命、時間と金
ある日、男子高校生の男A、その友人の男B、男Cがいた。
男Bと男Cは真面目に生活しているが、男Aはまるで遊ぶために学校に行っているかのように生活を送っていた。
そんな男Aは時間があるが、金がない。そんな人生を送っていた。
(ある日の昼休み)
男A「金がねえよ。どうしよ。」
男B「お前所持金いくらだ?」
男A「二円。」
男C「金貯めてるのか?」
男A「貯金?してねえよ。」
男B「親はなんか言ってた?」
男A「『無駄遣いすんなよ』って言ってた。」
男B「それはお前が悪いな。お前何に使ったんだよ。」
男A「ゲームの課金。」
男C「幾ら位使ったんだ?」
男A「値段は分からないけど、五十回はもう課金したから、その分かな。もう時間を金に換金出来たらいいんだけどな・・・」
(「時間を金に換金か・・・」)
(放課後)
どこかの誰か「待て。」
男A「何だ?」
どこかの誰か「俺は、こんなものだ。ところでお前は『時間を金に換金出来たらいい』って言ったよな?」
男A「だから、何だ。」
どこかの誰か「お前の時間、つまり寿命を買い取ろう。週一万円で。」
男A「俺の寿命か?これで俺は一万貰えるけど、寿命が一週間縮むってこと?」
どこかの誰か「その通りだ。さあ、売るかどうか、あとはお前次第だ。」
男A「じゃあ、一週間分だけ。」
どこかの誰か「交渉成立だ。また交換したくなったら、ここに来い。約束の一万円だ。」
男A「ありがとう、じゃあ。」
(家)
男A「あれ?何かある。」
請求書
以下の通り、ご請求申し上げます。
課金分 \750,000-
男A「え、一、十、百、千、万、十万、、、七十五万!?」
(学校)
男A「おい!やべえよ!」
男B「なんかあったのか?」
男A「家に請求書が来た。それも、七十五万だ!」
男B「え!?七十五万!?」
男C「お前のやってたゲーム調べたんだけどさ、百連一万円、じゃなくて、一万五千円だったぞ?」
男A「は?いやいやいや、冗談よせよ。」
男C「いや、本当だ。というか、お前その分の金払ったのか?」
男A「いや、払ってねえわ。」
男C「それは、大変なことになったな。後で高額の請求が行くぞ?」
男A「おいおい!マジかよ!」
男B「それに五十回やってるらしいから、七十五万だぞ?」
男A「ろ、七十五万!?そんな金ねえよ!」
男B「いや、でも用意しないといけないのは、七十五万だ。」
(放課後)
男A「なあ。」
どこかの誰か「換金したいのか?何週間分だ。」
男A「七十五週間。」
どこかの誰か「本当にいいのか?結構長いぞ。」
男A「それでもいい。」
どこかの誰か「分かった。お前の寿命七十五週間分、確かに受け取った。約束の七十五万円だが、」
男A「ありがとう、じゃあな。」
どこかの誰か「待て。話はまだ途中だ。」
(家)
男A「請求書は、これか。早く払わねえと、、、」
その後、男Aは七十五万円を払った。
(学校)
男B「A、例の件はどうだったんだ?」
男A「なんとか。」
男B「それは良かった。友人として言っとくけど、もう絶対に無駄遣いするなよ。」
(家)
男A「うーん、とはいっても課金はやめられねえな。いつもの所行くか。」
どこかの誰か「またお前か。」
男A「三週間分くれ。」
どこかの誰か「分かった。お前の寿命三週間分、確かに受け取った。約束の三万円だ。しかし、」
男A「ありがとう。じゃあ。」
どこかの誰か「待て!話はまだ終わっとらん!」
(家)
男A「よし、百連だ!」
十分後
男A「大爆死だ・・・。でも課金はやめられねえな。いつもの所行くか。」
どこかの誰か「またお前か。」
男A「三週間分くれ。」
どこかの誰か「分かった。お前の寿命三週間分、確かに受け取った。約束の三万円だ。しかし、」
男A「ありがとう。じゃあ。」
どこかの誰か「待て!話はまだ終わっとらん!」
このような感じで、男Aは、寿命を換金しては使って、寿命を換金しては使って、を繰り返していた。
数か月後・・・
男A「なあ、寿命を売らせてくれ。」
どこかの誰か「売ってもらっても構わないが、お前の寿命は大丈夫なのか?」
男A「まだ、残っているだろ?」
どこかの誰か「なかなか知らなかったかもしれないが、お前はもうすでに二二五〇万円も換金しているんだ。これで何年分だ?」
男A「まさか・・・!?」
どこかの誰か「お前の思っている通りだ!お前の寿命、あと十分だ!」
男A「でも待って、一万払えば一週間元に戻るよな?」
どこかの誰か「いや、戻すには、週五万円だ。」
男A「おい、嘘だろ!?俺はまだ十七歳だぞ!」
どこかの誰か「十七歳なら流石に判断できるだろ!お前はそれができなかった!俺もお前を止めようとhしたが、お前は一切聞かなかったんだ。」
男A「止められた覚えはねえぞ!」
どこかの誰か「いや、俺は止めた。お前が七十五週間分とか言ってきた時にも、その後もずっと言い続けていた。それなのに、一切お前は聞かなかった。」
男A「じゃあ、どうすればいいんだよ!」
どこかの誰か「死にたくないなら、五万払いな!まあ、こんな話している間にもうお前の寿命はあと五分だが。」
男A「待ってくれ、俺の財布の中には、五千円札が三枚、千円札が三枚、五百円玉が三枚、百円玉が一枚、十円玉が二枚、、、全然足りない!」
どこかの誰か「今からでも家から持ってくればいいんじゃないのか?」
(家)
男A「急いで金を探すか。」
そして男Aは、家の中を探し回ったが、、、
男A「三万あった!よしこれで行こう。」
数分後
どこかの誰か「あったか?」
男A「これで五万あるはずだ。早く一週間くれ。駄目だあと一分!」
どこかの誰か「待て、」
(計算する)
どこかの誰か「あと三百八十円足りない。」
男A「おいおい!嘘だろ!」
男C「おうA、何やってんだ。」
男A「C、お願いだ!三百八十円だけ貸してくれねえか?じゃないと俺が死んじまう!」
男C「何故だ?」
男A「今強盗に追われているんだ!」
男C「俺は、いや、俺達はもう散々助言はしたと思うんだがな。」
男A「え・・・」
どこかの誰か「もうどうしても間に合わないぞ。あと三十秒。」
男C「Bが何て言っていたか覚えているか?」
男A「!」
どこかの誰か「あと二十秒。」
ーーーーー
男B「もう無駄遣いするなよ。」
ーーーーー
どこかの誰か「十、九、八、」
男C「これで分かっただろう。」
どこかの誰か「七、六、五、四、」
男A「待ってくれ!」
どこかの誰か「三、二、一、」
男A「もう駄目だ。」
どこかの誰か「残念。」
男A「ウッ!」
ーーーーー
どこかの誰か「(寿命も無駄遣いしなければ良かっただろうに。やっぱり分からない奴には分からないみたいだな。)」
翌日
男B「なあ、この写真見てくれや。」
男C「どうした?」
男B「何だかさ、妙に隙間ないか?」
男C「あー、それは元からあるぞ。」
男B「あー、確かに元からあったな。」
男C「それは妙に隙間が空きすぎたんだよ。」
その後、男Aがどうなったかは、誰も知らない。