567 『ジ。時間と地球の運動について』考えます
とんでもないチートを見つけた人がいたので・・・。
以下の一文を、ネプチューンを海溝に放り投げる時に加えました><
[そうしていると――あれ? コメントがなくなった・・・・ああ・・・海の真ん中の方だと配信が途切れじゃうのか。なるほど。
そうしてしばらく飛んで・・・・、]
というわけで、陸地から極端に離れると配信が途切れる・・・・と言うことで何卒。
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私のクロノメーターの説明に、2人ともキョトンだけど。
「とにかく私たちの普段何気なく使ってる時計は、実はまるで狂わない、凄まじく価値が高いものなんです。――アレが持ち込めれば、経度を知るなんて超簡単」
「マジですか」
「マジで?」
「はい。――まず惑星で、基準となる0の経度を決めます。地球ならグリニッジ天文台ですね」
「イギリスですね」
「イギリスなんか」
「イギリスですなぁ。この惑星にはまだ基準線がないから例えば、今アリスが立ってる場所にしてもいい」
「いえいえ、イギリス人のわたしは地球に基準点を貰ったんで、日本人のスウさんやプリティ・ギルティにその権利は譲りますよ」
「いやまぁ、・・・・そういうお中元みたいな話ではなくね」
「えへへ」
「いいじゃん、スウニッヂ標準時間を作ろうよ」
やめて?
「で、まあ、この基準となる経度の時間と全く同じ時間をコピーした時計を航海に持っていくんです。あとは簡単、アリスが言ったみたいに、太陽の位置が方位磁石――コンパス時計と何度ズレているかで完璧な現在時刻を知って、基準点をコピーしてきた時計と見比べる――そのズレこそが、基準点と自分の位置のズレ。例えば太陽が方位磁石の真東――まあ、日の出かな。に来た時、恐らく現在時間は6時。そこで持ってきた時計見る、もし時計が7時(1時間のズレ)を指していたら、自分の場所は基準点より1時間分(15度)西にいることになる」
アリスとプリティ・ギルティさんが、感動の声を上げる。
「ふぁーーー! すごいです!」
「簡単に経度が分かったじゃん!」
「まぁ海上は揺れるから、方位磁石から正確な角度が出しにくいんで、六分儀とか使って太陽の角度から割り出したほうがいいかもです。・・・・だけど――海がそこそこ凪いでいたらコンパス時計が楽かもです。でも、どちらにせよ時計が有れば。の話です」
「やはり時計ですか・・・・」
「時計なしで経度を調べる方法はないの?」
「幾つか、あるにはあります。木星の衛星を使った方法とか」
アリスが尋ねてくる。
「木星は・・・・?」
「1万8000光年の遥か彼方・・・だね」
「この星系で、同じようには?」
「今から超高精度天体望遠鏡を作るの? ――まあこの方法は無茶すぎて、使われなかったらしいけど」
「むううう」
プリティ・ギルティさんがさらに尋ねてくる。
「他の方法は?」
「月を使ったやり方です」
「月? えっ、月!? まって、この惑星って・・・・」
プリティ・ギルティさんが空を眺める。
「・・・・衛星が」
「無いんですよ――この浜辺も、潮の満ち引きが弱いですし」
恒星の潮汐しかないから、この惑星は潮の満ち引きが非常に弱い。
だから夜でも、余裕で砂浜で焚き火したりできる。
「「詰んだ・・・」」
アリスとプリティ・ギルティさんの声がハモった。
プリティ・ギルティさんが、波に揺れる海藻みたいな踊りをしながら「つーんだ、つんだ」とか歌い出した。
アリスが唸りだす。
「うー。振り子時計って、たしかゼンマイをエネルギーにして振り子の往復で時を刻むんでしたっけ? ゼンマイは重力で代用もできましたっけ」
「そんな感じ――でもそれは航海では使えないよ」
「えええ・・・なんでですか!」
「だって、船が揺れたら振り子も揺れて、瞬く間に時間がズレちゃう」
「ちょっと位まけてくれませんか、ちょっとくらい時間が正確じゃなくても」
「んー。座標が1度で、どのくらいの距離ズレるんだっけか」
というか地球って一周何キロだっけか。
