来た。
これなら火気がない限り暴発したりしないから、大分安全。
これを300発ほど。
で、あの島を協力して攻略する人たちに配った。
クレイジーギークスと自衛隊&USSFの人たち。
「我々も爆弾は幾つか作りましたが、この数は・・・・」
私は、魔術で簡単に金属を作れるからねぇ。
「拙い爆弾ですが」
「いえ、クレイモアのような爆弾をこの数は、助かります」
訊けばUSSFと自衛隊の皆さんも50発ほどのダイナマイトを所持しているそうな。
木を削ったおがくずにニトログリセリンを染み込ませ、葉っぱを巻いて銅板を巻き付けてあるそう。――珪藻土じゃなくて、おがくずなんだ?
銅板が破片になって、周囲を攻撃する。
銅板がないタイプもあり、こちらは地面に埋めて石や土を飛ばす使用方法を想定しているらしい。こっちには電気式の雷管が埋め込まれている。流石プロの仕事だった。私の拙い爆弾とは違う。
ちなみにどの爆弾も日本で作ったら、一発アウトの代物です。
私は半分に割った爆弾を見せて説明する。中身も、知って運用しないと危ない。
「中身はこんな感じです。見た通り、鉛玉が360度全方位に飛びます。なので、できるだけ遠くに投げて下さい、あんまり近くに投げると危ないです」
「クレイモア地雷の全方位版という感じですか。それは、普通に危ない・・・」
さあ、作戦開始だ!
島に到着すると、すぐさまマッチョメン達が土嚢で砦を構築開始。土嚢の砦が出来るまでは爆弾は使わない。――それはもう、すごい速度で砦が出来て行く。塹壕を掘る手も提案されたけど、塹壕はラプトルに利が有りそうなので、無しになった。
しかし相手は砦を作るまで待ってたりしてくれない。ラプトルたちは私達の気配をすぐに察知して襲って来た。
隊員さんの一人が竹で組んだはしごを登り、樹の上の方で銅製の望遠鏡を取り出し上から声を降らす。
「ラプトル20、来ます!」
この言葉に鋼の盾を構えたUSSFと自衛隊の隊員さんが、一斉に前に出る。
盾に体当りするラプトル達、マッチョメンたちがラプトルの群れを盾で押さえてくれる。ラプトルの鋭い前足の鈎爪と、マッチョメンの持つ鋼の盾が火花を散らす。――そこにすかさず刀を携えたリッカやアリス、メープルちゃんが切り込む。オックスさんも槍でラプトルを突き刺す。さらに隊員さんもナイフで応戦。
私はリイムに乗って上空から、銃を放つ。
一気に放ちまくって、脳天を撃ち抜いていく。
そうしていると、リイムが北東を見た。
「コケ!(ママあっちから来る!)」
リイムの言葉に私は以前作った望遠鏡を腰から抜いて、遠くを見た。
「北東から第二陣が来ます! 気をつけて下さい! ――40匹以上います!」
言って私は望遠鏡を仕舞い、銃のマガジンを切り替えて、走ってくるラプトルに向かって撃つ。テルミット弾だ。できるだけ数を減らす。こういう集団相手には、やっぱり銃がいい。
「了解!」
「・・・まさかこんなサバイバルで、航空支援が得られるとは」




