タイトル未定2024/10/20 11:40
最初の投稿から続けて、吸血鬼の話です。
今回こそは百合!・・・でもないか・・・
こういう話ばっか書くこと多い模様。
吸血鬼の話は打ち止め、次は違うもの書くと思います。
現代の日本。
かなりの都会・・・とまではいえないまでも、田舎というほどでもない。
そこそこの高さのビルもけっこう建ってる、オフィス街ともいえる町。
すっかり夜になっていて、暗くなっている。
その町のビルの一つの屋上に、何やら怪しい人影が立っていた。
すらりとした女性が、ぽつんと一人で立っている。
全身黒づくめの服、体をマントのようなコートのような服で覆っている。
手足も長そうなので、すらりとした体形の印象を与える。
実際には細い、というほどもなく、太くもなく細くもない体形だが、どことなくすらっとした雰囲気がある。
顔は彫りが深く、目もぱっちりと大きい。
黒髪で肩に少しかかるくらいの長さで、ストレートな感じ。
目つきはややするどく、日本人ぽくも感じられるが、顔立ちが白人っぽい雰囲気も感じられる美人だ。
「ふふふ、今宵はこの町がいいかな」
町を見下ろしながら、その女性はつぶやく。
ーーここにもかわいい女の子や美女はいっぱいいそうだ、とその女性は考えている。
彼女は吸血鬼。そして美少女や美女が好物なのだ。
人間の血を吸いつくして殺してしまうほどのことはしないが、美女や美少女の血を吸うことを好む。
「では、今日の獲物を探しますか。・・・ふふふ、この町でも美女や美少女のにおい、美女や美少女の生き血の香りがただよってますね・・・」
そう独り言を小声でつぶやきながら、ふわりと体を翻すと、彼女は夜の闇へ消えていった。
場所はかわって、そこから少しだけ離れたところ。
オフィス街からちょっとだけ離れ、住宅街・・・というには少し住宅も少な目な、やや細めの路地。
夜でひと通りもほとんどない。
そんな路地を、一人でとぼとぼと歩く女性がいた。
会社からの帰りだろうか、OLっぽい雰囲気で、会社の服からは着替えて普段着ではあるが、少しおめかしした格好というか、外出用の服という感じで、そこにコートを羽織っている。
その女性もけっこう美人で、顔も少し白人っぽくもみえる顔立ちで、目も大きく、モデルのような美人。
髪は肩までかかるストレートロングの黒髪。
背は高くもなく低くもない、体形もすらっとしているが、やせすぎというほどでもない。
そんな美女が、その路地をとぼとぼと歩いていた。
「へっ、ぶしっ!」
その女性がくしゃみをした。ちょっとだけ鼻をすすりながら、
「あー、なんか鼻出てきた」
と言いながら、ポケットからポケットティッシュをとりだし、鼻を思いっきりちーんちーんとかんだ。
「あー」
そしてそのかんだ紙を広げる。
すると紙は真っ赤っかだった。
てか鼻血が出てた。
さらに両方の鼻の穴から、たらーっと血もたれる。
「うわっ、鼻血だ、てかめっちゃ出てきた」
あわててティッシュで鼻を抑えるそのOL風のその美女。
そこに・・・
「美女の生き血のにおいー!」
突然後ろから、あの吸血鬼美女が現れた!
「うわ、な、なに?」
驚くOL風美女。
そのOL風美女の手をがっと持って顔から引き離し、そして彼女の顔を両手ではさむ吸血鬼。
「ふははは、見つけたぞ、私好みの美女を。ではいただくぞ」
「え、何、いきなりなんなのあなた?!」
OL風美女が困惑するのもかまわず、美女吸血鬼は、その鼻から出てる鼻血をべろんべろんとなめまわしだした。
「うははは、美女の生き血、うめー」
「きゃー、なんなんですか、あなた、急に何するんですか、やめて!」
OL風美女が叫ぶが、吸血鬼の攻撃はやまない。
「関係ないね、ぺろぺーろぺろぺーろ」
「いや、やめてっ、そんなとこなめないで、汚い・・・!」
「関係ないね、ぺろぺーろぺろぺーろ」
「いや、そんなとこ、そんなところの穴に、舌をいれないで!」
「関係ないね、ぺろぺーろぺろぺーろ」
「いや、やめてっ、鼻の穴に舌を入れないでー!」
さんざんぺろぺろなめまわされ、そして数分か10分か経ち。
たっぷり血をすえた吸血鬼美女はご満悦。
「はー、やっぱ美女の生き血はうめーわー」
OL風美女は魂抜かれたように横たわっていた。
口から魂がぽわーんと出てきている状態みたいな、まるでマンガのような状態。
なお、鼻血は止まった。