えっと光は1秒間に30万キロ進むでしょ? で、1秒で7周半だから。
なら、地球は一周約40000キロだ。割ることの360度。
1度でズレるのは、111キロだ。
「ダメだアリス、地球でも座標が1度ズレるだけで、111キロもズレる。この惑星も地球と同じようなサイズだったはずだし」
「111キロ・・・・マジですかぁ・・・」
「やっぱ、正確な時計が必要だね。――水晶の振動を利用したやつは無理だよなぁ。ケイ素の振動は、宇宙の果でも同じなのに、使えないのは悲しい」
水晶時計は半導体が要るから、この環境で作るのは流石に無茶だ。
まだ海藻踊りをしている、宝石好きらしいプリティ・ギルティさんがちょっと目を輝かせる。
「水晶? なになに水晶をどうするの?」
「水晶って電気を流すと振動するんです」
「水晶に電気を・・・・」
止まった海藻から目を逸らし、私は考える。
「やっぱこの環境だと、ジョン・ハリソンさんの作った、ヒゲゼンマイで動くシーソーみたいなテンプかな。――というか振り子とかだと、惑星の重力も影響を受けたりするからなぁ。――テンプもゼンマイの力だから、ここでも変わらない」
「スウさん、そもそもこの惑星でも24時間なんですか?」
アリスの疑問に私は時計を自分で作れるか? と、構造を思い出しながら、答える。
「そこは、こっちの環境に合わせる。例えば太陽が一周するのを昼12時間+夜12時間の24で無理やりでも割ったり・・・」
「あー、一日の時間をどう割るかは、勝手ですもんね」
「うん。――だから、たとえこっちの1時間が地球の2時間だったとしても、計算のため24で割る――かは、ちょっと考え中。24はなぁ・・・・」
「24はダメなんですか?」
「ちょっと問題があるんだよ」
ただ、1年の日数はどうにもならない。1年が何日かは、公転周期が決めるもので私は決められない。
でも――これに関しては、知りたいのは夏至と冬至だけだから、問題ない。
だけどこうやって私が地球以外の惑星でも、どうやって緯度経度を調べればいいかなんて知恵があるのは、昔の人が天文をちゃんと調べてくれたからなんだよなぁ。
彼らがいなければ、人類は未だに陸地を目印にしないと航海ができなかったし、私はここで詰んでいた。
アリスが首を傾げる。
「そういえば、日本でも確か12刻に1日を割ってましたよね――西洋は24・・・12と12の倍数ですね。なんでなんですか?」
「それはメソポタミアが1年を360日として扱い、エジプトでの12+12が都合良かったから、それが融合したからだって言われてる」
「えっ、メソポタミアとエジプトは時計ができるずっと以前に、世界の時間の割り方を決めていたんですか!?」
「うんうん」
「流石です、メソポタミアとエジプト」
「メソポタミアの魔法で、ポンと作れないかなぁ――」
言って、プリティ・ギルティさんが声帯模写を始める。
「――『ソロモンの知恵ー!』」
私は、大好きなアニメのセリフに、ヘッタクソな声真似で返す。
「『ハルハール・インフィガール!』」
「これが、マ◯・・・」
3人で魔法使いゴッコして、現実逃避。
「駄目だ、時計は加工が細かすぎて無理っぽい。――どうやって時計つくろー!」
「どうしよー!」
「ほんと、どうしましょー」
現実逃避しながら砂浜をみると、リイムが海から水を〖アポート〗で呼び寄せて「コケー!?」って叫んでる。
え・・・あんなこともできるんだ!? 本人も驚いてるみたいだけど・・・・。
さっき、「たそがれてるのかな?」とか思ったアレは、海水の一部を〖アポート〗ができるかできないか考えてたの!?
リイムくん。君、もしかして、動物の半分だけを呼び寄せて・・・とか(ちなみにできなかった)。
あとリッカ、香ナイトさん、鳳ヘプバーンさん。お城が完成したので3人で立ってお城を囲み、胸の前で腕を組んで「ムフー」。
綺麗な姫路城ができてる。お見事。
ちなみに磁石をワヤクチャにしてくれたお仕置きは、プリティ・ギルティさん発案で、3人を砂浜に埋めて、私、アリス、プリティ・ギルティさんで、『般若心経◯ック』1曲分、木魚チョップしておきました。




